「初心者でも耳コピができるようになるコツってあるの?」
「耳コピができるようになるには何から始めたらいいの?」
初めて耳コピに挑戦した人の中には、あまりにも難しすぎて苦戦している人も多いのではないでしょうか。
耳コピは絶対音感を持っている人でなければできないイメージがあるかもしれませんが、実はちょっとやり方を変えるだけで初心者でも効率良く作業を進めることができるのです!
本記事では、初心者におすすめの耳コピのコツと作業の効率化を図るためにしておくべき準備について紹介します。
この記事を読めば、今までの悩みを解決して作業スピードを上げることができますよ!
なお、耳コピのメリットなどの詳細について以下の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください。
目次
1.初心者におすすめの耳コピの5つのコツ
初心者におすすめの耳コピのコツを紹介します。
今回紹介するポイントは以下の5つです。
順に紹介するので、作業をする際の参考にしてください。
(1)メジャースケールの特定を先に行う
メジャースケールの特定ができるかどうかで作業の進捗状況が変わります。
メジャースケールとはその曲のキーになる音階のことで、「ドレミファソラシ」の音階で構成されている音のグループのことです。
鍵盤は12音で構成されているので、メジャースケールは全部で12パターンあります。
耳コピをする上でキーは重要で、キーが判明していない状況で正しいコードの動きを特定するのは難易度が高いです。
メジャースケールを特定することで、その曲のキーを明らかにすることができるため、以下の方法でメジャースケールを見つけましょう!
- サビのメロディの音名を明らかにする
- サビの音名が一番含まれているメジャースケールを見つける
「ドレミファソラシ」を主音にしたメジャースケールの表は以下の通りです。
スケール | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵ | Ⅶ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
C | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
D | レ | ミ | ファ♯ | ソ | ラ | シ | ド♯ |
E | ミ | ファ♯ | ソ♯ | ラ | シ | ド♯ | レ♯ |
F | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ |
G | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ♯ |
A | ラ | シ | ド♯ | レ | ミ | ファ♯ | ソ♯ |
B | シ | ド♯ | レ♯ | ミ | ファ♯ | ソ♯ | ラ♯ |
7パターンのメジャースケールに該当しなければ、♯や♭が主音になっている可能性があります。
その場合は、上記の表から半音上げた音名と照らし合わせてみてください。
必ず12パターンの中に該当するメジャースケールが存在するので、根気強く特定しましょう!
(2)単音から拾う
複数の音が混ざっているので、単音から聴き取りに専念することが重要です。
特にボーカルとベースの音から拾っていくことをおすすめします。
ボーカルは一番聴き取りやすいように録音されているので、特に意識しなくともスッと頭に入ってくるでしょう。
また、ベースは基本的にルートと呼ばれるコードの中でも一番低い音を弾く楽器なので、ベース音を拾うことでメジャースケールの特定のヒントになります。
ベースは低音域の楽器で聴き取りにくいので、周波数を変更できるアプリのイコライザー機能を使って、ベース音を大きくしましょう。
まれにベースがルート音以外の音を弾いていることもあるので、必ずメジャースケールを特定できるとは限りませんが、ボーカルやベースなどの単音を拾うと効果的にキーを特定できますよ!
(3)アプリを使ってテンポを遅くする
アプリを使ってテンポを遅くすることもおすすめです。
曲のテンポがゆっくりであれば聴き取れるかもしれませんが、ギターやヴァイオリンなどの速弾きは、普通に聴いても余程の聴覚の持ち主でなければ正確に聴き取ることは難しいでしょう。
耳コピアプリには、音程はそのままで音の長さだけを調節できるタイムストレッチ機能が搭載されているものがあります。
音の展開が速くて思うように音名が分からない人は、積極的にアプリの機能を活用しましょう。
(4)短く区切る
小節ごとに短く区切りながら作業を進めるのが鉄則です。
長い範囲を一度にコピーしようとすると、途中で集中力が落ちて音の聴き漏れが増えます。
聴き取れる音が少なければその分、何度も聴き返さなければならないので、かえって作業効率が悪くなるでしょう。
また、聴く範囲が長くなる分、音名を確かめるだけで長い時間が必要になるのです。
音名を正確に把握しなければメジャースケールやコードの特定が困難になるので、音源を聴くときは正確に音を聴き取ることに集中しましょう。
(5)歌詞を音階にする
歌詞を音階に変換して繰り返し聴くと、自然と音が脳内で再生できるようになります。
音階を歌いながら繰り返し聴くと、メロディ内の音を聴いたときにふと音階が思い浮かぶようになるのです。
耳コピの作業は、音源を脳内で再生しながら実際の楽器音と重ねることの繰り返しと言えます。
音名を見たときにパッと音が脳内で再生できたり、音を聴いたときに何の音名か分かるようにしておくと、作業スピードが格段と早くなりますよ!
