「レコーディングで使うマイクって?おすすめを知りたい!」
「レコーディングマイクを買うときの選び方を知りたい!」
このように、レコーディングで使用されるマイクについて様々な疑問を抱いている方は多いでしょう。
実は、レコーディングで多く使用されるマイクは普段カラオケなどで使うマイクとは少し仕様が違う場合があります。
今回はレコーディングで使用されるマイクについて、またそのマイクを購入する際に注意してほしいポイントとそれらを踏まえたおすすめのレコーディング用マイクについて紹介します。
この記事を読んでレコーディングマイクについて理解を深め、レコーディングを順調に進められるようにしましょう。
以下の記事ではレコーディングの機材について紹介しているのでぜひ参考にしてください。
目次
1.レコーディングで使うマイクとは?
スタジオレコーディングで使うマイクは、多くの場合「コンデンサーマイク」という種類のマイクが使用されます。
カラオケなどでよく見かける「ダイナミックマイク」とは形も性能も違い、コンデンサーマイクは感度が高くダイナミックマイクと比べて音を拾いやすい、音の解像度が高い、そして逆に繊細で湿度や振動に弱く壊れやすいといった特徴を持っているのです。
また、コンデンサーマイクは常に電源に繋げておく必要もあることから、使用できる場所は限られてしまいます。
しかし、感度が高くダイナミックマイクでは録音できないような細かな音も拾うことができるため、レコーディング作業などではコンデンサーマイクがメインで使用されるのです。
アーティストの小さなこだわり一つをも逃さないためにも、コンデンサーマイクの方がレコーディングに向いていると言えます。
(1)高性能ならコンデンサーマイクだけ使えば良いのでは?
こうして見ると、どんな場面でもコンデンサーマイクを使った方が良いのではと感じる方も多いと思います。
しかし、先ほど記述したようにコンデンサーマイクは衝撃や湿度に弱く壊れやすいという特徴を持っています。
またハウリングにも弱いため、コンデンサーマイクは使う環境によってはパフォーマンスの質が大きく下がってしまうこともあるのです。
逆にダイナミックマイクは感度が低くても頑丈でハウリングに強く壊れにくい特徴を持っているため、ライブハウスやカラオケのように様々な音が混在している場所でもボーカルの声をしっかりと拾い、音割れなども防ぐことができます。
このように両者にはそれぞれのメリットとデメリットが存在するため、使用する場合は環境に合ったマイクを選択することが重要なポイントとなるのです。
(2)マイクの特性「指向性」って何?
マイクには指向性というものがあります。
マイクの指向性とは「どの方向からの音を収音できるか」ということを表し、主に以下の3つに分けられます。
- 無指向性:全方向からの音を拾える特徴を持つ。
- 単一指向性:正面からの音を拾いやすい特徴を持つ。
- 双指向性:マイクの前後の音を拾いやすい特徴を持つ。
主にボーカルレコーディングでは正面からの音を拾いやすい単一指向性のコンデンサーマイクが使われることが多いです。
逆にギターレコーディングなどではスピーカーの前にマイクを置いてレコーディングを行うことから、強い音圧に耐えられる単一指向性のダイナミックマイクが使用されることが多々あります。
以下の記事ではレコーディングで使用するマイクについて紹介しているのでぜひ一緒にご覧ください。
2.レコーディングに使うマイクの選び方4つ
上記のようにマイクには指向性や感度の違いといった特徴があるため、用途によってマイクを使い分けることが求められるのです。
ここでは主にレコーディングで使用するためのコンデンサーマイクの選び方についてまとめます。
以下の4つをマイク選びの参考にしてみてください。
順に紹介します。
(1)感度
コンデンサーマイクの1つ目の選び方は、感度です。
マイクの感度が高ければ高いほど解像度が高くクリアな音を録音できます。
マイクの感度は「dB(デシベル)」で表し、この数字が0に近ければ近いほど感度が高いということを表しているのです。
