「路上ライブに挑戦したいが、何を準備すればいい?」
「路上ライブを始める際に気を付けなくてはならないことは何?」
このように悩んでいませんか?
路上ライブはコストがかからずたくさんの人に音楽を聴いてもらえる有効な手段ですが、始めるにあたっては路上ライブ用の準備物や必要となる手続きがある点に注意が必要です。
今回の記事では、路上ライブを行う3つのメリットと路上ライブ必要となる5つの準備物を紹介するとともに、路上ライブを始める際に気を付けたい4つのポイントについても解説します。
この記事を読んで路上ライブを始めるための準備を整え、ぜひ路上ライブに挑戦してみてください!
目次
1.路上ライブを行う3つのメリット
最初に、路上ライブのメリットを以下の3つの観点から紹介します。
- コストや手間がかからない
- 新たなファンを獲得できる
- 度胸がつく
順番に説明します。
メリット1.コストや手間がかからない
路上ライブのメリットの1つ目に、コストがかからない点が挙げられます。
ライブハウスでライブを行う場合、当然のことながら会場代がかかります。
また、ライブハウスを利用する場合には、あらかじめ空き状況を見て予約を行い、その日に照準を合わせて準備を行わなければならず、万一体調不良などの理由でライブを行えなかった場合には、キャンセル料が発生してしまいます。
その点、路上ライブは自前で機材を準備する必要があるが低コストで実現できる上に、思い立ったらすぐに実行することができます。
このように、路上ライブはライブハウスでのライブに比べてコストや手間がかからず、気軽かつスピーディーに実行することが可能です。
メリット2.新たなファンを獲得できる
路上ライブのメリットの2つ目に、新たなファンを獲得できる点が挙げられます。
ライブハウスの場合、自分の演奏を聴いてもらうためには、お客さんにライブハウスまで足を運んでもらう必要があります。
そのため、ある程度ファンや自分のことを知ってくれる人がいないと集客が困難です。
また、ライブハウスに来てくれる新しいお客さんはファンの知り合い程度で、全くつながりのない人とつながれるチャンスはほとんどありません。
その点、路上ライブであれば、見知らぬ人でも自分の演奏に興味を持って聴いてくれるかもしれません。
このように、路上ライブは今まで自分の演奏を聴いてもらったことのない人と接点を持つチャンスであり、新たなファンを獲得できる可能性が広がります。
メリット3.度胸がつく
路上ライブのメリットの3つ目に、度胸がつくことが挙げられます。
路上ライブを始めて実施するとき、最初はだれでも緊張します。
多くの人を目の前に、それも自分のことを知らない人たちの前で自分たちの演奏を披露するからです。
当然のことながら全ての人が好意的に見てくれるわけではなく、一生懸命歌っても誰も聴いてくれなかったり、時には邪魔者扱いされることもあるかもしれません。
そういった意味で路上ライブを行うことは修行のようなものであり、強い意志が必要です。
しかし、自分のことを知らなかったお客さんが足を止めて聞いてくださり、拍手を送ってくれた時には何事にも変えがたい喜びを感じることができるでしょう。
このように、路上ライブは自分のことを知らない人を自分の演奏だけで惹きつけることができるかの勝負であり、路上ライブを経験することで度胸をつけることができます。
2.路上ライブで必要となる5つの準備物
路上ライブには必ず必要となる準備物が存在し、一般的に用意しておきたい準備物としては以下のものが挙げられます。
機材 | 用途・選定ポイント | 推奨機器 | |
1 | アンプ | 人混みや喧噪の中で自分の歌声や演奏をクリアに届けることができる。路上ライブの実施場所には電源がない可能性が高いため、電池式や充電式などコンセントなしでも利用できるアンプを選定する必要あり。 | ローランド Cube Street EX |
2 | マイク | 多くの人に自分の声をクリアに届けてくれる。声のニュアンスを忠実に再現してくれるタイプが良いが、価格差もあるため、品質と価格のバランスを見て選定すべき。さらに、マイクカバーをつけることで風の音などの雑音を遮ることが可能。 | Audio Technica AT-X11 |
