「115万キロのフィルムってどのようなコード進行なの?」
「115万キロのフィルムのコードはどんな特徴になっているの?」
『115万キロのフィルム』という曲を知ったが、どのようなコード進行になっているのか詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。
実は、よく見かけるコード進行が使われていて、さらに応用技術も含まれているので、勉強するのに最適の楽曲です!
本記事では、『115万キロのフィルム』の人気の理由やコード進行の特徴を紹介します。
この記事を読めば、『115万キロのフィルム』を理解することができ、音楽の知識を深めることができますよ!
目次
1.『115万キロのフィルム』とは
『115万キロのフィルム』は『Official髭男dism』の1stアルバム『エスカパレード』に収録された楽曲で、Official髭男dismを象徴するかのようなラブソングです。
この曲の115万キロには、20〜100歳までの期間カメラを回し続けた時のフィルム重さという意味が含まれており、結婚後も一緒に時間を過ごすカップルを連想することから、ウエディング曲としても人気を集めています。
ヒゲダンの代表曲の1つなので、コードを研究して弾けるようになっておきましょう!
2.『115万キロのフィルム』が人気になった3つの理由
『115万キロのフィルム』の人気の理由を紹介します。
主な理由は以下の3つです。
(1)歌詞に独特な表現が組み込まれている
『115万キロのフィルム』の歌詞には、独特な表現が組み込まれています。
たとえば、「君が笑うシーンが見どころ」という歌詞があり、人が笑っている姿を見どころと表現している点が独特です。
ヒゲダンならではの透き通った声と歌詞がマッチしていることから、多くの人の印章に残ったといえるでしょう。
(2)主題歌となった映画の内容とマッチしていた
主題歌となった映画の内容とマッチしていた点も評価を集めた理由の1つです。
『思い、思われ、ふり、ふられ』の主題歌で、4人の高校生の淡い恋心を歌った曲になっています。
イントロやAメロ、Bメロにかけて心地よいコード進行が続いており、ギューっと心が締め付けられるようなメロディーで、青春時代を思い出した人も多いでしょう。
(3)共感できる歌詞が散りばめられている
ところどころ共感できる歌詞が散りばめられているのもポイントです。
「初めて喧嘩した夜の涙」や「写真にも写せやしないとても些細なその仕草」など、何気ない瞬間を表現しているフレーズが散りばめられています。
カップルや夫婦など幅広い人の心に刺さる言い回しが『115万キロのフィルム』魅力です。
3.『115万キロのフィルム』のコードの特徴
『115万キロのフィルム』のコードの特徴を紹介します。
主なコードの展開は以下の通りです。
順に紹介するので、『115万キロのフィルム』がどのようなコードで展開されるのかチェックしてみてください。
(1)イントロ
『115万キロのフィルム』のイントロのコード進行は以下の通りです。
|A♭|Gm7|
”これから歌う曲の内容は僕の頭の中のこと”
|Fm7|E♭ D♭|
”主演はもちろん君で僕は助演で監督でカメラマン”
|Dm7(−5) G7 Bdim|Cm B♭7 Am7(−5)|Fm7 B♭7|E♭|A♭m7 D♭|
”目の奥にあるフィルムで作る映画の話さ Ah”
イントロはダイアトニックコードが中心になっており、徐々に下降しているので落ち着いた雰囲気で曲がスタートしています。
Dm7(-5)→G7→Cmの流れがツーファイブワン進行で、Bdimがアクセントとして挿入されている形です。
なお、以下の記事でダイアトニックコードについて紹介しているので、あわせてご覧ください。
(2)Aメロ
Aメロのコード進行は以下の通りです。
|E♭|Dm7(−5) G7|
”くだらないなと笑ったんなら掴みはそれで万事OK!”
|Cm7 Bdim|B♭m7 E♭|
”呆れていないでちょっと待ってきっと気に入ってもらえると思うな”
|Dm7(−5) G7|Cm B♭7 Am7(−5) |Fm7|B♭7|
”ここまでのダイジェストを少しだけ見せるよ”
Aメロもツーファイブワン進行が基本で、途中にBdimが挿入されている形です。
最後はCmできれいに終わるところを、B♭7→Am7(-5)とつないでいることにオリジナリティを感じます。
(3)Bメロ
Bメロのコード進行は以下の通りです。
|Gm7|Cm|
”初めて喧嘩した夜の涙”
|Fm7 B♭7|E♭ E♭7|
”個人的に胸が痛むけれど”
|Dm7(−5) G7|Cm B♭7 Am7(−5) |
”そのまま見続けようごめんね”
|Fm7|B♭7|
”と言って仲直りして手を握って”
イントロ、Aメロと同じくツーファイブワン進行です。
E♭7はセカンダリードミナントコードになっています。
なお、セカンダリードミナントコードについて詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
(4)サビ
サビのコード進行は以下の通りです。
|E♭|Dm7(−5) G7||Cm Bdim|B♭7 C7|
”ほら、ここで君が笑うシーンが見どころなんだからさ Ah”
|Fm7|FmΔ7|B♭|B♭7|
”写真にも映せやしないとても些細なその仕草に”
|E♭|Dm7(−5) G7 |Cm Bdim|B♭7 C7|
”どんな暗いストーリーも覆す瞬間が溢れてる”
|A♭ A♭m7|Gm7 C7|
”どれかひとつを切り取って”
|Fm7|B♭7|E♭|
”サムネイルにしようとりあえず今の所は”
C7のコードがセカンダリードミナントになっていて、次のFm7に向けてドミナントモーション(ドミナントコードがトニックコードに向かおうとする性質)しています。
また、FmΔ7は特殊なコードで、音程が下降していることを強調しているのが印象的です。
他にも、A♭→A♭mのコード進行は特徴的で、切ない雰囲気を印象付けています。
『115万キロのフィルム』のサビで使われているコード進行は、曲の雰囲気に絶妙にマッチしているといえるでしょう。
(5)Cメロ
Cメロのコード進行は以下の通りです。
|G7|Cm|
”クランクアップがいつなのか”
|A♭m7 D♭|E♭ E♭ Dm7(−5) G7|
”僕らには決められないだから”
|Cm |
”風に吹かれていこう”
|B♭7|Am7(−5)|
”フィルムは用意したよ”
|Fm7|B♭7 E♭|
”一生分の長さを ざっと115万キロ”
Cメロでは転調しているように感じるパートです。
G7→Cmの流れが転調しているように感じる要因で、G7はセカンダリードミナントコードになっています。
A♭m7→D♭とサブドミナントマイナーコードが続いており、Dm7(-5)→G7はツーファイブワン進行がベースで構成されているため、心地よく聴こえるでしょう。
Cパートはいくつもの応用が用いられているので、コード進行の勉強の題材に活用してみてください。
まとめ
『115万キロのフィルム』はヒゲダンを象徴する曲で、初心者におすすめの曲です。
イントロからBメロにかけて基本的なコード進行が使われており、サビやCメロでコード進行が工夫されています。
基礎から応用まで勉強できるので、この曲のコード進行をマスターしましょう!
なお、以下の記事で初心者におすすめの定番コードを紹介しているので、あわせてご覧ください。