「ボカロで作った曲って著作権はどうなっているの?」
「著作権に違反した場合って、どんなペナルティがあるの?」
ボカロ曲で活動を検討している歌い手やボカロPの中には、著作権関連のトラブルが気になっている人たちも多いのではないでしょうか。
実は、ボカロ曲も著作権事情に大きく関わっており、使い方を誤れば刑罰が適用される場合があるのです!
本記事では、ボカロの著作権関連で押さえておくべき知識について紹介します。
この記事を読めば、ボカロ関連で著作権関連のトラブルに巻き込まれることなく、安全に音楽活動をすることができますよ!
目次
1.ボカロで作った曲には著作権が発生するのか
結論から言うと、ボカロで使った楽曲にも著作権が発生します。
一般の楽曲と同様に、楽曲が勝手に営利目的で使われたり、コピーして配布されたりするのを防ぐことが可能です。
ちなみに、ボーカロイドはあくまで楽器扱いとなるので、キャラクターの声も一般的には1つの楽器音に分類されます。
そのため、初音ミクというキャラクターが歌っていても、キャラクターを制作した会社ではなく、楽曲を制作した人に著作権が発生するのです。
ボカロPになって楽曲制作をする人は、自分が投稿した楽曲は法律の下守られるので、安心して楽曲制作に取り組んでください。
なお、著作権関連の記事をいくつか紹介しているので、以下の記事もあわせてご覧ください。
2.著作権に違反したときの罰則規定
ボカロ曲などの楽曲を勝手に営利目的などで使用すると、著作権侵害という刑罰が適用されます。
被害者である著作権者が侵害者を告訴することで、法律に則って処罰することが可能です。
著作権侵害が適用されると、以下のような処罰を受けることになります。
- 懲役10年以下
- 1,000万円以下の罰金
著作権侵害は誰でも侵し得る犯罪なので刑罰も軽いと思われがちですが、罰則の中でも重い分類の処罰が下されるのです。
軽い気持ちでお小遣いを稼ごうとするとボカロ曲を悪用すると、後悔してもし切れないほどの重い罰を受けることになるので、著作権侵害に該当するような行動は控えましょう。
3.「歌ってみた」に関する著作権事情
歌い手としてボカロ曲の歌ってみた動画を投稿しようとしている人は、いくつかの気を付けなければならないことがあります。
ボカロで作った楽曲には、楽曲制作者だけでなく絵師や動画師(クライアントの要望に沿って動画を制作するクリエイター)も関わっていることがあり、それぞれに著作権を持っていることは頭に入れておきましょう。
そのため、無断でイラストや動画を使って、歌ってみた動画をアップすると、著作権侵害に該当する可能性が高いです。
もし、既存のボカロ曲で歌ってみた動画を作成したい場合は、著作権管理団体の管理下にある楽曲を使いましょう。
著作権管理団体とは、著作物を使用する個人や集団から、著作権者に対する著作権使用料を代行して徴収する団体のことです。
著作権管理団体が管理している楽曲であれば、安心して歌ってみた動画を作成してください。
また、ボカロPの中には公に使用許可を出している人もおり、ボカロP本人が歌ってみた用のオフボーカル音源をYouTubeの概要欄などに貼っている場合があります。
歌い手に歌ってみた動画を出してもらった方がボカロPとしても宣伝効果が期待できるので、一般的には、歌ってみた動画のための使用を許可している人が多いでしょう。
歌ってみたいと思った楽曲が見つかったら、最初に歌ってみた動画としてアップできるか確認してみてください。
4.ボカロPとして収益を稼ぐときの2つの注意点
ボカロPとして収益を稼ぐときの注意点を紹介します。
特に注意すべきポイントは以下の2つです。
順に紹介するので、著作権に違反しないように気を付けましょう。
(1)ボカロのキャラクターを使用するときは承諾を得る
ボカロのキャラクターをイラストや動画に使用する場合は、キャラクターの使用許可を取りましょう。
キャラクターの著作権は、VOCALOIDソフトを管理している会社が所有しているので、動画のイラストなどにボカロキャラクターを使用するときは、各社のポリシーに従う必要があるのです。
広告収入を得るなど営利目的でキャラクターを使用するときは、各社に承諾を得なければ著作権侵害に該当してしまう可能性が高いため、事前に管理会社に確認を取っておきましょう。
もし、管理会社から承諾を得られない場合は、キャラクターの使用を避けて、オリジナルイラストを動画に用いるなど適切な対応をしてください。
初音ミクやGUMIなど人気キャラクターを動画に活用しているボカロPもいるので、余程のことが無ければ使用許可は下りるでしょう。
(2)著作権管理団体に登録するか検討する
著作権管理団体に登録するか検討してみてください。
制作したボカロ曲は著作物の対象となりますが、そのためには手続きをしなければなりません。
しかし、著作権管理団体に登録しておけば、著作者が手続きをする手間を省けるだけでなく、利用者の使用許可手続きをスムーズに進めることができます。
さまざまな著作権管理団体がいますが、その中でも「JASRAC」や「NexTone」などが有名です。
楽曲の手続きが億劫な人は、著作権管理団体に登録しておくとよいでしょう。
ただし、著作権管理団体に楽曲の管理を任せると、利用者のネット上の自由度は落ちるため、効果的に宣伝してもらえなくなる可能性が高くなります。
そのため、ある程度ボカロPとして知名度が上がるまでは著作権管理団体にあえて登録せずに、たくさんの使用許可が来るようになったら著作権管理団体に楽曲の管理を任せるのがおすすめです。
まとめ
ボカロ曲も一般の曲と同じように著作権の対象になります。
歌い手やボカロPとしてボカロに関わる場合は、どんなことをすれば著作権侵害に該当するのか把握しておくことが重要です。
軽い気持ちでボカロ曲やキャラクターを悪用すると重い刑罰が科せられるので、歌い手やボカロPとして活動するときは、事前に使用許可を取るようにしましょう。
なお、以下の記事でボカロPとして成功するコツについて紹介しているので、ボカロPを目指している人はあわせてご覧ください。