例えば「-60dB」のマイクと「-40dB」のマイクであれば後者の方が感度が高いマイクということになります。
マイクを選ぶときは「感度」について注目し、自分の音楽制作環境に合ったマイクを購入できるようにしましょう。
(2)指向性
コンデンサーマイクの2つ目の選び方は、指向性です。
先ほども紹介しましたが、マイクには指向性というものがあり、マイクごとに拾える音の方向が決まっています。
マイクを購入する際は、感度に加えてこの指向性にもしっかりと着目しておかなければなりません。
とはいえ、レコーディングの際には基本的には単一指向性のマイクが使用されるのが一般的です。
レコーディング初心者の場合は、コンデンサーマイクでもダイナミックマイクでも関係なく単一指向性の商品を選べば大きなトラブルは発生しないでしょう。
このように、マイクの指向性について知っておくことは、自分の録りたい音を録るためにも大切です。
(3)価格/コストパフォーマンス
コンデンサーマイクの3つ目の選び方は、価格やコストパフォーマンスです。
マイクは決して高くないものですが、購入するならできるだけ価格が安くコストパフォーマンスの高い商品を選びたいですよね。
昨今では安い価格でも高品質なマイクを購入できるようになり、レコーディング初心者でも良い機材を簡単に手に入れられるようになりました。
上を見ればキリがありませんが、大体1万円~くらいの商品を目安に選ぶと良いでしょう。
しっかりとリサーチし、損をしないように上手に買い物できるようにしてください。
口コミやレビューサイトなどを参考にするのもおすすめですよ。
(4)自らの音楽制作環境
コンデンサーマイクの4つ目の選び方は、自らの音楽制作環境です。
音楽制作用のマイクを購入する方は、自宅での音楽制作を中心に行う方も多いでしょう。
その場合は、特に自宅の音楽制作環境に目を向けてマイクを選ぶ必要があります。
例えば、マイクの性質だけ見れば感度が高く音質の良い音を録れるコンデンサーマイクを選びたくなりますが、コンデンサーマイクは自宅の防音・吸音対策がしっかり施されていないと、必要のない音まで拾ってしまう場合もあるのです。
また、コンデンサーマイクは「ファンタム電源」といってマイクに電力を供給するための機材を所持している必要があります。
そのため、機材や録音環境などが整っていない場合はダイナミックマイクを選ぶのがおすすめです。
それぞれのマイクの性質を理解し、自宅の環境との相性を吟味した上でマイクを選ぶようにしましょう。
以下の記事では レコーディングの費用について紹介しているのでぜひご覧ください。
3.最初の1本としておすすめのマイク4選
ここでは、音楽制作や自宅レコーディングを始めたばかりの人に向けて、最初の1本としておすすめのマイクについて紹介します。
以下の4本がおすすめのマイクです。
順に紹介します。
(1)AKG C214
1本目のおすすめマイクは、AKGのC214です。
プロからの厚い信頼を受ける音響機器メーカー「AKG」が販売しているコンデンサーマイクです。
宅録を行っている方すると、あらゆるコンデンサーマイクの中でも最有力候補になり得る機能性を持っています。
AKGのC414という多くのスタジオに置かれているマイクの廉価版という位置づけにあるC214ですが、自宅レコーディングで使うことを考えると考えると機能性やコスパの観点から見て最高レベルのコンデンサーマイクと言えるでしょう。
音の特徴としては高音域が強めに出るため、伸びがあってハッキリとした音を録音することができます。
C214はレコーディング初心者の初めの1本としてだけでなく、本格的な音楽活動をしているアーティストの期待にも応えられる良質なマイクです。
- メーカー:AKG
- 商品名:C214
- 価格:38,280円(税込み)
- 特徴:初心者だけでなく中級者以上のアーティストも満足できる完成度。この価格帯ではAT4040とツートップ。
- 指向性:単一指向性
- 感度:-34dB
- 購入リンク