2.耳コピを効率良くするための4つの準備
耳コピを効率良く進めるためにしておくべき準備について紹介します。
作業に入る前に、最低限しておくべき事前準備は以下の4つです。
順に紹介するので、これらの準備ができていない人は先に実施しておきましょう。
(1)ダイアトニックコードを覚える
ダイアトニックコードを覚えておくと、コードを特定しやすくなります。
ダイアトニックコードとは、キーとなるコードを始点に「ドレミファソラシ」と聴こえる並びで構成されたコードのグループのことで、一般的にダイアトニックコードを中心に作曲されることが多いです。
ダイアトニックコードの音をいつでも脳内再生できるようにしておくと、音源を聴いたときにどのコードなのか推定しやすくなります。
メジャーコードを主音にしたダイアトニックコードは以下の通りです。
キーコード | Ⅰ | Ⅱm | Ⅲm | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵm | Ⅶm(♭5) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
C(ド) | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm(♭5) |
D(レ) | D | Em | F♯m | G | A | Bm | C♯m(♭5) |
E(ミ) | E | F♯m | G♯m | A | B | C♯m | D♯m(♭5) |
F(ファ) | F | Gm | Am | B♭ | C | Dm | Em(♭5) |
G(ソ) | G | Am | Bm | C | D | Em | F♯m(♭5) |
A(ラ) | A | Bm | C♯m | D | E | F♯m | G♯m(♭5) |
B(シ) | B | C♯m | D♯m | E | F♯ | G♯m | A♯m(♭5) |
全て覚える必要はありませんが、CやGなどのメジャーコードとAmやEmなどのシンプルなマイナーコードを頭に入れておくと、コードの特定にかかる時間を削減できますよ!
(2)使用頻度の高いコード進行を覚える
使用頻度の高いコード進行を覚えておくこともおすすめです。
定番と言われるコード進行には、以下のようなものがあります。
- カノン進行:C→G→Am→Em→F→C→F→G
- 王道進行:F→G→Em→Am
- 小室進行:Am→F→G→C
万人受けするコードの動きはある程度決まっているので、人気の曲ほど定番のコード進行が使われていることがあります。
定番のコード進行が脳内再生できると、コードの展開を察しやすくなりますよ!
(3)アプリをインストールしておく
初心者が耳コピをするにはハードルが高いので、アプリの力を借りましょう。
耳コピアプリには、ワンタッチで繰り返し再生できるリピート機能や、上記で紹介したイコライザー機能、タイムストレッチ機能などさまざまな機能が搭載されています。
中には曲を読み込むだけでコードを特定してくれる耳コピアプリまであるので、作業効率を高めるためにアプリを活用するのがおすすめです。
なお、以下の記事でおすすめの耳コピアプリを紹介しているので、あわせてご覧ください。
(4)聴音トレーニングをする
正確に音を聴き取れるように聴音トレーニングをしておきましょう。
耳コピをする上で、「ドレミファソラシ」の音階が分からなければ話になりません。
たとえば、ファの音を弾いているのにラと認識するようであれば、いくらコツを参考にしても正確に音を拾うことはできないでしょう。
絶対音感がなくても、反復して音を聴くことで音階チェックはできるようになります。
音感を鍛えるために、さまざまな楽器で「ドレミファソラシ」がどのような音なのか覚えましょう!
まとめ
耳コピのコツさえ把握すれば、初心者でも既存曲をコピーすることは可能です。
今回紹介した5つのコツを参考にして、正確に音を聴き取ることに集中してください。
事前に音楽知識を習得したり、音感を鍛えたりすることで作業効率が高くなるので、しっかり準備を整えて耳コピに取り組みましょう!
なお、以下の記事で耳コピのやり方を紹介しているので、あわせてご覧ください。