「ルート音の基本と覚え方を知りたい!」
「ルート音を覚えるメリットとは何だろう?」
ギターやベースを弾く人、作曲活動を行っている人の中には、ルート音という言葉はよく聞くけれど意味や知識があやふやと言う人もいるのではないでしょうか。
ルート音は、音楽ジャンルを問わず頻繁に出てくる音楽用語です。
本記事では、音楽初心者にも分かりやすい言葉でルート音の基本と覚え方を解説します。
さらに、ルート音を覚えるメリットも紹介しますので、ぜひ今後の演奏や作曲活動に生かしてくださいね!
目次
1.ルート音の基本
ルート音のルートとは「root」が語源であり、「根っこ」という意味で、ルート音はコードの中で基準となる音のことを指します。
その名の通りコードの根の部分、つまりギターやベース、ピアノなど複数の音を同時に鳴らすことができる楽器の場合の一番基本となる音を指します。
この章ではルート音とコードの関係やベース音との違いについて順に解説します。
(1)ルート音とコードの関係
先述したとおりルート音はコードの基準となる音です。
まずルート音が決まり、そこからメジャーコ-ド・マイナーコードのどちらかによって決められた配置で構成された和音がコードとなります。
コードは「アルファベット大文字+コードの種類」で表示されますが、大文字の部分がそのコードの中で基準となる音(ルート音)を表しています。
例えば、「Cm7(Cマイナーセブンス)」というコードの場合、C(ド)をルートとした、マイナーセブンスのコードということです。
同じ要領で、Amであればルート音はA(ラ)、F#dimの場合はルート音はF#(ファ#)になります。
つまり、コードの先頭の大文字を見ればルート音がわかるというわけです。
(2)ルート音とベース音の違い
ルート音とベース音は混同されることがありますが、ルート音はコードの構成上の基準となる音で、ベース音はコード上で一番低い音を表します。
基本的なコードでは、基準となるルート音がコード内で最も低い音となるのでルート音とベース音は同じになる場合が多いです。
例えば、Cコード(ドミソ)で考えると、C(ド)の音がコードの基準であるルート音となりますが、同時に1番低い音でもあるのでベース音ともいえます。
しかし曲の中では同じコードでもミソド(1オクターブ高いド)・ソドミ(1オクターブ高いド・ミ)のように順番が変わることがあり、この際に最も低い音がベース音になります。
例えばCコード(ミソド)の場合、ルート音は変わらずC(ド)ですがベース音はミになります。
コードの構成音の順番が変わることを転回と呼び、表記がC/EやConE(ミソド)に変更されます。
表記は変わっても、先述の通り最初に表記されるアルファベットがルート音で/やonの後に表記されるアルファベットがベース音です。
2.ギターの初心者がルート音を覚えるべき2つの理由
ギターの初心者はまずルート音を覚えるようにしましょう。
ルート音を覚えるべき2つの理由とルート音の覚え方は以下の章で解説を行っています。
順に解説をしていきます。
(1)音楽への理解が深まる
ギターの初心者がルート音を覚えるべき理由は音楽への理解が深まるからです。
実は、音楽は多くの人が聴いていて気持ちが良いと思う音階(ダイアトニックコード)を元に構成されており、あなたの知っているほぼ全ての曲が一定の仕組みの上で作られています。
ルート音はこのダイアトニックコードを理解する上で最も基本的な知識なので、ルート音を覚えることは音楽の理解に繋がります。
ギター初心者の方は音楽の理解は難しいと考えてしまいがちですが、ルート音は音楽理解のための第一歩なので頑張って覚えてみましょう。
ダイアトニックコードについてさらに詳しく知りたいと思った方は以下の記事で詳しく解説を行なっているのでぜひ読んで見てください。
(2)ルート音だけで弾ける曲もある
コードのルート音だけを弾くその演奏法を「ルート弾き」と呼びますが、実はルート音だけで弾ける曲もあります。
コードが変わるまで一つの音だけでベースラインが成り立つ「ルート弾き」は、左手が煩雑な動きにならないため初心者にも適しています。
初めてギターやベースに挑戦するなら、譜面通りに練習するのも良いですが、「ルート弾き」にするなど難しい箇所は省略して簡単なフレーズにアレンジしながらまずは曲全体を通して弾く方法もあります。
まずは簡単にアレンジしてでも、「一曲弾けた!」という達成感を得ることができれば上達も早くなるでしょう。
#1:マリーゴールド/ あいみょん
ルート音だけで弾くことのできる曲に、あいみょんのマリーゴールドがあります。
この曲では、Aメロとサビのコード進行が同じです。
アルバム収録やライブ時はルート以外の音へも動いていますが、全曲通してルート弾きをしても曲が成り立ちます。
まずはルート弾きで音源と一緒に演奏できるようにしてみましょう。
J-POPの曲は複雑なコードで構成されたものも多いですが、ロックバンドやシンガーソングライターの曲は比較的弾きやすいものが多い特徴があります。
(3)基本的なルート音の覚え方の3つのコツ
ギター初心者はドレミファソラシといった基本的なルート音がどこに配置されているかを覚えた方が、上達に近づきます。
ルート音を覚える際は以下の順番で覚えると覚えやすいです。
- ドの位置を覚える
- 開放弦の音覚える
- ポジションマークから覚える
順に解説します。
#1:ドの位置を覚える
弦の音名「CDEFGAB=ドレミファソラシ」を覚えるため、まずは「ド」の位置を押さえてみましょう。
12フレットまでの範囲なら、6弦8フレット、5弦3フレット、4弦10フレット、3弦7フレット、2弦1フレット、1弦8フレットの6箇所です。
ドの音を覚えるとその他の音の位置も必然的に分かるので、まずは基本となるドの音から覚えてみましょう。
#2:開放弦の音を覚える
ドの位置を覚えたら続いては開放弦(何も押さえない状態)の音を覚えましょう。
4弦:D(レ) 5弦:A(ラ) 6弦:E(ミ)
開放弦と12フレットの所は1オクターブの関係であり、それ以降は同じ配置なので音の配置を覚えやすいです。
#3:ポジションマークの音を覚える
ポジションマークとは弦の下についている白い点のことで、ほとんどのギターで3、5、7フレットのについています。
開放弦に続き、この3,5,7フレットのほとんどは#や♭の音がなくドレミファソラシのどれかの音があるので、音の配置を覚えやすいです。
上記の3つの段階を踏めば、弦の音名を簡単に覚えることができるはずです。
何度も弾いて、確かめると言う作業を繰り返すことでしっかりと体に覚え込ませましょう。
まとめ
本記事では、ルート音の基本と覚え方、そしてルート音を覚えるメリットを紹介しました。
演奏するだけでなく、バンドやユニットなどでオリジナル曲を作っている人はルート音の基礎知識を習得すると、よりクオリティの高い作曲ができるようになりますよ!
今回紹介した知識をしっかりとマスターして、今以上のステップアップを目指してください!