「NFT音楽って一体何??」
「自分のとびきりの楽曲を、NFTとして販売してみたい」
NFT音楽とは2021年頃から注目されているジャンルで、ブロックチェーン技術を用いて唯一無二の楽曲データを販売できます。
しかし、NFT自体に馴染みがなく作りたくてもやり方がわからない人もいますよね。
この記事ではNFT音楽の概要と音楽業界へ与える影響・解決すべき課題について解説。
さらに、NFT音楽を作成・販売する方法やおすすめの音楽NFTプラットフォームを紹介します。
NFT音楽の世界を理解し、世界に1つしかないスペシャルな楽曲を販売してみましょう!
1.NFT音楽とは?
NFT音楽とは何か、概要を説明していきます。
- そもそもNFTとは
- NFT音楽とはブロックチェーン技術を用いた新しい音楽の形
- 日本で発売されたNFT音楽の事例
聞き慣れない方も多いと思いますので、今回はそもそもNFTとは何か、ブロックチェーンの意味なども説明します。
(1)そもそもNFTとは
NFT(Non-Fungible Token)とは、「非代替性トークン」のことです。
簡単にいえば複製できず、独自の価値を持たせたインターネット上のデータを意味します。
身近なところで言えば、ビットコインは複製ができるトークンでありNFTとは異なる仕組みを持つトークンです。
複製ができないNFTの技術は、アートや音楽などの芸術性分野で著作者の権利を保護でき、また独自の価値を保つためコレクションが高いとして高額で取引されています。
(2)NFT音楽とはブロックチェーン技術を用いた新しい音楽の形
NFT音楽とは、ブロックチェーン技術を用いた新しい音楽の形です。
ブロックチェーンとは、ビットコインの暗号資産などの構想の元となっている考え方で、取引履歴をチェーンのように繋げて、改ざんを防いで健全な取引を維持できるようにする方法のこと。
取引の履歴は全て暗号化されるため、不正なく安全な取引ができます。
今までの音楽はCDやMp3音源で販売されていましたが、複製が容易で著作権の侵害も問題となっていました。
また同じものが世の中に存在することから、音楽自体の価値が認められづらかったのです。
しかしNFTなら複製ができないため、1つのトークンは唯一無二の価値を持ちます。
コピーによる著作権の侵害を防ぎ、またトークンの価値を高めることでアーティストが報酬を得やすくなるメリットもあります。
(3)日本で発売されたNFT音楽の事例
日本で既に発売されているNFT音楽について解説します。
NFTマーケットプレイス「.mura」で「小室哲哉」さんの楽曲が販売されました。
「小室哲哉」さんのNFT音楽はオークション形式で販売され、50万円で落札。
有名音楽プロデューサーである「小室哲也」さんのファンには待望の販売であり、オークションはかなり盛り上がったようです。
また、「CryptoGames株式会社」と「Cuddling合同会社」は、有名アーティスト「AmPm」の未公開曲をNFT楽曲として発表。
こちらもオークション形式で販売され、世界に1つしかないNFTの販売ととなりました。
また「AmPm」の2人はNFTの販売に強い意欲を示しており、今後もNFTアイテムを販売すると発表しています。
2.NFT音楽の普及が与える音楽業界への影響とは
NFT音楽の普及によって起こり得る音楽業界への影響は以下のものがあります。
- 著作者の権利が保護される
- 楽曲独自の価値を取り戻せる
NFTにして何がメリットなの?と感じる方は、ぜひ読んでみてください。
1つずつ内容を説明します。
(1)著作者の権利が保護される
NFT音楽は複製ができない唯一無二のトークンを生み出す技術を使っているため、著作権保護に役立ちます。
購入したNFT音楽の転売はできるものの、著作者は利用範囲を制限したり、転売時に自分に収益の一部が入るように設定することも可能です。
そのため、アーティストの手を離れた音楽で勝手に利用されることがなく、アーティストの権利を守れる点が最も大きいでしょう。
(2)楽曲独自の価値を取り戻せる
NFT音楽の普及で、販売する楽曲自体に価値を持たせられます。
CD売り上げは年々低下しており、Mp3楽曲ダウンロード数もYouTubeなどの発達で減ってきているのが現状です。
CD・Mp3にしても同じものが複数世の中に存在する状態ですから、唯一無二の価値とは言えませんでした。
しかしNFTの事例でも紹介したようにNFTとして世界に1つしかないトークンとして販売することで、楽曲自体の価値を高められます。
ファンにとってもコレクション性が高くなるため、需要も比例して上がるでしょう。
NFT音楽の販売により、音楽自体の価値が取り戻せると期待されています。
3.NFT音楽が抱える課題とは
NFT音楽にはメリットもありますが、運用上の課題も当然あります。
- 購入方法が浸透していない
- 手数料(ガス代)が高い
NFT音楽の普及で音楽業界へは良い影響が期待できますが、ユーザー側が受け入れるかどうかも問題です。
NFT音楽が解決すべき課題を1つずつ説明します。
(1)購入方法が浸透していない
NFT音楽の購入方法はやや複雑で、容易に購入できないため扱い方を知らない人が多いです。
そもそもNFTやブロックチェーン、暗号資産自体に触れたことがない方が大半でしょう。
NFT音楽を購入するには暗号資産を購入して、NFTプラットフォーム上でNFT音楽を買う必要があります。
手順自体は単純に見えますが、暗号資産を買うために日本円を暗号資産と交換する手間がかかるなど初心者には入りづらいジャンルであることは確かです。
購入方法がより広まり、買いやすい環境を整えることがNFT音楽の普及への第一歩と言えるでしょう。
(2)手数料(ガス代)が高い
NFT音楽の購入には暗号資産が必要ですが、その際には手数料がかかります。
CDの通販をすると考えると、負担するのは商品代金と送料くらいですが、暗号資産の送金自体にガス代という手数料が発生する仕組みです。
NFT出品・取引時にはイーサリアムで手数料を払う場合が多いです。
このイーサリアムは取引所で購入するのですが、1ETH 142,287円(2022年7月1日時点)、送金するだけで大体0.01ETH(日本円で1,400円)程度の手数料がかかります。
その上、プラットフォームでNFT音楽を作る時・購入する時にもそれぞれ金額に応じた手数料がかかるのです。
ガス代が高すぎてNFTを作りづらい、買いづらいという状況は改善されるべきでしょう。
4.NFT音楽を作って販売するには?
