指揮者になるには?指揮者の仕事概要や年収・必要なスキルを解説

「指揮者になるにはどうしたら良いの?独学でなれるのかな」
「指揮者を目指しているけど、将来的にどんなキャリアプランがあるか分からない」

指揮者はオーケストラの演奏の取りまとめ役で、そのポジションにつけるのは音楽家の中でもわずか一握りと言われているほど難関の仕事です。

難しくても指揮者になりたい方はどうしたら良いか気になりますよね。

この記事では、指揮者の仕事の概要や指揮者になるにはどうしたら良いのか、そして指揮者に必要な資格やスキルを解説します。

指揮者になるには下積み時代や求められる知識・スキルの幅が広いですが、目指す価値のある素晴らしい職業だと分かるでしょう!

1.指揮者とは?仕事の概要を紹介

指揮者とは何か、まずは指揮者の仕事の概要から紹介していきます。

  1. 楽器演奏者の取りまとめを行う
  2. 演奏のディテールを決定する
  3. 指揮者の年収とは

将来指揮者を目指す方はまず、仕事内容を理解しなければなりません。

1つずつ説明していきます。

(1)楽器演奏者の取りまとめを行う

指揮者の仕事は、楽器演奏者の取りまとめです。

オーケストラでは複数の演奏者が参加し、それぞれの個性を活かして1つの楽曲を作ります。

しかし、各自が自由に演奏したのではまとまりがなく、良い演奏にはなりませんよね。

指揮者は楽曲の演奏方針を決定し、指示を出す監督のような役割です。

楽曲への理解やオーディエンスの心を打つメロディがどんなものかを理解していないとつとまらない重要な役目と言えます。

(2)演奏のディテールを決定する

指揮者は演奏のディテールを決定する役割も担います。

演奏中の音楽の強弱を決めて、緩急をコントロールしていくのが役割です。

楽譜通りの演奏をするだけでは、完璧なオーケストラとは言えません。

それぞれの表現力を高め、楽曲に込められた意味を聴衆に伝えるためのディテール調整を行うのが指揮者の仕事です。

(3)指揮者の年収とは

指揮者の平均年収は300〜1,500万円とかなり幅があります。

基本的に指揮者の報酬は演奏ごとに支払われ、月給で指揮者として雇用されるわけではありません。

プロのオーケストラの場合は600〜700万円程度、アマチュア程度なら400万円とかなり差があります。

演奏回数が多く知名度が高いほど報酬が増える傾向にありますが、普通程度の若手指揮者の場合はかなり給料が安いです。

2.指揮者になるには?必要なステップを紹介

指揮者になるにはどうしたら良いのか、必要なステップを紹介します。

  1. 音楽専門学校への入学
  2. 演奏者としての知識の履修
  3. 楽団への所属
  4. 有名指揮者に師事する

指揮者を今から目指す方は参考にしてください。

1つずつ説明していきます。

(1)音楽専門学校への入学

指揮者になるには、音楽専門学校への入学が必須と言われています。

独学でなれないことはありませんが、若い時から音楽に親しみ経験と知識をつけてきた人がほとんどです。

指揮者になれるのは音楽を志す人の中でもほんの一握りで、その倍率は総理大臣になるよりも高いと言われるほど。

幼いころから音楽に親しみ、細かな音を耳で感知して指示を出すためのスキルは必須です。

指揮者には専門的な知識が必要とされるため、学校へ通って音楽の知識をつけるのは前提と言えます。

音楽専門学校には”指揮科”という学科があるので、指揮者になりたい方は指揮科を目指すと良いでしょう。

(2)演奏者としての知識の履修

指揮者になるには演奏者としての知識の履修も必要です。

前提として楽譜が読める必要があり、またオーケストラやオペラの指揮者は細かい音を聞き分けて、少しのズレでも指摘できる能力が求められます。

音楽の知識を学びながら、自分が指揮者になったらどう演奏を進めるかをイメージしつつ履修をしましょう。

音楽学校の指揮科で勉強して、指揮者としての素養と知識をつけていく必要があります。

(3)楽団への所属

指揮者になる次のステップは楽団への所属が一般的です。

最初から指揮者として採用されることはほぼなく、見習い指揮者という形で入団します。

指揮者の募集自体が非常に少ないため、楽団に所属すること自体が難しいこともありますので、随時求人をチェックしておきましょう。

楽団への募集が見つからなかったり、目標とする指揮者がいる場合は次の項目を参考にしてください。

(4)有名指揮者に師事する

音楽学校卒業後に楽団に指揮者見習いとして入団するほか、有名指揮者に師事する方法もあります。

有名な指揮者たちは音楽学校卒業後に海外留学して、有名指揮者に弟子入りすることが多いです。

有名指揮者の弟子になるのは容易くはありませんが、成功すれば名刺がわりにもなり、日本に戻って指揮者募集に採用される可能性も上がるでしょう。

弟子としての活動をしながら、アマチュアの楽団などで指揮者として活動をし、知名度を上げていきます。

下積み時代は師事と個人での指揮者での活動を並行させねばならず、非常に困難な時期です。

しかし、現在舞台に立っている指揮者のほとんどは同様の過程を経て指揮者になっています。

3.指揮者に必要なスキルや資格とは

指揮者に必要なスキルや資格を紹介します。

  1. 楽譜を読むスキル
  2. 音楽への知識
  3. 資格は不要だが経験と知識が求められる

指揮者になる難易度は非常に高く、簡単になる方法がありません。

必要とされるのはスキルと知識、経験です。

1つずつ説明していきます。

(1)楽譜を読むスキル

指揮者になるために必要なスキルは、楽譜を読むスキルです。

楽譜を理解できるだけでなく、読んだだけでどのように演奏するかを組み立てられるイメージ力も必要とされます。

指揮者は自分の頭の中で理想の演奏を組み立てて指示を出さなければなりません。

楽譜を正しく理解すること、その上で楽曲に込められた意味を聴衆に伝えるように演奏の緩急をつけるスキルが必要になります。

(2)音楽への知識

指揮者になるために必要なスキルは、音楽への知識です。

指揮者はオーケストラの取りまとめとディレクションを行いますので、音楽をどのように演奏するか?響かせるかをイメージできる必要があります。

そのためには多くの楽曲に触れて、演奏への知識をつけておきましょう。

クラシックやオペラなどの楽曲を聴き、コンサートにも積極的に参加する、また師匠がいる場合は演奏や指揮を間近に見せてもらって経験を積む必要があります。

(3)資格は不要だが経験と知識が求められる

指揮者になるために資格は必要ありません。

しかし、音楽についての知識と指揮者としての経験が求められます。

多くの指揮者は音楽専門学校を卒業後に楽団へ入門したり、海外の指揮者に師事して実務経験を積み、さらにアマチュアの楽団で指揮をして実践を学んでいきます。

各楽器の特徴や演奏者の表現力、そして楽曲への理解と総合的な知識が必要な仕事です。

指揮者を目指すなら音楽への知識をつけ、指揮の経験を積むのが必須と言えます。

まとめ

指揮者になるには、相応の経験や海外留学など一般的なミュージシャンや演奏者とは違うステップが求められます。

指揮者のポジション募集は多くはないので、音楽学校卒業後は常に求人情報をチェックし、アマチュア楽団の指揮などを積極的に行いましょう。

また、指揮者になるためには幼少の頃から音楽に触れて音楽学校を卒業し、指揮者に師事するなどのステップが必要です。

難関ですが、指揮者になって知名度が上がればかなりの高年収も目指せます。

あなたも指揮者を目指して動き出してみてくださいね!

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