3 | マイクスタンド | 楽器を持ったり動いたりするときにマイクを置いておけるため、動きまわることの多い路上ライブでは必須。立っても座っても利用できるように角度を調整しやすいタイプがおすすめ。 | K&M 21020B |
4 | シールド | ギターを使用する場合、アンプと繋げるために必要となる。消耗品でライブ中にコードを踏んで断線するなど壊れる可能性があるため、予備を含めて2本以上用意すべき。 | CANARE PROFESSIONAL CABLE 5m |
5 | 譜面台 | 譜面を置くために必要となる。路上ライブは緊張してコードや歌詞を忘れたり、お客さんから飛び込みのリクエストが来る可能性もあるので、譜面と譜面台は用意しておくのがおすすめ。 | KC キョーリツ 軽量スチール製折りたたみ式譜面台 MS-200J/BK |
これらの機器を一から購入する方は、「ローランドの路上ライブコンプリートセット」のようなセット販売を利用するのもおすすめです。
このセットは、ローランド製アンプCube StreetにCUSTOMTRY製マイク・マイクスタンド・専用ケースがセットになっています。
セット販売は、購入機器を一式収納できる専用ケースが含まれていることが多く、実際の路上ライブで機材を持ち運ぶ際に便利に利用できます。
そのほかに、路上ライブを一度やってみたいけど今後も続けるか分からないという方にはレンタルという方法もあります。
レンタルであれば、コストが低く抑えられるほか、かさばる機材を保管しなくてよい点もメリットです。
このように、路上ライブを始めるにあたっては揃えなければならない機材が存在し、一から揃える人に向けてはセット購入やレンタルといった方法も用意されています。
路上ライブを始めるにあたって必要となる機材については、以下の記事でも詳しく紹介していますので参考にしてください。
3.路上ライブを始める際に気を付けたい4つのポイント
路上ライブを始める際に気を付けたいポイントを以下の4点紹介します。
- 路上ライブを行う場所
- 路上ライブを行うタイミング
- 路上ライブの選曲
- 路上ライブを行う際の許可申請
順番に説明します。
ポイント1.路上ライブを行う場所
路上ライブを行う場所は、人が多く集まり、かつ通行の妨げにならないところを選びます。
一番よく選ばれる場所としては駅周辺が挙げられます。
ただし、駅の出入り口にあまりに近いと通行人の邪魔になり苦情につながりかねませんので、迷惑をかけない場所かどうかを意識して場所を探しましょう。
そのほかにも公園や広場が利用されることが多くあります。
この場合も、住宅街が近いと騒音で迷惑をかける可能性があるため、注意が必要です。
また、路上ライブをしやすい場所には、すでにライブをしている人がいることも多いので、迷惑にならない距離を保って実施しましょう。
もしも路上ライブの先輩とうまく仲良くなることができれば、おすすめの曜日や時間帯などを教えてもらえる可能性もありますね。
このように、路上ライブは人が集まりやすい駅や公園・広場などを利用するのが一般的で、いずれの場所でも騒音や通行の妨げで迷惑をかけることがないように注意が必要です。
ポイント2.路上ライブを行うタイミング
路上ライブを行うタイミングは、曜日や時間を固定するのがおすすめです。
路上ライブを始めたばかりの時は、人通りの多い曜日や時間を探るためにもいろいろなタイミングでライブを行うことになるかもしれません。
しかし、ある程度路上ライブに慣れて良いタイミングをつかめたら、曜日や時間をなるべく固定するのが良いでしょう。
通勤途中の通行人は、決まった曜日や時間に同じ道を通ることが多いので、何度もライブに出くわせばそのうち興味を持って足を止めてくれるかもしれません。
中でも、仕事や1日の予定が終わるタイミング(18時以降など)は足を止めてもらいやすくおすすめです。
また、もう一度聞きたいと思ってくれた人も、決まった曜日や時間に路上ライブを続けていることで再度聞きに来やすく、固定客の獲得につながります。
そのほかにも、路上ライブ実施時にはあらかじめチラシやフライヤーを持参しておき、足を止めてくれたお客さんに配ることも効果的です。
