「バッキングとは何のこと?」
「バッキングが上手になるためのコツは何?」
このように悩んでいませんか?
バッキングとは、和音を出せる楽器を使って主旋律の裏で奏でる伴奏のことを指し、曲全体にアンサンブルのグルーブ感を生む効果が期待できます。
今回の記事では、バッキングの概要やバッキングギターでよく使われる3つのコードボイシングを説明するとともに、バッキング上級者になるための2つのコツについても解説します。
この記事を読んでバッキングの役割や重要性を理解し、バンド全体の音楽を盛り立ててください!
目次
1.バッキングとは
バッキングとは、ギターやピアノなどといった和音を出せる楽器を使って、主旋律の裏で奏でる伴奏のことを指します。
バッキング自体は主役ではないので、目立ちすぎずにボーカルやギターソロを引き立たせる演奏を心がけなければなりません。
英語表記で「Backing」と書く通り、後方支援の役割を果たすパートです。
こう説明すると、地味でやりがいのない役割だなと思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
バッキングがなく、リズム楽器と主旋律だけの演奏になってしまうと、音がスカスカの薄っぺらい演奏になってしまいます。
バッキングが存在することにより層が厚くなり、曲全体にアンサンブルのグループ感が生まれるのです。
実際に、バンド内でギターのこなす役割のソロ部分は1割にも満たず、残りの9割以上はバッキングになります。
そのため、バッキングを弾きこなせることはギター奏者にとって非常に大切なのです。
このように、バッキングはボーカルやギターソロの裏で演奏する伴奏のことを指し、演奏に厚みを持たせるために重要な役割を果たします。
2.バッキングギターでよく使われる3つのコードボイシング
次に、バッキングギターでよく使われるコードボイシングを以下の3つ紹介します。
- オープンコード
- パワーコード
- バレーコード
順番に説明します。
(1)オープンコード
バッキングギターでよく使われるコードボイシングの1つ目に、オープンコードが挙げられます。
オープンコードは、ギターヘッド側から最も低いポジションで開放弦を取り入れている和音で、ローコードとも呼ばれます。
ポップ・バラードなどといった遅めのテンポの落ち着いた楽曲によく使用されます。
エレキギターでも使われますが、倍音が鳴りすぎてコードが不明瞭となる場合があります。
オープンコードを弾く際には、弦を押さえる指がほかの弦に触れないように、指を立てるのがポイントです。
複数の弦を同時に鳴らずため、指を立てておかないと意図しない音がなり不協和音になってしまう恐れがあるからです。
このように、バッキングギターでよく使われるコードに、開放弦を取り入れた和音であるオープンコードがあります。
(2)パワーコード
バッキングギターでよく使われるコードボイシングの2つ目に、パワーコードが挙げられます。
パワーコードはメジャー/マイナーコードの第3音を省いたコードで、音の濁りが少なくなり純粋で力強い音になるという特徴があります。
元々ロックのギターで和音を使用する際に、三和音では音が柔らかすぎるという理由で使い始められたコードです。
そのため、激しい音楽と非常に相性が良く、その自由度の高さからメジャースケールであれマイナーペンタトニックスケールであれ強引に弾くことができてしまいます。
指1~2本で押さえられる上にメジャー/マイナーなどといったコードを考える必要もなく、初心者でもチャレンジしやすいのでぜひ試してみてください。
ただし、迫力のある演奏を行うためには指や手首の力が必要になります。
このように、バッキングギターでよく使われるコードに、ロックなどの激しい音楽と相性の良いパワーコードがあり、初心者でも弾きやすいのが特徴です。
(3)バレーコード
バッキングギターでよく使われるコードボイシングの3つ目に、バレーコードが挙げられます。
バレーコードは一本の指で同一フレット上の複数の弦を同時に押さえるコードのことで、初心者にはやや難易度の高いコードだとイメージされがちです。
しかし、バレーコードを押さえられるようになれば、フレットを横にずらしていくだけで多くのコードを弾けるようになるため、覚えておいて損はないコードなのです。
バレーコードをうまく押さえるポイントは、正しい構え方を意識することです。
ギターと体が離れすぎていたり、指のハラ全体で押さえたり、脇が空きすぎたりしていると、力が入りにくくて思うように音が出せません。
力任せに押さえようとするのではなく、プロのギタリストの構えを真似て指の角度や弦を押さえる場所を確認してみましょう。
このように、バッキングギターでよく使われるコードにバレーコードがあり、正しい構え方を意識することで上手に弾けるようになります。
3.バッキング上級者になるための2つのコツ
最後に、バッキング上級者になるためのコツを以下の2点紹介します。
- 周りの音を良く聴くこと
- スケール習得により合いの手を盛り上げる
順番に説明します。
コツ1:周りの音を良く聴くこと
バッキング上級者になるためのコツの1つ目に、周りの音を良く聴くことが挙げられます。
バッキング上級者は、メインのフレーズとフレーズの間でタイミング良く合いの手を入れることができます。
上手に合いの手を入れられた時には、メインの演奏者の気分も盛り上がり、全体の演奏レベルが上がるという相乗効果が期待できます。
このタイミングよくバランスの良い合いの手を入れるためには、周りの音を良く聴くことが非常に重要なのです。
しっかりと周りの音を聴くことで、フレーズ間のちょうど良い合いの手タイミングを見極められるようになります。
このように、バッキング上級者になるためには、周りの音をしっかり聴き、タイミングの良い合いの手を心がけましょう。
コツ2:スケール習得により合いの手を盛り上げる
バッキング上級者になるためのコツの2つ目に、スケール習得により合いの手を盛り上げることが挙げられます。
バッキング上級者は、2分音符や4分音符でコードをなぞるだけではなく、しっかり合いの手として主張できるようなフレーズで演奏を行います。
メインのフレーズとフレーズの間に入る1拍か2拍の短いすきまに、アドリブ的な合いの手を入れ込むのです。
この合いの手を実現するためには、ペンタトニックスケールやブルーノートスケールをあらかじめ覚えておく必要があります。
そして、スケール内の音階を上下させたりリズムを変えたりしながら、さまざまなアドリブ演奏を行うのです。
初心者にはハードルが高いと思われるかもしれませんが、スケールをしっかり覚えておき、いくつかの合いの手パターンを練習しておけばアドリブでも対応できるようになります。
このように、バッキング上級者になるためには、スケールを習得してアドリブ的な合いの手フレーズを演奏することにチャレンジしましょう。
バッキングの様々なアイデアを紹介している本もおすすめです。
ぜひこちらを参考に練習してみてください。
まとめ
今回の記事では、バッキングの概要やバッキングギターでよく使われる3つのコードボイシングを説明するとともに、バッキング上級者になるための2つのコツについても解説しました。
バッキングとは、和音を出せる楽器を使って主旋律の裏で奏でる伴奏のことを指し、曲全体にアンサンブルのグルーブ感を生む効果が期待できます。
この記事を読んでバッキングの役割や重要性を理解し、バンド全体の音楽を盛り立ててください!