ミックスボイスの声帯で意識すべき3点!ミックスボイスが得意な歌手も紹介

「ミックスボイスで歌うとき声帯はどうなっている?」
「ミックスボイスを出す練習で意識する声帯のポイントは?」

ミックスボイスを習得して上手に歌いたいと思っている人の中には、声帯の動きがよく分からない人も多いのではないでしょうか。

実は、声帯の仕組みを理解すれば誰でもミックスボイスを出すことができるのです!

本記事では、ミックスボイスを出す際に声帯について意識すべき3つのポイントを紹介します。

ミックスボイスを得意とする歌手4人も紹介するので、ミックスボイスの出し方を参考にして歌唱力の向上を図ってくださいね!

以下の記事では、ミックスボイスができているか確認する方法を解説しているので参考にしてください。

【ミックスボイスの確認する3つの方法】判定に最適な3曲も紹介

2020.10.31

1. ミックスボイスと裏声・地声の違い

引用元:Ennui Rock Music

ミックスボイスとは、地声と裏声の中間の音といわれ、高音を楽に出せる声として知られています。

人の発声には「地声」と「裏声」の大きく分けて2種類があり、声帯が伸びずに閉じた状態で発声するのを「地声」声帯が伸びていて開いた状態で発声するのを「裏声」と区別します。

