ミックスの解読-アップタウンファンク-マークロンソンフィートブルーノマーズ

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ダイヤモンドの認定を受けているだけでなく、米国で14週間連続でナンバーワンを誇る曲は多くありません(少なくとも1,000万部を売り上げています)。

Uptown Funk(アップタウンファンク)は、レコードオブザイヤーを含む2つのグラミー賞とブリットシングルオブザイヤーのブリットアワードを受賞しました。

また、2018年12月の時点でYouTubeで34億回以上再生されており、これまでで4番目に視聴されたYouTube動画となっています。

では、この作品がこれほど多くの人々に聴かれるようになった理由は何なのでしょうか。

みなさんはこの楽曲の芸術的な輝きの要素を明確にして、自分の作品に取り入れることはできますか?

本記事で、アップタウンファンクの謎を紐解いてみましょう!

この記事に対する当サイト(wellen)の見解

wellen初の試みとなった海外メディアの翻訳。

驚いたのは、Uptown Funkの圧倒的な実績です。

YouTubeで34億回以上視聴され、日本のヒット曲とは桁の違う再生回数に驚きました。

音楽技術に関することやコミュニケーションに関すること、使用しているソフトウェアなど、日々の制作に活かせるアイデアがたくさんあります。

さらなるレベルアップを目指すクリエイターの創作活動のヒントになれば幸いです。

なお、以下の記事を日本語訳にしているため、若干本家と内容が異なったり、解釈が違う箇所もあるかと思いますが、ご了承ください。

 

Mastering the Mixはプラグインを販売しており、素晴らしいメーカーですのでぜひご覧くださいね!

ライブの感覚を得られる

Mark Ronson(マーク・ロンソン)はミックスを修正する専門家ではないが、彼がオーディオに録音するときは、可能な限り音質を高めるために、マイクの配置に気を使ってレコーディングをしています。

たとえば、彼はドラムを録音するときにマイクを1つだけ使用することで有名で、Amy Winehouse(エイミーワインハウス)とThe Dap Kings(ダップキングス)で作業するときもマイクの数に焦点を当てているのです。

これにより、可能な限り完璧に録音できるようになり、ポストプロダクションの進行がコントロール可能になっています。

マイクの使い方を決めることを制限と捉える人もいるかもしれませんが、ロンソンは2つの点で有効と感じ取っています。

1つ目は、パフォーマーに多くの意向を伝えたり、正確な意見を認識させることができる点です。

そして2つ目は、質の高い音を作らなければならないので、高音質の録音ができることでプロジェクトを前進させられることです。

オーディオの録音

写真提供者:MusicOomph.com

このアプローチによって、クオンタイズの規模が小さくなり、音楽に対する多くの感覚が注ぎ込まれます。

ポストプロダクションでの修正に頼るのではなく、自分の製作過程で素晴らしい生のパフォーマンスを撮影してみましょう!

マークロンソンのタフなコンプレッションサウンド

ロンソンはインタビューで以下のように言っています。

ロンソンのインタビュー

私が最もよく使用するプラグインは、おそらくWavesCLA-3Aコンプレッサーです。

このコンプレッサーは、「アップタウン・ファンク」の制作中にプロデューサーのジェフ・バスカーから教えてもらいました。

ボーカルやベースのトラックをWavesCLA-3Aコンプレッサーでコンプレッションすると、音が少し深くなりミックスの幅がやや少し中心になります。

Waves CLACompressorプラグイン
WavesCLA-3Aコンプレッサーが「深いサウンド」を追加できるのはなぜか?

それは、WavesCLA-3Aコンプレッサー、基本周波数の奇数次および偶数次の高調波を追加することによって信号の形状と内容を変更する、エミュレートされたアナログ「全高調波歪み」(THD)を導入しているためです。

そのため、コンプレッサーを使用してピークリダクションとゲインを導入することで歪みが生まれ、サウンドに独特の特徴が与えられます。

制作過程でチャンネルのグリットや特徴をもっと求めている場合は、LA-3Aエミュレーションが適したコンプレッサーになり得ます。

構造

アップタウンファンクは、いくつかの従来のルールを破って成功したトラックの素晴らしい例です。

たとえば、コーラスはトラックに1分以上入っており、楽曲時間は約4分30秒です。

ほとんどのポップソングが最初の45秒間にコーラスを入れており楽曲は約3分間続くので、他のポップソングに比べるとアップタウンファンクは構造が異なります。

楽曲が流れている間、ロンソンがどのようにしてリスナーを惹きつけていたのか、構造を見て確かめてみましょう!

