「作曲で覚えておくべき基本ルールって何があるの?」
「作曲をするときにどんなことに気をつければいいの?」
初めて作曲をする人の中には、作曲の基本から学ばなければならない人も多いのではないでしょうか。
楽曲は原則として作曲者の感性によって作られますが、実は最低限覚えておくべき知識があるのです!
本記事では、作曲をする上で最低限覚えておくべき基本知識や初心者がやりがちな失敗について紹介します。
この記事を読めば、作曲に必要な知識を習得できますよ!
なお、以下の記事に作曲のやり方についてまとめているので、あわせてご覧ください。
目次
1.作曲をする上で最低限覚えておくべき4つの基本
作曲をする上で必要最低限の知識を紹介します。
覚えておくべき基本は以下の4つです。
順に紹介するので、作曲に必要な知識を習得しておきましょう。
(1)音名は英語で表記される
基本的に音名は英語で表記されます。
音楽に精通していない人でも、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」の音階があるのは知っているでしょう。
しかし、この表記はイタリア語で、作曲の際にはこの読み方は使いません。
「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」を英語で表記すると、「C・D・E・F・G・A・B」となります。
たとえば、「ミ・ラ・ド」のメロディであれば、「E・A・C」と表記するのです。
曲作りで重要なコード進行や後述するキーは英語で表記されるので覚えておきましょう。
(2)音は全部で12種類ある
音は全部で「ド・ド♯・レ・レ♯・ミ・ファ・ファ♯・ソ・ソ♯・ラ・ラ♯・シ」の12種類あります。
また、それぞれの音には全音と半音と言われる音があることも覚えておきましょう。
- 全音:ある音を基点にして1つ飛ばした先の音
- 半音:ある音を基点にして隣り合う音
たとえば、ドの全音はレで半音はド♯となります。
一般的によく耳にする「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・(ド)」の並びを、ドを基点として全音と半音で表すと以下の通りです。
「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」
実は、この関係性に沿って音を鳴らすと、「ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・♯ソ」や「レ・ミ・ファ♯・ソ・ラ・シ・ド♯・レ」のようにどの音を基点にしても、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と聞こえるのです。
音階は全部で12種類なので、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」にも12のパターンがあることを頭に入れておきましょう。
(3)曲には必ずキーがある
曲にはキーが必ず設定されています。
キーとは音階の調と言われるもので、曲に使われる音の中で基点となる音です。
つまり、曲の中で使われている「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」の音階のドにあたる基点の音が、12音の中のどの音なのかを示しています。
たとえば、ミを基点にしている曲の場合は、E(ミ)がキーになるのです。
作曲するときにキーを設定しなければならないので、12種類のキーがあることを覚えておきましょう。
(4)曲はメロディ・ハーモニー・リズムの3要素から成る
曲はメロディ・ハーモニー・リズムの3要素から成ることを頭に入れておきましょう。
- メロディ:音楽の中心的な要素で旋律を意味する
- ハーモニー:音の重なり(和音)によって生まれる調和
- リズム:規則的な一定の動き
上記の3つを作ることで、曲が完成します。
特にハーモニー作りでは和音(コード)を使い分ける必要があるので、曲作りに取り掛かる前にコードを覚えておきましょう。
以下の記事にコードをまとめているので、勉強の際は参考にしてください。
2.作曲初心者がやりがちな3つの失敗
作曲初心者がやりがちな失敗を紹介します。
今回紹介する失敗例は以下の3つです。