NFT音楽を作って販売する方法を簡単に解説しておきます。
- 楽曲を制作する
- NFTプラットフォームに出品する
NFT音楽の制作自体は簡単ですが、出品時に引っかかる人が多いかもしれません。
概要を解説するので、興味がある方は音楽を作ってNFTマーケットプレイスに出品してみましょう。
(1)楽曲を制作する
NFT音楽をいきなり作り始めるのではなく、元になる楽曲を制作します。
デジタル音源であればなんでもNFTとして販売できるので、いつもの方法で楽曲を作りましょう。
(2)NFTプラットフォームに出品する
デジタル音源が完成したら、販売したいNFTプラットフォームに出品しましょう。
NFTプラットフォームは後で紹介しますが、ガス代やターゲットを見て自分が売りたいと思ったプラットフォームを選んで下さい。
プラットフォームの利用には、以下の手順が必要です。
- プラットフォームの利用登録
- 暗号資産の購入
- デジタルウォレットの設定
- 購入した暗号資産をウォレットへ送金
- プラットフォーム上でNFT音楽の作成手続きを行う
- 手数料を支払う
利用するプラットフォームへ利用登録した後は、暗号資産取引所に口座を開き日本円で暗号資産を買います。
その後デジタルウォレットという、暗号資産を保管できるお財布のようなものを作りましょう。
デジタルウォレットへ取引所から暗号資産を送り、プラットフォームとウォレットを接続してお金が使える状態にします。
その後、プラットフォーム上でNFT音楽の制作手続を行い、出品手数料を払えばNFT楽曲が出来上がります。
NFTへの変換自体はプラットフォーム上で行えるので、難しくはありません。
NFT音楽の売り方は以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
4.NFT音楽を取引できるプラットフォーム3選
NFT音楽を取引できるプラットフォームを3つ紹介します。
- Opensea(オープンシー)
- The NFT Records(ザ・エヌエフティー・レコーズ)
- .mura(ドットミューラ)
NFT音楽を制作して販売したい方は、この3つの有名なNFTマーケットプレイスがおすすめです。
1つずつ説明します。
(1)Opensea(オープンシー)
Opensea(オープンシー)は、世界最大のNFTマーケットプレイスです。
NFT音楽のみならず、映像やアートなど幅広いNFTを取り扱い、さまざまなアーティストがNFT作品を出品しています。
ETH(イーサリアム)ネットワーク上に構築されたプラットフォームで、利用にはETH(イーサリアム)が必要です。
知名度が高く、出品されているNFTも多いことから、販売実績も豊富で安心して利用できるでしょう。
(2)The NFT Records(ザ・エヌエフティー・レコーズ)
The NFT Records(ザ・エヌエフティー・レコーズ)は、日本生まれのNFT音楽専門のマーケットプレイスです。
アーティスト登録には審査が必要ですが、審査に合格すれば作品登録・販売ができます。
日本語サイトなので使い勝手が良く、また音楽専門のため音楽ファンが集まるコミュニティになる可能性も多いにあるでしょう。
(3).mura(ドットミューラ)
.mura(ドットミューラ)は、日本製の音楽専門NFTマーケットプレイスです。
過去には「小室哲哉」さんのNFT楽曲を販売した実績もあり、日本では最大手のNFTマーケットといえます。
音楽とアートワークを同時販売でき、まだまだアーティスト登録を受け付けているので、興味がある方はぜひ参加してみましょう。
まとめ
NFT音楽とは、デジタル技術と音楽を組みわせたもので、アーティストの権利を守り楽曲の価値を高めます。
現在の日本ではまだまだ普及していないジャンルではありますが、今後需要が高まりNFT楽曲が広がっていく可能性は大いにあるでしょう。
楽曲の作成・販売をしてみたい方は、記事で紹介したプラットフォームを利用してみてください。
唯一無二の楽曲を提供するNFT音楽、あなたも一歩踏み出してみましょう!