アップタウンファンクの構造

Intro(イントロ):余韻を作るようにシンプルに始めており、5小節目ではファンキーなギターが入って雰囲気を盛り上げています。

Verse One(1節):リスナーが簡単に聴き取れるようにドラムとボーカルがまばらに始まり、8小節の後にベースとシンセ/ギターのアドリブが入り、さらに興味をそそっています。

Pre One(プレワン):再びドラムとボーカルに焦点を当てて、Rising FXによってリスナーに何か動きがあることを期待させています。

Chorus One(第1コーラス):非常に厚みのある響きを与えるシンセを継続して使っており、前節から劇的に変化を与えています。

Verse Two(2節):再びまばらになり、インストルメント(ボーカルが入っていない楽器の演奏)の強弱によってリスナーを惹きつけており、後半の展開を助長させています。

Pre Two(プレツー):ドラムやボーカルに再び焦点を当てています。

Chorus Two(第2コーラス):Chorus Oneと同じ。

Bridge(ブリッジ):まばらになっており、他のトラックでは登場しない斬新なファンキーなギター音が入っています。

Chorus Three(第3コーラス):ダブルコーラスで、最初はChorusOne&Twoと同じです。2周目には、グルーヴを変えるライドシンバルが入り、リスナーを興味を惹きつけています。

ここでの構造とインストルメントの主な要素は、8小節ごとに何かしらの音が追加または削除されていることです。

このことによって、常にリスナーが求める真新しさや変化を与え続けることができるので、同じ小節やループを聞いてもうんざりすることがありません。

ファンの視点に立って自分の曲を聴き、新しい音が取り込まれているか、特徴が出ているか、アレンジによってリスナーに興味や変化を与えられているかを確認しましょう!

ステレオスプレッド

アップタウンファンクは特別に明るい楽曲ではありませんが、驚くほど明瞭な曲調になっています。

コーラス中に楽器を分解し、どの周波数が聞こえるかを示すと、その理由を理解できます。

アップタウンファンクステレオスプレッド

150Hz〜450Hzの領域ではメインとなる演奏パートがないことが分かります。

キックとベースがこの範囲のミックスの中心を占め、周波数が競合しないように、「Doh」ベースが広く使われています。

低音が完全にモノラルであるのに対し、キックのステレオ幅は非常に小さいことにも注目です。

これにより、パンチとグルーブが多く、非常に力強くてな透明感のあるローエンドを得ることができます

また、非常に高い周波数(20kHz以上)にはメインボーカルやインストルメントがありません。

大きなシンセと金管楽器は15kHz付近で消え始め、この効果はミックスに非常に温かみのある感覚を与え、トラックのサウンドがファンクな影響《アース・ウィンド・アンド・ファイア(Earth, Wind & Fire)、ギャップ・バンド(The Gap Band)、シュガーヒル・ギャング(The Sugarhill Gang)、ザップ(Zapp)など》を受けているを示唆しています。

500Hzから5kHz付近にはかなりの数のチャンネルがありますが、ステレオの分離は明確です。

ボーカルは最も中心的で、金管楽器は少し広く、シンセはボーカルよりもやや広く、アドリブボーカルは非常に広いです。

ステレオ配置の成功は、エンジニアが分離を最大化するために競合する周波数をどのように配置したかです。

上手くサウンドをまとめるために、キックとベースを自由にすることでローエンドを意識しましょう!

技術的な詳細

「マスタリングエンジニアとは?」について話すときに、伝説のマスタリングエンジニアのBob Katz(ボブ・カッツ)は次のように述べています。

ボブ・カッツのインタビュー

マスタリングエンジニアは、音楽だけでなく、技術的なバックグラウンド、優れた耳、優れた機器、技術的な知識を持っている必要があります。

レコーディングされた音がラジオや車、インターネット、またはホームステレオシステムでヒットするときに何が起こるのか理解しておく必要があります。

参照:Audio Mastering

したがって、技術的な詳細(EXPOSEを使用)を確認し、マスタリングエンジニア(トムコイン:スターリングサウンドのシニアマスタリングエンジニア)がトラックにどのようにアプローチしたかを確認することが重要です。

CDの制作は非常に効果的で劇的な変化をもたらしました。

従来はチャートで最も音量の大きいトラックと競合するトラックを取得するために、過度に圧縮したり制限されたりすることはありませんでした。

これはトラックの合間にトランジェントが自然な形状を保持していることを意味しています。

-0.32dBTP(デシベルの真のピーク)がピークになっているので、CDはイヤフォンまたはスピーカーを通して再生したときに音割れしないことを意味し、良質な音を提供します。

また、SpotifyやiTunesなどを介したデジタル配信のために、Wavファイルが不可逆形式にトランスコードされるときに発生する可能性のあるクリッピングを最小限に抑えることもできます。

アップタウンファンクの技術的な詳細

私たちが学んだこと

  • 録音中に自分自身の行動を制限することで、サウンドに集中でき可能な限り最高のレコーディングになります。
  • アナログエミュレーション圧縮プラグインは、特徴とグリットを与えた素晴らしいサウンドの高調波歪みを導入できます。
  • 8小節ごとに楽器を切り替えると、リスナーの関心を維持するのに効果的です。
  • キックやベースなどのローエンドを意識することで、しっかりしたミックスを実現します。
  • 楽器をミックス内の同じ周波数でミックスする場合は、スピーカーを使い分けて分離と明瞭さを高めます。
  • 無理に派手にしなくてもヒットレコードを作ることができます。
  • 0dBT​​P未満にピークを設定すると、リスナーがより鮮明に音の感じられるようになります。
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