「枯葉コードってどんなコード進行なの?」
「枯葉コードはどのような特徴があるの?」
ジャズの練習曲として使われることで有名な枯葉進行ですが、実際にどのようなコード進行なのか知らない人も多いのではないでしょうか。
難しそうに見えるかもしれませんが、実はシンプルな流れになっており、初心者におすすめのコード進行なのです!
本記事では、枯葉コードのコード進行や特徴について紹介します。
この記事を読めば、枯葉コードを覚えておしゃれなコード進行が弾けるようになりますよ!
なお、コード進行の基礎的なルールについて以下の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください!
目次
1.枯葉コードとは
枯葉コードとは、シャンソンの代表曲である「Autumn Leaves(枯葉)」で使われているコード進行のことです。
以下のコード進行を枯葉コードと言います。
Cm7→F7→B♭M7→E♭M7→Am7(♭5)→D7→Gm7
セブンスコードになっており、初心者からすると複雑そうに見えるかもしれませんが、ジャズの練習曲としてよく使われています。
セブンスコードに慣れるためと思って、練習してみましょう!
なお、以下の記事でセブンスコードについて紹介しているので、勉強の参考にしてみてください!
2.枯葉コードの4つの特徴
枯葉コードの特徴を紹介します。
押さえておくべきポイントは以下の4つです。
順に紹介するので、枯葉コードの特徴を覚えて理解度を深めましょう!
(1)B♭/Gmがキーになっている
「Autumn Leaves(枯葉)」で使われているコード進行は、B♭/Gmがキーです。
「Autumn Leaves(枯葉)」の譜面には♭が2個ついているので、Cから2回半音分下げるとB♭になることからメジャースケールではB♭メジャーキーとなります。
ただし、「Autumn Leaves(枯葉)」は暗い印象があるので、メジャーキーよりもマイナーキーの方が適切なキーでしょう。
B♭メジャーキーは以下のようにGマイナーキーと同じダイアトニックコードです。
スケール名 | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵ | Ⅶ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
B♭メジャーキー | B♭ | Cm | Dm | E♭ | F | Gm | Am(♭5) |
Gマイナーキー | Gm | Am(♭5) | B♭ | Cm | Dm | E♭ | F |
コード進行がGm7で終わっていることからも、「Autumn Leaves(枯葉)」のキーはGmと言えます。
(2)コードのルート音が5個ずつ下に降りている
枯葉コードはコードが展開するごとにルート音が5個ずつ下に降りています。
枯葉コードをルート音だけで並べたものが以下の通りです。
C→F→B→E→A→D→G
Cから順に音を下げていくと「C→B→A→G→F→E→D」となり、コード進行のCからFへの動きを見てみると、「C→B→A→G→F」と5個降りていることが分かります。
FからBにかけても「F→E→D→C→B」と5音下がっており、各コードの展開ごとに全て5音降りているのです。
セブンスや♭などが含まれているので、どうしても難しいと感じる人は、まずはルート音だけでコード進行を覚えてみましょう!
(3)ドミナントモーションを使っている
枯葉コードはドミナントモーションが活用されています。
ドミナントモーションとは、ドミナントコードがトニックコードに向かおうとする性質のことで、不安定なコードは安定したコードに対して強い結びつきがあるのです。
ドミナントモーションを活用することをセカンダリードミナントと言いますが、セカンダリードミナントを活用することで、安定感のある印象にすることができます。
枯葉コードは少し暗い印象にもかかわらず、どこか落ち着く雰囲気なのはドミナントモーションを上手く使っているからです。
「Cm7→F7→B♭M7→E♭M7→Am7(♭5)→D7→Gm7」のコード進行の中で、ドミナントモーションになっている部分が2か所あります。
- F7→B♭M7
- D7→Gm7
2つのドミナントモーションの箇所に注目すると、FとB♭、DとGmはそれぞれⅤとⅠの関係なので、不安定から安定のコード展開が行われています。
ドミナントモーションを活用したコード進行はたくさんあるので、枯葉コードはセカンダリードミナントコード(セカンダリードミナントを活用して生まれたコード進行)の1つであることを覚えておきましょう!
なお、以下の記事でセカンダリードミナントについて紹介しているので、あわせてご覧ください!
(4)Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ進行が使われている
Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ進行が使われているのも枯葉コードの特徴の1つです。
正式なコード進行は以下の形で、ジャズでよく使われます。
Ⅱm7→Ⅴ7→ⅠM7
コードの機能で表せば、「サブドミナントコード→ドミナントコード→トニックコード」となり、逆循環コード(循環コードの途中から始まっているコード進行)の形式になっています。
一時的に不安定なサブドミナントコードから始まっているので、冒頭から最高潮の盛り上がりを見せ、リスナーをいきなりグッと惹きつけることが可能です。
枯葉コードでは以下の2か所がⅡ→Ⅴ→Ⅰ進行になっているので、チェックしてみてください!
- Cm7→F7→B♭M7(C:Ⅱ F:Ⅴ B:Ⅰ)
- Am7(♭5)→D7→Gm7(A:Ⅱ D:Ⅴ G:Ⅰ)
なお、循環コードに関して以下の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください!
まとめ
枯葉コードはジャズの練習によく使われています。
規則的なルート音の動きやセカンダリードミナントコード、逆循環コードなどさまざまな音楽的要素が詰まっているので、初心者だからこそおすすめしたいコード進行の1つです。
一見複雑そうに見えますが、使用しているコードはシンプルで使いやすいので、今回紹介した4つの特徴を頭に入れながら、弾けるように練習してみましょう!
なお、以下の記事で枯葉コード以外のおしゃれなコード進行をまとめているので、あわせてご覧ください!