チラシやフライヤーに自分のSNSのアドレスやライブ予定を記載しておくことで、もっと自分のことを知ってもらえ、ライブに足を運んでもらいやすくなるからです。
このように、路上ライブを行うタイミングをなるべく固定したり、チラシやフライヤーを配ることで固定客の獲得につながりやすくなります。
ポイント3.路上ライブの選曲
路上ライブを行う際は、オリジナル曲だけでなくカバー曲も選曲すべきです。
せっかくのライブだからオリジナル曲ばかりを披露したいと思うアーティストもいるでしょう。
しかし、路上ライブは行き交う人の足を止めるためのインパクトが必要です。
まだ知られていないオリジナル曲をいきなり歌っても、じっくり曲を聴いてくれないまま通り過ぎてしまう可能性が高くなります。
その点、誰もが知っているカバー曲を演奏すれば、ひとまず足を止めてくれる人が多くなります。
足を止めて曲を聴いてくれる人が増えたら、そこからオリジナル曲で勝負することで、より多くの人がオリジナル曲に耳を傾け、魅力に気づいてくれることになるでしょう。
このように、路上ライブはいきなりオリジナル曲ばかりを選曲するのではなく、カバー曲を織り交ぜつつ披露するようにしましょう。
ポイント4.路上ライブを行う許可申請
路上ライブを行うには原則として許可申請が必要です。
路上ライブを行う際には演奏者や機材が道路の一部を占拠することになるため、道路交通法の「道路を使用する際には警察に許可を得なければならない」という法律に従わなくてはなりません。
路上ライブを行う場所に応じて駅や公園などの管理者に届けを提出し、許可を得る必要があるのです。
しかし、実際には申請を出して正式な手続きをおこなったとしても、許可をもらえることはほとんどありません。
路上ライブは通行の妨げや騒音など迷惑のかかるイメージが強く、世間的に認められていないのが実情です。
そのため、プロのアーティストならまだしも、無名のアーティスト相手に許可を出してくれることはほぼあり得ません。
このような事情から、私たちが実際に見かける路上ライブのほとんどは実は無許可で行われており、警察に注意を受けたら速やかに演奏を止め、撤収しているような状況です。
通行の妨げや騒音で迷惑をかけていない場合には警察が黙認してくれているケースが多いものの、道路交通法違反の罰則としては3か月以上の懲役または5万円以下の罰金が科されることになっているため、リスクの高い状況でライブを実施していることになります。
このように、路上ライブを行う際には原則としては許可申請を行う必要がありますが、実態としてはほとんどの路上ライブが無許可のまま実施されています。
路上ライブをめぐっては、一部の地域団体や委員会で路上ライブを許可する動きが出始めています。
海外ではすでに路上ライブは市民権を得ており、文化的な活動として公共機関にも認められています。
日本でも、路上ライブを正式に認めることで、迷惑行為を抑制しつつ地域の音楽文化を発展させるのではないかという意見が出始めているのです。
具体的には、音街かしわ、すみだライブ、アートキャスト、野田阪神野外音楽ステージなどが路上ライブを応援する取り組みとして行われています。
このような動きをさらに全国的に広げていくためにも、路上ライブと言えば通行の妨げや騒音などの迷惑行為が連想されるということがないよう、アーティストたちがマナーを守って路上ライブを実施していくことが求められます。
このように、一部地域では路上ライブを許可して、音楽文化の発展により地域を活性化させようという取り組みが行われています。
路上ライブの許可申請についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
まとめ
今回の記事では、路上ライブの3つのメリットと路上ライブに必要となる5つの準備物を紹介するとともに、路上ライブを始める際に気を付けたい4つのポイントについて解説しました。
路上ライブはコストがかからずたくさんの人に音楽を聴いてもらえる有効な手段ですが、始めるにあたっては路上ライブ用の準備物や必要となる手続きがある点に注意が必要です。
この記事を読んで路上ライブを始めるための準備を整え、ぜひ路上ライブに挑戦してみてください!