「Offical髭男dismのイエスタディはどんな曲?」
「イエスタディにはどのような特徴があるの?」
このように悩んでいませんか?
イエスタディは、独自性とシンプルさのバランスが絶妙な曲に、映画の世界観にマッチした深い歌詞を乗せた楽曲です。
今回の記事では、イエスタディの基本情報や人気の理由を紹介するとともに、イエスタディコードの特徴を詳しく解説していきます。
この記事を読んでイエスタディコードについて理解し、ぜひご自身の曲作りにも取り入れてみましょう。
目次
1.イエスタディとは
イエスタディは、2019年に公開された映画「HELLO WORLD」の主題歌としてOffical髭男dismが書き下ろした楽曲です。
シングルカットはされておらず、自身の2ndアルバムである「Traveler」の中に収録されており、重厚なストリングスがインパクトを演出することでアルバムのリード曲としても重要な役割を果たしています。
本曲の魅力は、何と言っても映画の世界観に非常にマッチしている点で、多くの映画ファンから絶大な支持を受けました。
また、Offical髭男dismの得意とする独自性がありながらキャッチーな楽曲には中毒性があり、映画やアルバムをきっかけに興味を持ったリスナーが何度も繰り返し聞き続けるという現象が生まれました。
その結果、本曲はシングルカットされていないにも関わらず楽曲単体累計25万ダウンロード、ストリーミング再生回数1億回超えを果たすなどの人気を博しました。
このように、イエスタディは「HELLO WORLD」の主題歌として書き下ろされた楽曲で、映画ファンをはじめ多くの人に支持されています。
2.イエスタディーが人気の2つの理由
次に、イエスタディ人気の理由を以下の2つの観点から説明します。
- 映画の世界観にマッチした深い愛情描写
- 独自性とシンプルさのバランスが秀逸
順番に説明します。
理由1:映画の世界観にマッチした深い愛情描写
イエスタディが人気の理由の1つ目に、映画の世界観にマッチした深い愛情描写が挙げられます。
映画「HELLO WORLD」は、愛する彼女が死んでしまう未来を変えるために10年前にタイムスリップして来た自分と現代の自分が、未来を変えるべく奮闘するという内容のSF青春ラブストーリーです。
本曲の歌詞は主人公とヒロインの切ない恋模様に見事にマッチしており、映画への深い愛情が感じられます。
また、等身大の悩みを抱えつつも愛する人の笑顔を守るために努力するという歌詞は、多くの人の共感を呼びました。
このように、Offical髭男dismのイエスタディは映画「HELLO WORLD」を盛り上げるのにふさわしい主題歌として、映画ファンをはじめ多くの人に支持された作品です。
理由2:独自性とシンプルさのバランスが秀逸
イエスタディが人気の理由の2つ目に、独自性とシンプルさのバランスが秀逸であることが挙げられます。
本曲のキーはG♭メジャーで、コード進行はAメロ・Bメロは転調やパッシングコードなどさまざまな手法を使って凝った造りになっている一方、サビは定番の王道進行のみを使用しています。
この、オリジナリティーがありつつキャッチーさも忘れない絶妙なバランスが、多くの人に親しみやすくかつ何度も聴きたくなる好循環をもたらしています。
Offical髭男dismは、本曲に限らず他の作品においても独自性とシンプルさのバランスが秀逸で、中毒性をもたらす楽曲が多く存在します。
曲作りの確かな技術を持ちつつも聞き手を置き去りにせず、シンプルでキャッチーなメロディーをいつも組み込んでくれるところがOffical髭男dismの魅力ですよね!
このように、Offical髭男dismのイエスタディはオリジナリティと親しみやすさの両方を感じられ、「癖」になる楽曲です。
ちなみに、本曲のサビに使用されている王道進行については、以下の記事でも詳しく述べていますので参考にしてください。
3.イエスタディのコードの特徴
ここからは、イエスタディのコードの特徴を、以下の3つのパートに分けて解説していきます。
- Aメロ
- Bメロ
- サビ
順番に説明します。
(1)Aメロ
イエスタデイのAメロのコード進行は以下の通りです。
|C♭△7 | |G♭/B♭ |E♭m7 |
”何度失ったって 取り返してみせるよ”
|A♭m7 |B♭m7 Ddim |E♭m7 |D♭m7 Cm7(♭5) |
”雨上がり 虹がかかった空みたいな君の笑みを”
|C♭△7 |G♭/B♭ |A♭m7 Fm7(♭5) |G♭ A♭m7 |
“例えばその代償に 誰かの表情を曇らせて”
|B♭m7 Ddim |E♭m7 |A♭m7 D7 |G♭ |
“しまったっていい 悪者は僕だけでいい”
6~7小節目の「B♭m7→Ddim→E♭m7」には真ん中の音にパッシングコードが使われており、次のコードへ半音ずらしで進ませることによりコードをスムーズに進行させる効果があります。
8~9小節目の「D♭m7→Cm7(♭5)→C♭△7」も同様にパッシングコードを使うことで、半音隣の音からスムーズに進行しています。
11~12小節目の「A♭m7→Fm7(♭5)→G♭」はツーファイブワン進行の変化形で、通常であれば2音目はD♭7を使用するところを代理コードとしてCm7(♭5)を使用しています。
15~16小節目の「A♭m7→D♭7→G♭」は通常のツーファイブワン進行ですね。
(2)Bメロ
イエスタデイのBメロのコード進行は以下の通りです。
|D♭7 |E |F#sus4 |F# |
”本当はいつでも誰もと思いやりあっていたい”
|D♭7 |E |F#sus4 |F# |
”でもそんな悠長な理想論はここで捨てなくちゃな”
ここで、G♭メジャーからF♯マイナーへ転調します。
同主調でメジャーからマイナーへ変更することは珍しく、曲調がガラリと変わった印象を受けます。
その一方で、4小節目のF#はメジャーコードであることから、キーが曖昧になっています。
このようなメジャーとマイナーを行き来するような手法をモーダルインターチェンジと呼び、独特な雰囲気が演出できます。
(3)サビ
イエスタデイのサビのコード進行は以下の通りです。
|C♭ |D♭ |B♭m7 |E♭m7 |
”遥か先で 君へ 狙いを定めた恐怖を”
|A♭m7 |B♭7 Ddim |E♭m7 D♭/F G♭ |B♭7 |
”どれだけ僕ははらい切れるんだろう?”
|C♭ |D♭ |B♭m7 |E♭m7 |
“半信半疑で 世間体 気にしてばっかのイエスタデイ”
|A♭m7 |B♭7 |C♭ |D♭ |C♭ |
“ポケットの中で怯えたこの手はまだ忘れられないまま”
ここで再度転調し、F#マイナーからG♭メジャーに戻ります。
1~4小節目の「C♭→D♭→B♭m7→E♭m7」には王道進行が使われています。
Aメロ・Bメロでは複雑なテクニックを使ってオリジナリティーを出していましたが、サビでは一転してシンプルで耳なじみの良い定番のコード進行を使用していますね。
まとめ
今回の記事では、イエスタディの基本情報や人気の理由を紹介するとともに、イエスタディコードの特徴を詳しく解説しました。
イエスタディは、独自性とシンプルさのバランスが絶妙な曲に、映画の世界観にマッチした深い歌詞を乗せた楽曲です。
この記事を読んでイエスタディコードについて理解し、ぜひご自身の曲作りにも取り入れてみましょう。