地声と裏声が切り替わる声域を換声点(かんせいてん)と言い、ミックスボイスを使えば地声と裏声の喚声点を目立たなくすることができます。

また、高音を力強く発声できることから、プロの有名歌手たちもミックスボイスを取り入れています。

(1)声帯の動きによって発声が変わる

地声・裏声・ミックスボイスの発声時では、声帯の動きが異なります。

声帯は両側に2枚あり、声帯同士がぶつかり合うことで発声ができます。

地声の場合には声帯はしっかり閉じている状態、ミックスボイスの場合には声帯が少し開いている状態、裏声の場合には声帯が空いている状態です。

ミックスボイスを習得すれば、高音を出しても声が裏返ることなく発声でき、また、喉への負担が少なくなるため長く歌い続けることができるでしょう。

(2)ミックスボイスと声帯閉鎖

ミックスボイスの出し方の最大のポイントは、声帯をしっかり隙間なく閉鎖させてから裏声を出すことです。

確認するには、ターザンの雄叫びをイメージして「あーああーー!」と地声と裏声を交互に出してみてください。

地声と裏声を切り替えている途中で喚声点を行き来するので、喚声点にある時に声帯が振動している感覚に気がつくことができれば、声帯が閉じていると言えます。

正しくミックスボイスが出せていれば、太くて芯のある振動した発声が可能になります。

反対に、声帯の閉鎖が確実でなければ、細く弱い声になってしまいます。

声帯の動きを理解できたなら、次はどんな高さの音でも声帯を閉鎖できるように練習してみましょう。

2. ミックスボイスを習得するための声帯の動き3ステップ

ミックスボイスを使いこなすには、高音域時に必要な声帯の使い方を知っておく必要があります。

ミックスボイスを習得するための声帯の動きには以下の3ステップを押さえておきましょう。

1声帯を閉じたまま喉をしっかりと開く
2声帯の閉鎖の力みを取る
3声帯を閉じながら息の量を調節する

順に解説します。

(1)声帯を閉じたまま喉をしっかりと開く

ミックスボイスにおいては声帯を閉鎖させる一方、喉は十分に開いていることが大切です。

多くの人は声帯の閉鎖と同時に喉の共鳴空間も閉じてしまい、苦しい声になります。

声は声帯の上にある咽頭腔(いんとうくう)で響かせることができますが、喉が閉じている状態ではこの咽頭腔をぎゅっと潰した状態の発声になってしまうからです。

結果として、窮屈な詰まった声に聞こえてしまいます。

そのため、息漏れのないよう声帯を閉めることと同時に、共鳴空間である咽頭腔を開くため喉を十分に開ける練習をしましょう。

(2)声帯の閉鎖の力みを取る

声帯はきちんと閉じていることがミックスボイスの条件ではありますが、声帯そのものはリラックスさせておくことが大切です。

ミックスボイスを用いてのびやかな高音を出すためには、声帯周りの筋肉をしっかりと弛緩させることを意識しましょう。

高音を出すとのどが痛くなるという人は、力を入れすぎている可能性が高いので、練習の時から意識することが大事です。

(3)声帯を閉じながら息の量を調節する

正しいミックスボイスを出すには、声帯を閉じながら息の量を調節することが大切です。

声帯がきちんと閉じていない状態で声を出すと、息が上手く声に変換されず一部息のまま出てしまい、弱々しく聴こえかねないからです。

声の息漏れの原因の多くは、声帯が上手く閉じられず、声帯同士の間にすき間が空いていることにあります。

声帯をしっかりと閉じた上で声の息漏れを防いで、に張りを持たせるようにしましょう。

3. ミックスボイスが特徴的な有名歌手4選

ミックスボイスを意識して取り入れている歌手は、J-POP・邦楽ロック・演歌などジャンルを越えて大勢います。

喉への負担を抑えることができるからで、ライブ等でも長時間歌うことができるというメリットがあります

また歌唱表現としても使うことができ、ミックスボイスを自在に使えるようになると表現力がグンとアップします。

以下にミックスボイスが特徴的な有名歌手を4人紹介します。

アーティストたちの歌い方を参考にしながらミックスボイスをマスターして、今よりもワンランク上の歌唱力を手に入れてください!

1草野マサムネ(スピッツ)
2hyde (L’Arc~enCiel)
3秦基博
4越智志帆(Superfly)

(1)草野マサムネ(スピッツ)

ミックスボイスが特徴的な1人目の有名歌手は、スピッツのボーカル担当である草野マサムネです。

息が多めで、ややハスキーな歌声の持ち主で知られています。

低音域から高音域まで違和感なく繋がるよう、地声で出すような音域でも声帯閉鎖の筋肉を操りミックスボイスを用いていることが特徴的です。

歌手としてのキャリアは30年を越えていますが、美しく透き通った高音ボイスを保ち続けており今もなお第一線で活躍しています。

(2)hyde(L’Arc~en~Ciel)

ミックスボイスが特徴的な2人目の有名歌手は、L’Arc~en~Cielのhydeです。

L’Arc~en~Cielは高いスキルを持ち個性的なメンバーが揃っていますが、中でもひときわ強い存在感を放っているのがボーカルのhydeです。

hydeの魅力は、ロックバンドのボーカルとして、激しくエネルギッシュな楽曲を太く伸びやかな声で歌い上げところです。

喉をしっかりと開けて歌うhydeのミックスボイスは、セクシーかつパワフルな歌声となって多くの人を魅了しています。

(3)秦基博

ミックスボイスが特徴的な3人目の有名歌手は、秦基博です。

ミックスボイスを上手く使いこなし、力強い声とまろやかな声を織り交ぜながら歌うことができるソロシンガーです。

特に、表声と裏声の繋ぎがとてもスムーズで、余裕感のある高音が彼の持ち味と言えるでしょう。

表現力の高い歌手としても知られていて、単調なメロディーにも切なさや哀愁など感情を乗せることができ、多くのリスナーの心を癒しています。

(4)越智志帆(Superfly)

ミックスボイスが特徴的な4人目の有名歌手は、Superflyの越智志帆です。

女性アーティストのなかで、力強いミックスボイスの代表格と言えるでしょう。

地声とミックスボイスの切り替えが上手く、全音域通してクリアで綺麗な歌声が特徴です。

パワフルな声量があるため力強く抜けの良い高音が特徴で、気持ち良く響きます。

バラード曲では聴く人の感性を刺激し、また、元気で明るいポップチューンでは伸び伸びと歌い上げて爽快な気分にしてくれます。

まとめ

この記事ではミックスボイスを出す際に声帯について意識すべきポイント、ミックスボイスが特徴的な有名歌手を紹介しました。

声帯を自由に動かしてミックスボイスを出すことができるようになると、歌唱力・表現力がぐんとアップします。

紹介した内容を頭に入れたら、あとはミックスボイスを自在に出せるようになるまで実践するだけです。

道のりは長いですが、綺麗な高音を出すためにしっかりと練習を重ねてくださいね!

なお、以下の記事でミックスボイスの練習方法と習得のコツを紹介しているので、あわせてご覧ください。

ミックスボイスの出し方とは?上手く出す5つのコツと4つの練習法

2020.09.30

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