曲調とは?曲調が与える影響と曲調を構成する2つの要因を紹介

「曲調って一体何を表しているの?」
「作曲のときに曲調に気を付ける理由は何なの?」

音楽理論を勉強している人やこれから作曲をしようとしている人の中には、曲調について具体的にイメージできていない人も多いのではないでしょうか。

実は曲調は作曲をする上で重要な要素で、曲調を少し変えるだけで曲全体のイメージが大きく変化するのです!

本記事では、曲調とは何か、曲調が曲に与える影響、曲調に関わる要因について紹介します。

この記事を読めば、曲調を理解して深みのある作曲ができるようになりますよ!

1.曲調とは

曲調とは

曲調とは曲の調子から伝わる雰囲気のことで、曲から伝わるイメージのようなものです。

メロディーやコードによって、曲の感じ方は変わってきます。

たとえば、細かいリズムを刻んでいれば疾走感のある曲になりますし、低い音程のコードを使えば落ち着きがありどこか悲しみを帯びている曲にすることが可能です。

作曲において、聞いている人にどのようなメッセージを伝えるかが重要なので、曲のイメージに直結する曲調を意識することが求められます。

なお、人によって感性は異なるため、必ずしも作曲者とリスナーの感じ方が一致するとは限らないことは頭に入れておきましょう。

2.曲調が与える楽曲への影響

曲調が与える楽曲への影響

曲調が変わるだけで楽曲のイメージが大きく変化します。

たとえば、同じメロディーでもピアノ音とギター音では、メロディーが持つ意味が変わってくるのです。

一般的に、ピアノは優しく心に染みわたるような音なのに対して、ギターは力強く心に響くような音が特徴といえます。

そのため、同じ曲でもピアノの場合は落ち着きがあって穏やかな曲に、ギターの場合が元気をもらえるような活気のある曲のように聞こえるでしょう。

同じメロディーやコード進行でも、曲調が変わるだけで全く別の曲に生まれ変わる可能性があることを覚えておくと作曲のヒントになりますよ!

3.曲調の種類

曲調の種類

曲調の種類を紹介します。

主なパターンは以下の2つです。

  1. 感情に影響を与えるもの
  2. 音楽のジャンルを分けるもの

順に紹介するので、楽曲によって曲調を使い分けましょう!

(1)感情に影響を与えるもの

感情に影響を与えるもの

曲調には感情に影響を与えるものがあります。

楽しいや切ないなど人間の感情に訴えかける要素が曲調にはあるのです。

たとえば、曲調によって以下のような感情が刺激されます。

感情内容感情
プラスな感情楽しい、面白い、温かい、美しい、かっこいい
マイナスな感情悲しい、切ない、寂しい、憤ろしい、うるさい

これらの感情が刺激された結果、大人びた曲や激しい曲のように曲の雰囲気を実感できるのです。

人によって刺激される感情が異なるため、元気が出るような楽しい曲と感じる人もいれば、うるさくて耳が痛くなるような曲と感じる人もいます。

必ずしも作曲者の意図通りに曲調が伝わるわけではありませんが、どのような感情を刺激したいかを考えて作曲するようにしましょう!

(2)音楽のジャンルを分けるもの

音楽のジャンルを分けるもの

曲調によって音楽ジャンルを分類することもできます。

楽しいや悲しいなどの感情を刺激するだけでなく、曲の雰囲気を直接表す要素もあるのです。

たとえば、以下のように曲調をもとにして音楽ジャンルを区分することができます。

曲調音楽ジャンル
激しい、壮大なロック
暗い、静かな、儚げなバラード
明るい、優雅なジャズ

先に述べた感情を刺激するためには曲そのものの雰囲気を作ることが大切なので、曲調によってどのような音楽ジャンルになるのかも連想できるようになっておきましょう。

4.曲調に影響を与える要因

曲調に影響を与える要因

曲調に影響を与える要因を紹介します。

特に曲調を左右する要因は以下の2つに分類することが可能です。

  1. 感情に影響を与える要因
  2. ジャンルに影響を与える要因

それぞれ順にどのような要素があるのか紹介するので、作りたい曲に合わせて使い分けるようにしましょう!

(1)感情に影響を与える要因

感情に影響を与える要因

 

感情に影響を与える要因を紹介します。

たとえば、楽しいや悲しい、美しいといった感情の要因となるものには以下のようなものが考えられるでしょう。

感情要因
楽しい
  • メジャーコードを使っている
  • はっきりと聞こえる音を使っている
  • 高音が多く使われている
  • 音が伸びている
  • リズミカルなテンポでノリやすい
悲しい
  • マイナーコードが使われている
  • ぼやけた音が使われている
  • 低音を多く使われている
  • テンポが遅く使用している音が少ない
  • 使用している楽器が少ない
美しい
  • 透き通るような音を使っている
  • ゆったりした心地の良いテンポになっている
  • 高音と低温をバランスよく使っている

感情は人によって受け取り方が異なるので一概には言えませんが、感情に訴える曲調を作るときは、工夫によってリスナーがどんな感情を抱くか想像しながら作業を進めることがポイントです!

(2)ジャンルに影響を与える要因

ジャンルに影響を与える要因

音楽ジャンルに影響を与える要因を紹介します。

一般的には、ジャンルを区別する要素はリズムや楽器構成、サウンドなどです。

音楽ジャンルも感情と同様に聞き手によって捉え方が異なるため、一概には言えませんがジャンルを象徴する要素があります。

たとえば、ロックとバラード、ジャズの3つのジャンルを構成する要素を考えてみると、恐らく多くの人は以下のようにイメージするのではないでしょうか。

音楽ジャンル要素
ロック
  • エレキギターのサウンド
  • 思わずリズムを取ってしまうようなアップテンポ
  • 重厚感のある楽器構成(ギター、ベース、ドラム、キーボードなど)
バラード
  • 最小限の楽器構成
  • 美しい音色の楽器サウンド(ピアノやヴァイオリンなど)
  • 息を止めてしまうほどのスローテンポ
ジャズ
  • おしゃれなサウンド(ピアノ、サックス、トランペットなど)
  • 飽きることがない独創的なリズム
  • アレンジの効いたメロディー

音楽ジャンルはサウンドとリズムによって分かれることが多いので、どのジャンルにするか決めたあとに楽器構成やリズムを考えて作曲をしていきましょう!

まとめ

作曲をするときはメッセージに合わせて曲調を決めることが重要です。

曲調によって曲の印象が変わるので、メッセージが上手く伝わるようにテーマに沿って雰囲気を作る必要があります。

感情に影響を与える要因とジャンルに影響を与える要因の2つを考慮した上で、作曲に取り組みましょう!

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