「作詞にはどんなルールがあるの?」
「作詞にはなにかルールがあるのかな」
このように、作詞のルールについて気になっている方は多いでしょう。
作詞に絶対的なルールは存在しませんが、リスナーの共感を得たり、メロディとの兼ね合いを取るためにも守った方が良いルールというのは存在するのです。
今回は作詞をする際に守りたい5つのルールについて、また作詞について学ぶことができる2冊の本について紹介します。
この記事を参考に、作詞について学び音楽活動に活かしてみてください。
以下の記事では歌詞の作り方について紹介しているのでぜひご覧ください。
目次
1.作詞のルールを守ることの大切さとは?
作詞に絶対的なルールは存在しません。
しかし、ルールが存在しないからといって自分の書きたいことを優先して構成なども無視して書いてしまうのはあまりよくありません。
作詞とはあくまでも誰かが歌うことを前提に作成されるものであるため、より良い音楽を生み出すにはある程度のルールを守って作詞するほうが多くの人に支持されるような歌詞を書くことができます。
また、作曲より先に作詞を行った場合、仮に歌詞にまとまりがなく構成などもまったく無視されていると、後々歌詞に合わせながらまとまったメロディを作ることが難しくなることもあるのです。
作詞作曲の順番にもよりますが、作詞のルールを守ることでリスナーの共感を得るだけではなく、後の作業への支障を少しでも減らすことにも繋がります。
以下の記事では、作詞と作曲の順番について紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
2.これは守りたい!5つの作詞ルールとは?
作詞をする際に守ってほしい5つのルールを紹介します。
以下の5つを意識して、よい作詞ができるようにしましょう。
順に紹介します。
(1)テーマは必ず決めよう
1つ目の作詞ルールは、「テーマは必ず決めよう」です。
作詞を行う前には、一体どんなテーマの歌詞を書くのか決めるようにしましょう。
例えば誰かに対しての応援歌なのか、人との出会いの曲なのか、日常を描いたものなのかなど、一つのテーマを決めることで歌詞も書きやすくなります。
歌詞内で起承転結を作るのが基本ではありますが、経験を積むとその曲中ではあえて答えやゴールにたどり着かない歌詞を書けるようにもなるでしょう。
自分で作詞した歌詞を自分で歌うのか、それとも誰かに提供するのかでも変わりますが、活動コンセプトによって歌詞の仕組みを工夫してみるのも面白いかもしれません。
(2)誰目線の曲なのか考えよう
2つ目の作詞ルールは、「誰目線の曲なのか考えよう」です。
作詞を行う際は、誰が見た、または思ったのか、感じ取ったのかという「目線」を設定するようにしましょう。
支持を受ける歌詞というのは、すなわちリスナーから共感を得られる歌詞です。
先ほど紹介したテーマ、そして目線を設定することで一定のリスナーに求められているような歌詞ができあがります。
すべての人から共感を得ることはできないので、無理をして全ての人に聴いてもらえる歌詞を書くのではなく、ある程度ターゲットを絞って作詞した方が内容が曖昧にならず、自己満足にならない共感を得やすい歌詞を書けるようになるでしょう。
(3)共感を得られる歌詞にしよう
3つ目の作詞ルールは、「共感を得られる歌詞にしよう」です。
曲を好きになる理由はたくさんあると思いますが、基本的にはメロディや演奏といった音楽的な良さと、歌詞の良さの二つに分かれるのではないでしょうか。
歌詞の良さから多くの人に支持される曲に共通しているのは「共感性」です。
日常や恋愛のあるあるであったり、言語化できないでいた気持ちが歌詞として表現されていたりと、支持される歌詞というのは人から「共感」を得られるようになっています。
共感を得られる歌詞を書くには、日常から離れていることは書かないこと、そして常に第三者からの視点を大切にすることです。
自分では共感を得られると思っていても、実際は世間の考えとは違っていることもありますし、身近ではないことに対して人はなかなか感動を覚えられません。
独特な言葉を巧みに使った歌詞で支持を受けているアーティストもいますが、ああいった人々の歌詞は複雑であっても同じく「共感」を生んでいます。
いかに共感を得られる歌詞を書けるかが、支持を受ける作詞を行う大きな鍵と言えるでしょう。
(4)歌詞にリズム感を与えよう
4つ目の作詞ルールは、「歌詞にリズム感を与えよう」です。
出来上がった歌詞は歌手がメロディに乗せて歌い、リスナーに届けられます。