(2)オーディオテクニカ AT2020
オーディオテクニカ公式ページより引用
2本目のおすすめマイクは、オーディオテクニカのAT2020です。
人気音響機器メーカー「オーディオテクニカ」より発売されているエントリーモデルのコンデンサーマイクです。
1万円台で購入できるにも関わらずハイレベルなパフォーマンスに期待できる初心者におすすめのモデルとなっています。
指向性はサイドとリアからの収音を抑える単一指向性で、クリアかつナチュラルな録音が可能です。
コストパフォーマンスも高く、初心者でも手を出しやすい価格帯のコンデンサーマイクとしてはトップクラスの品質を誇る1本となっています。
AT2020を使ってレコーディングを学んでいきましょう。
- メーカー:オーディオテクニカ
- 商品名:AT2020
- 価格:10,780円(税込み)
- 特徴:オーディオテクニカのエントリーモデル。1万円台とは思えない質の高さを誇る。
- 指向性:単一指向性
- 感度:-37dB
- 購入リンク
(3)オーディオテクニカ AT4040
オーディオテクニカ公式ページより引用
3本目のおすすめマイクは、オーディオテクニカのAT4040です。
こちらもオーディオテクニカ製のコンデンサーマイクで、AT2020と比べてより質の高いレコーディングを行うことができます。
数あるコンデンサーマイクの中でも有名なモデルで、宅録からスタジオまで、多くのレコーディングシーンで利用されているモデルです。
この価格帯では最高クラスのパフォーマンスに期待でき、こちらもレコーディング初心者が初めて持つコンデンサーマイクとしておすすめできます。
まずはAT2020でレコーディングを始め、更なるレベルアップを図りたい場合にはAT4040を選択するのも良いでしょう。
- メーカー:オーディオテクニカ
- 商品名:AT4040
- 価格:39,800円(税込み)
- 特徴:AT2020の上位グレード。自然な音をクリアに収音可能。
- 指向性:単一指向性
- 感度:-32dB
- 購入リンク
(4)SHURE ダイナミックマイク SM58
SHURE公式ページより引用
4本目のおすすめマイクは、SHUREのSM58です。
こちらのマイクはダイナミックマイクの中でも一番有名で、多くのスタジオやライブ会場などで使用されており、通称「ごっぱー」と呼ばれています。
アマチュアからプロまで、多くのミュージシャンに愛されているSM58ですが、初心者にもおすすめできる1本と言えるでしょう。
ダイナミックマイクはコンデンサーマイクと比べて頑丈ですが、このSM58は特に耐久性に優れており、持ち運びにも便利ですし、コンデンサーマイクのように保管に過保護になりすぎる必要もありません。
また価格が安いおかげでプロでも使うマイクを初心者が最初の1本目として導入しやすくなっています。
音については、良い意味であまり特徴のないマイクと言えるでしょう。
ベーシックなマイクではありますが、期待を裏切らないパフォーマンスを見せてくれる初心者でも使いやすいマイクです。
ぜひSM58を1本目のマイクとして検討してみてください。
- メーカー:SHURE
- 商品名:SM58
- 価格:13,055円(税込み)
- 特徴:一番人気のダイナミックマイク。頑丈で壊れにくく、あらゆる場面で使用可能。
- 指向性:単一指向性
- 感度:-54.5dB
- 購入リンク
まとめ
今回は、レコーディングで使用するマイクについて紹介しました。
マイクは主に2種類あり、1つは感度が高くスタジオなどでのレコーディングに適したコンデンサーマイク、もう1つはどんな環境でも声を拾い、耐久性にも優れたダイナミックマイク。
マイクの性質をきちんと理解し、自分の音楽制作環境に合ったマイクを選ぶことでより良いレコーディングを行うことができます。
あなたの音楽的なこだわりをしっかりと表現するためにも、必要な機材の準備を行いながら最適な1本を見つけられるようにしてください。
以下の記事ではレコーディングのやり方について紹介しているのでぜひ参考にしてください。