「和音って一体どんな音のことをいうの?」
「和音にはどのような種類があるの?」
音楽を勉強し始めた人の中には、和音が一体どのような音なのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
和音にはいくつか種類がありますが、実は全てを覚える必要はなく、特定の和音さえ覚えれば作曲ができるようになるのです!
本記事では、和音とは何か、和音の種類、初心者が覚えておくべき和音について紹介します。
この記事を読めば、和音のことを理解して作曲などで使いこなせるようになりますよ!
1.和音とは
和音とは、複数の音が同時に鳴って生じる独特な響きのことで、一般的にはコードと呼ばれることが多いです。
鍵盤上には12の音があり、いくつかの音の組み合わせ次第でさまざまな響きを出すことができます。
和音は曲の雰囲気に大きく影響しており、明るい音を組み合わせたコードであればポップでノリのよい曲に、暗く低い音を組み合わせたコードであればしみじみとしたどこか悲しい曲に聞こえるでしょう。
組み合わせる音によっては、響きがぶつかり不協和音になることもあれば、響きが増幅され心地のよい音になることがあります。
12音の組み合わせと組み合わせる音数によってさまざまな特徴を得られるので、曲のテーマやメッセージに合わせて使い分けましょう。
2.和音の3つの種類
和音の種類について紹介します。
和音の主な種類は以下の3つです。
順に紹介するので、どのような和音があるのか頭に入れておきましょう!
(1)三和音
三和音とは、3つの音を組み合わせて出来た和音のことです。
3音の中で最も低い音を根音(ルート音)と呼び、下から順に第3音、第5音と呼びます。
たとえば、ルート音がCのときの三和音は、「C、E、G」となるのです。
基本的にはコードは三和音になっているので、和音は少なくとも3つの音で構成されることを覚えておきましょう。
(2)四和音
四和音とは、4音で構成されたコードのことで、セブンスコードと呼ばれることもあります。
譜面では四和音は〇7と表記され、たとえば、C7というコードであればCの四和音を意味しているのです。
四和音は三和音の3音に7度の音(第7音)を加えたコードで構成されるため、Cの四和音は「C、E、G、B」の4音で構成されます。
コード進行でしばしば四和音は見かけるので、〇7という表記を見たらすぐに四和音を使っていると判断できるようになりましょう。
なお、以下の記事でセブンスコードについて詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
(3)五和音
五和音は5つの音で構成されたコードのことです。
四和音に9度の音(第9音)を加えたコードで、テンションコードとして使われる傾向があります。
テンションコードとは、三和音や四和音に高音の音が追加されて構成されたコードのことです。
なお、Cの五和音の場合、Cの四和音に第9音であるDを加えた「C、E、G、B、D」が構成音となります。
コード進行をおしゃれにしたいときやオリジナル要素を追加したいときに使われるので、五和音はテンションコードとして使われることがある点を覚えておきましょう。
テンションコードに関しては以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
3.初心者が押さえておくべき2つのコード
初心者が押さえておくべきコードを紹介します。
特に使うコードは以下の2つです。
順に紹介するので、これらのコードを覚えておきましょう!
なお、メジャーコードとマイナーコードを理解する上で、ダイアトニックスケールという知識が必須なので、ダイアトニックスケールのことを詳しく知らない場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
(1)メジャーコード
メジャーコードとは、メジャースケール内の音で構成されたコードのことです。
メジャースケールは「ドレミファソラシ」と聞こえる音の並びであるダイアトニックスケールの1種で、以下のような規則性に基づいて構成されています。
全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音
半音:基点となる音の隣の音
全音:基点となる音から1音飛ばした音
この規則性に従って各音のスケールは成り立っています。
たとえば、Cのメジャースケールは「C・D・E・F・G・A・B」なので、Cメジャーコードの三和音は「C・E・G」となるのです。
つまり、上記で紹介したCの三和音や四和音、五和音は全てCのメジャーコードとなります。
メジャーコードが基本のコードとなるので、まずはメジャースケールを覚えて、自分でメジャーコードを導き出せるようになりましょう。
なお、以下の記事でメジャースケールについて詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
(2)マイナーコード
マイナーコードは、マイナースケール内の音で構成されたコードをいいます。
マイナースケールとは、ダイアトニックスケールの1種で「ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ」の順に聞こえる音の並びのことです。
マイナースケールは以下の規則性に従って並んでいます。
全音→半音→全音→全音→半音→全音→全音
この規則性に当てはめれば、Cのマイナースケールは「C・D・E♭・F・G・A♭・B♭」となり、Cのマイナーコードの三和音は「C・E♭・G」となります。
Cのメジャーコード(三和音)は「C・E・G」なので、マイナーコードとメジャーコードの構成音は異なることを覚えておきましょう。
なお、以下の記事でマイナースケールについて詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
まとめ
和音は音楽を楽しむ上で、必須となる音楽知識です。
複数の音を組み合わせた音は全て和音なので、全てのパターンを覚えることは現実的ではありません。
三和音や四和音は演奏したり作曲したりする上でよく目にするコードなので、構成音の仕組みを覚えておきましょう。
また、メジャーコードとマイナーコードに関しては覚えておくべきコードなので、ダイアトニックスケールの規則性を頭に入れて、自分で導き出せるようになっておくことをおすすめします。