順に説明するので、同じ失敗をしないように注意しましょう。
なお、作曲のコツについて以下の記事にまとめているので、あわせて参考にしてください。
(1)いきなりレベルの高い曲を作ろうとする
作曲初心者でいきなりレベルの高い曲を作ろうとすると、挫折する可能性が高いでしょう。
経験やスキルがない分、曲作りの途中で壁にぶつかったときに解決できないことがあるからです。
作曲初心者がいきなりしっかりした曲を作ろうとすればするほど失敗する。よーし!やってやるぞ!と意気込むほど自分の無力さを思い知って落胆する。だから初めはウケ狙いとかそんな適当な動機で1分ぐらいの短い曲を作るのがちょうど良い。かく言う自分も最初に作ったのは日本史の先生の歌とかでした。
— 内山 敦支 (@sakkyoku_info) March 18, 2019
目標を高く設定することは重要ですが、現実的ではないレベルを目指してしまうと、自分にプレッシャーをかけてしまい、曲作りを純粋に楽しむことができなくなる場合があります。
自分に期待し過ぎてそれを実行できない自分に嫌気が差し、「作曲=楽しくない」という心理が働いてしまうと、途中で作曲を投げ出したり、曲が完成してもそこで止めたりする人が出てくるでしょう。
作曲を繰り返す内にスキルや感性が磨かれていくので、初めの段階で作曲を止めては天才肌ではない限り良曲は作れません。
着実にステップを踏んでいけば作曲スキルは向上するので、作曲初心者はプロのような曲ができなくて当然という心構えで挑戦しましょう。
(2)短期間で仕上げようとする
無理に短期間で仕上げようとするのはおすすめできません。
作曲はテーマ決めから、コード進行作り、メロディ作りなどさまざまな工程を踏む必要があります。
また、パソコンで楽曲を制作するためのソフトウェアのDAWや慣れない楽器の使い方に苦労して、作業が停滞することもあるでしょう。
1曲を作り上げるのに大きな苦労が強いられるので、できれば楽に手っ取り早く作ってしまいたいと思ってしまうのが作曲初心者です。
初心者でなくても短期間で作曲をしようとすると、クオリティが低くて失敗と捉える人もいます。
オリジナル新作はとにかく曲が弱いのが難点なのだが(あれだけ短期間に量産してたら当然だよな)、かといって作曲だけを海外の大御所に依頼すると、無理な注文がきかないし曲とストーリーが分離しがちだしでいいことない。帝劇王家の紋章(エリザベートのシルベスター・リーヴァイ作曲)が典型的失敗例
— りり子 (@j_dd_w) September 9, 2017
短期間で作曲をしようとすると、各工程の作業が雑になり、後からやり直しをしなければならないことが出てくるでしょう。
作曲中はつらい作業が続くことがありますが、つらいときこそ時間をかけて丁寧にした方が結果として短期間で曲を作れますよ。
(3)コンセプトが不明確なまま作業を始める
作曲に入る前に、これから作る曲のコンセプトが不明確な状態で作業を始めると失敗に終わる傾向があります。
俺もエーペーつくりたいけどコンセプトあやふやで作曲チャレンジ失敗続きで枕を濡らす日々をおくっています
— Asano Dennou Seisakujo (@AsaDenSeisaku) August 23, 2019
曲には必ずテーマがあるので、テーマに沿ってメロディや歌詞をつけるのが一般的です。
しかし、以下のような曲のコンセプトが明確になっていなければ、どのような曲を作ればよいのか分からず、途中で作業が停滞する可能性が高くなります。
- 誰に聴かせたい曲なのか
- 伝えたいメッセージは何なのか
- 何のジャンルの曲なのか
- どの楽器を中心に作るのか
コンセプトが曲作りの大きなヒントになるので、作曲に入る前には必ず曲のテーマを決めておきましょう。
まとめ
作曲をする上で知っておくべき基本知識は、音名、音階、キー、コードの4つです。
特に、キーとコードに関しては重要な知識なので、難しいかもしれませんが根気強く覚えましょう。
また、作曲初心者は以下のような失敗をしがちです。
- 自分にプレッシャーをかけ過ぎる
- 楽な道に行きたがる
- 何となく作業を始める
楽しく作業をすることが曲を完成させる上で重要なので、無理をせず丁寧に作業を進めることを意識しましょう。
なお、作曲に必要な機材について以下の記事にまとめているので、あわせてご覧ください。