しかし、歌詞の内容は良くても音楽的になんだかノリにくいという曲をあなたは何度も繰り返して聴くでしょうか。
おそらく、内容はいいけど聴いていてつまらないという理由から早々と聴かなくなってしまうはずです。
音楽のノリを作るのは、メロディや演奏だけではなく、歌詞も大きな役目を果たしています。
私達日本人の身近にある「五・七・五」は非常に良い例で、「五・七・五」に当てはまるように文章を作ると内容がスッと入ってきやすいですよね。
逆に「五・七・五」からズレてしまうと、間延びした薄い印象しか残りません。
このように、リズム感がなく強弱のない言葉というのはリスナーの頭にも入ってきにくいことに加え、音楽のグルーヴ(ノリ)も弱めてしまいます。
リズム感を与える具体的な方法としては、長い文章をいくつも続けないことや、接続詞を多用しすぎないこと、同じ文末が続かないよう工夫することなどが挙げられます。
抑揚があり、リズム感に溢れた歌詞は音読するだけでスラスラ読むことができるので、作詞を終えた後は必ず読み返して音楽的にも楽しんで貰える歌詞か確認するようにしましょう。
(5)物事を詰め込むだけなのはNG
5つ目の作詞ルールは、「物事を詰め込むだけなのはNG」です。
リスナーから共感を得られる歌詞を書くには、歌詞に物事を詰め込むだけではいけません。
「〇〇があってこう思った」「彼は〇〇で〇〇だった」というように、あったことがただ並べられているだけではリスナーの共感を得ることは難しいです。
多くのリスナーは歌詞に自分を投影し、その世界に入り込んで音楽を聴いています。
歌詞に自分を重ねているリスナーに対し、出来事に対してどう思ったか、それを今後の人生にどう活かすのか、また解決するにはどうするかなど、心の持ちようや考え方などを提示し、リスナーを次のステップへ導いてあげることで初めて支持や共感を得られるようになるのです。
作詞を行う際は、たくさんの出来事をただ詰め込むのではなく、テーマに沿った口調や雰囲気、出来事の統一感を意識しながら、答えの提示や物語の完結を目指して歌詞作成を進めましょう。
以下の記事では作詞ノートの作り方について紹介しているのでぜひご覧ください。
3.作詞のルール・知識が学べるおすすめ本2冊
作詞のルールや知識が学べる本を紹介します。
以下の2冊を参考に、作詞について理解を深めましょう。
順に紹介します。
(1)よくわかる作詞の教科書
作詞を学べる1冊目のおすすめ本は、「よくわかる作詞の教科書」です。
作詞を行う際の心構えから、準備段階で行うこと、アイデアの生み方や表現方法といったリスナーから支持を受けるための作詞を学ぶことができます。
特に、作詞を行っていく上での考え方などは参考になる点が多く、作詞初心者の方にはぜひ読んでほしい一冊です。
「よくわかる作詞の教科書」を読み、日常の何気ない出来事から共感を呼ぶ歌詞を作れるようになりましょう。
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- 品種:単行本
- 著者:上田起士(著)
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(2)思いどおりに作詞ができる本
作詞を学べる2冊目の本は、「思いどおりに作詞ができる本」です。
作詞の始め方や順序、ルールといった、人に聴いてもらうための歌詞を書く方法が多く記載されています。
作詞を行う上で疑問に思いそうなことへの回答も多く、一冊持っているだけで作詞の基礎を固めていくことも可能です。
単純明快で読みやすいにも関わらず、論理的で実戦しやすい内容となっています。
「思いどおりに作詞ができる本」で、プロの作詞方法を参考に作詞活動を始めましょう。
- 値段:1,870円(税込)
- 品種:単行本
- 著者:田口俊(著)
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まとめ
今回は、作詞の際に守ってほしいルールを紹介しました。
作詞に絶対的なルールがないとはいえ、他の人から評価してもらうためには意識しなければならないポイントが存在します。
誰もが最初は伝えたいことをうまく歌詞にできず苦労すると思いますが、インプットとアウトプットを繰り返し、他人からのリアクションを元に改善を繰り返していけば良い歌詞が書けるようになります。
人々から共感を得ることができ、自分のメッセージで誰かに勇気を与えられるような歌詞が書けるよう努力していきましょう。
以下の記事では作詞のコツについて紹介しているでこちらもご覧ください。