ダイアトニックスケールとは?初心者が覚えておくべき2つのパターン

「ダイアトニックスケールって何を表すの?」
「ダイアトニックコードとの違いって何なの?」

音楽を勉強し始めた人の中には、ダイアトニックスケールが何を意味することなのか深く理解できていない人も多いのではないでしょうか。

ダイアトニックスケールは7つの音で構成された音階のことですが、実はキーによって種類が異なり、いくつものパターンがあるのです!

本記事では、ダイアトニックコードの概要やダイアトニックスケールのパターンを紹介します。

この記事を読めば、ダイアトニックスケールが何を意味するのか理解を深めることができますよ!

なお、ダイアトニックの意味について以下の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください。

ダイアトニックの意味とは?初心者が知っておくべき2つの音楽用語!

2020.12.29

1.ダイアトニックスケールとは

ダイアトニックスケールとは

ダイアトニックスケールとは、鍵盤上の12音のうち7つの音が規則的に並んで構成されたグループです。

ダイアトニックスケールは、一番最初の音(キーとなる音)を基点にして以下の規則性に則っています。

ダイアトニックスケールの規則性

全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音

半音:基点となる音の隣の音
全音:基点となる音から1音飛ばした音

たとえば、基点がC(ド)のときに上記の規則性に則ってダイアトニックスケールを導き出すと、以下のようになります。

基点がCのときのダイアトニックスケール

C(ド)・D(レ)・E(ミ)・F(ファ)・G(ソ)・A(ラ)・B(シ)

つまり、「ド・ド♯・レ・レ♯・ミ・ファ・ファ♯・ソ・ソ♯・ラ・ラ♯・シ」の中から基点を決めて、ダイアトニックスケールの規則性に沿って音を出すと、どこを基点にしても「ドレミファソラシ」と聴こえるのです。

ダイアトニックスケールは頻繁に見かけるので、この規則性は覚えておきましょう!

2.ダイアトニックコードとの違い

ダイアトニックコードとの違い

ダイアトニックスケールはダイアトニックコードとは異なります。

ダイアトニックスケールは「ドレミファソラシ」と聴こえるように並べられた7音の構成のことで、ダイアトニックコードはダイアトニックスケール上の音だけで構成されたコードのことです。

つまり、ダイアトニックコードは、ダイアトニックスケールに属する7音を使って構成されているコードを意味します。

ダイアトニック
スケール
12音のうち「ドレミファソラシ」と聴こえる7音の並び
ダイアトニックコードダイアトニックスケールの7音で構成されたコード

ダイアトニックコードとダイアトニックスケールが混在してしまう人が多いので、どちらとも内容をしっかり把握しておきましょう!

なお、ダイアトニックコードの特徴について以下の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください。

ダイアトニックコードの3つの特徴!初心者におすすめの見つけ方!

2020.12.27

3.ダイアトニックスケールの7つのパターン

ダイアトニックスケールの7つのパターン

ダイアトニックスケールは7音で構成されているので、7つのパターンがあります。

ダイアトニックスケールの主な規則性は「全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音」ですが、基点をずらすことによって7パターンにすることが可能です。

今回は7つのパターンを以下の表にまとめました。

スケール名音の並び
イオニアン(メジャースケール)全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音
ドリアン全音→半音→全音→全音→全音→半音→全音
フリジアン半音→全音→全音→全音→半音→全音→全音
リディアン全音→全音→全音→半音→全音→全音→半音
ミクソリディアン全音→全音→半音→全音→全音→半音→全音
エオリアン(マイナースケール)全音→半音→全音→全音→半音→全音→全音
ロクリアン半音→全音→全音→半音→全音→全音→全音

スケール名は覚える必要はありませんが、順番によって聴こえ方が変わるので、実際に音を鳴らして聴き比べてみましょう!

4.初心者が覚えておくべきダイアトニックスケールの2つのパターン

初心者が覚えておくべきダイアトニックスケールの2つのパターン

初心者が覚えておくべきダイアトニックスケールを紹介します。

ダイアトニックスケールのパターンは全部で7つありますが、初心者が覚えておくべきパターンは以下の2つです。

  1. メジャースケール
  2. マイナースケール

順に紹介するので、ダイアトニックスケールを見たときにどちらのパターンなのか判別できるようになりましょう!

(1)メジャースケール

メジャースケール

メジャースケールはイオニアンのパターンで、全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音」の規則性に則った音の並びです。

以下のように規則性に則って音を当てはめれば、必ず「ドレミファソラシ」と聴こえます。

メジャースケールの例
  • ミ→ファ♯→ソ♯→ラ→シ→ド♯→レ♯(キー:ミ)
  • ド♯→レ♯→ファ→ファ♯→ソ♯→ラ♯→ド(キー:ド♯)

紙やアプリに「ド・ド♯・レ・レ♯・ミ・ファ・ファ♯・ソ・ソ♯・ラ・ラ♯・シ」とメモして、メジャースケールの規則性に従って音を当てはめていけば簡単にメジャースケールを導き出すことが可能です。

メジャースケールは使用頻度の高いメジャーキーのダイアトニックコードに使われることが多いので、ダイアトニックスケールを覚えるときはメジャースケールから覚えましょう!

なお、メジャースケールの詳細を以下の記事に載せているので、あわせてご覧ください。

メジャースケールとは?初心者が理解するメリットと3つの覚えるコツ

2020.12.27

(2)マイナースケール

マイナースケール

マイナースケールはエオリアンのパターンで、マイナーキーのダイアトニックコードに使われます。

マイナースケールの規則性は以下の通りです。

マイナースケールの規則性

全音→半音→全音→全音→半音→全音→全音

基点をドにしてみると、「ド→レ→レ♯→ファ→ソ→ソ♯→ラ♯」となります。

メジャースケールでドを基点にすると「ドレミファソラシ」となることから、マイナースケールがメジャースケールとは違うことが明確です。

マイナースケールはマイナーキーのダイアトニックコードの構成音になるので、メジャーキーとマイナーキーでは同じコード名でも構成音が異なることを頭に入れておきましょう!

なお、マイナースケールの一覧を以下の記事でまとめているので、あわせてご覧ください。

12種類のマイナースケール一覧!メジャースケールとの関係や覚え方

2020.12.27

まとめ

ダイアトニックスケールは、規則性に従い鍵盤上の12音の中の7音で構成されたグループです。

ダイアトニックスケールは作曲活動をする上で重要な項目なので、規則性やメジャースケールとマイナースケールの違いなど明確にしておく必要があります。

ダイアトニックコードと混同しやすいので、今回紹介した2つのパターンをしっかり把握しておきましょう!

なお、以下の記事でダイアトニックコードを一覧でまとめているので、あわせてご覧ください!

ダイアトニックコードの一覧表!初心者におすすめの3つの使い方!

2020.12.27

関連記事