「アニソンでよく使われているコードってどんなの?」
「アニソンのコード進行の定番と言えば何があるの?」
アニソンが好きで音楽を始めた人の中には、どのようなコード進行が使われているのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
いくつかのパターンのコード進行がありますが、実は、アニソンで使われやすい定番のコード進行があるのです!
本記事では、アニソンコードの特徴や傾向、定番のコード進行を紹介します。
この記事を読んで、定番のコード進行を押さえ、演奏できるアニソンコードのレパートリーを増やしましょう!
なお、以下の記事でアニソンっぽいコード進行を作るコツを紹介しているので、あわせてご覧ください!
1.アニソンコードとは
アニソンコードとは、アニメの主題歌に使われるコード進行のことです。
アニソンは音楽ジャンルの1つとして分けられており、楽曲にストーリー性があるのが特徴と言えます。
アニメの冒頭で流れることが多いので、どんな作品なのかイメージできるように、楽曲のテーマがはっきりしているのです。
バトル系や日常系、スポーツ系など多岐にわたるので、ジャンルによって使われるコード進行に違いがあります。
したがって、アニソンを作るときは、テーマに沿ったコード進行にすることが重要です!
2.近年のアニソンコードの傾向
近年のアニソンコードの傾向を紹介します。
これまで多くのアニソンが展開されていますが、中でもセカンダリードミナントを使っている楽曲が多いです。
セカンダリードミナントとは、ドミナントモーションの性質(ドミナントコードがトニックコードに向かおうとする性質)を活用することで、安定感のあるコード進行にすることができます。
特に「Ⅰ→Ⅶm7(♭5)→Ⅲ7→Ⅵm7→Ⅴm7→Ⅰ7→Ⅳ」のコード進行がよく使われる傾向が強いです。
アニソンの中でも人気が高い、TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンディング曲である「ハレ晴れユカイ」からハレ晴れ進行と呼ばれることもあります。
実は、このコード進行は、「Ⅲ7→Ⅵm7」「Ⅰ7→Ⅳ」がセカンダリードミナントになっているのです。
セカンダリードミナントコード(セカンダリードミナントを活用して生まれたコード進行)は、安定感が強くドミナントモーションがかけられたコードが強調されるので、リスナーに強い印象を持たせることができます。
アニソンにおいてセカンダリードミナントが一般的になってきているので、セカンダリードミナントのテクニックは押さえておきましょう!
なお、以下の記事でセカンダリードミナントのやり方について紹介しているので、あわせてご覧ください!
3.アニソンコード進行の定番3選
アニソンコード進行の定番を紹介します。
今回紹介するコード進行は以下の3つです。
順に紹介するので、どのようなコード進行なのかチェックしてみてください!
なお、初心者が押さえておくべきコード進行を以下の記事にまとめているので、あわせてご覧ください!
(1)王道進行
アニソンコードの中でも鉄板なのが王道進行です。
王道進行はアニソンに限らずさまざまなジャンルで使われているので、初心者は覚えておくことをおすすめします。
以下のコード進行が王道進行です。
Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm
たとえば、キーをCの場合は、「F→G→Em→Am」となり、コードの機能で表すと以下のようになります。
サブドミナント→ドミナント→トニック(代理コード)→トニック(代理コード)
不安定なサブドミナントから始まり、安定のトニックで終わっているので、循環コード(特定のパターンだけで楽曲が成立するコード進行)にもなっています。
以下のように王道進行が使われているアニソンは多く、特にTVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の劇中歌である「God Knows…」は有名です。
- God Knows… / 涼宮ハルヒ
- Don’t Say Lazy / 桜高軽音部
- 打ち上げ花火 / 米津玄師×DAOKO
知っている人は多いかもしれませんが、コード進行に注目して聴いてみてください!
なお、以下の記事で王道進行について解説しているのでぜひご覧ください。
(2)カノン進行
カノン進行はクラシック曲として有名ですが、アニソンでも使用頻度が高いです。
カノン進行は以下のようなコードの展開をします。
I→V→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→I→Ⅳ→Ⅴ
キーがCのときのカノン進行は「C→G→Am→Em→F→C→F→G」となります。
実は、TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンディング曲である「ハレ晴れユカイ」もカノン進行になっていて、「Ⅰ→Ⅶm7(♭5)→Ⅲ7→Ⅵm7→Ⅴm7→Ⅰ7→Ⅳ」のセカンダリードミナントコードは、カノン進行に手を加えたものなのです。
使用コード数は多いので複雑そうに見えますが、シンプルな展開になっています。
以下のアニソンでカノン進行が使われているので、チェックしてみましょう!
- ハレ晴れユカイ / 平野綾・茅原実里・後藤邑子
- ようこそジャパリパークへ / どうぶつビスケッツ×PPP
- DANDAN心魅かれてく / FIELD OF VIEW
なお、カノン進行については以下の記事で紹介しているので、ぜひご覧ください!
(3)小室進行
小室進行(小室哲哉がプロデュースした楽曲でよく使われたコード進行)もアニソンの定番コード進行の1つです。
以下のコード進行が小室進行と言われています。
Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ
キーがCの小室進行は、「Am→F→G→C」となります。
小室進行が使われているアニソンには、以下のようなアニソン界のトップと言っても過言ではない楽曲が多いです。
- 残酷な天使のテーゼ / 高橋洋子
- only my railgun / fripSide
- 紅蓮の弓矢 / Linked Horizon
誰もが耳にしたことがあるような楽曲で使われているので、アニソンの中でも一番身近に感じるコード進行と言えるでしょう!
なお、以下の記事で小室進行について解説していますのでご覧ください。
まとめ
アニソンは音楽ジャンルでも人気が高く、定番のアニソンコードは他のジャンルでも使われるので、覚えておくことをおすすめします。
特にセカンダリードミナントが使われているアニソンが増えているので、セカンダリードミナントコードは押さえておきましょう!
今回紹介した3つの定番コード進行は頻繁に目にすることになるので、一度聴いてみてください!
なお、以下の記事でかっこいいコード進行の定番を紹介しているので、あわせてご覧ください!