レコーディングエンジニアの業務と必須能力とは?辛くて年収も低いって本当?

「レコーディングエンジニアってどんな仕事?辛いって本当?」
「レコーディングエンジニアになるには何を学ぶべき?必要な能力とは?」

このように、レコーディングエンジニアがどんな仕事か知りたい、またこの仕事に就くためにどのような勉強を行えばいいか知りたいという方は多いでしょう。

実はレコーディングエンジニアは、技術を磨いていけばプロのアーティストとも仕事ができる夢のある職業です。

今回はレコーディングエンジニアが行う業務5つ、求められる能力3つ、レコーディングエンジニアになるための方法2つなどについても紹介していきます。

この記事を読んでレコーディングエンジニアについての理解を深めていきましょう。

以下の記事ではレコーディングに必要な機材について紹介しているのでぜひご覧ください。

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2020.08.27

1.レコーディングエンジニアとは?

そもそもレコーディングエンジニアとは、レコーディングの際に音響機器の調節や録音を行う人のことを言います。

高品質な楽曲を作るのに非常に重要な役割を担い、高度な音楽知識やスキルが求められる専門職です。

レコーディングエンジニアは誰もが知っているような楽曲を世に送り出し、一大ムーヴメントを作り出すこともできる非常に夢のある仕事です。

しかしその反面、規則的な生活を送るのは難しいぐらい多忙な時期もあるため、仕事をやり遂げる強い根性も求められる仕事です。

現に、音楽制作の現場、特にプロのアーティストのレコーディングの場合、数時間でレコーディングが終わるということはほぼありません。

このように、レコーディングエンジニアとは、夢ややりがいと多忙さやストレスが共存した仕事と言えるでしょう。

(1)レコーディングエンジニアの具体的な業務5つ

ここからはレコーディングエンジニアの具体的な業務5つについて紹介していきます。

  1. アシスタント業務
  2. レコーディングのディレクション
  3. DAWの操作
  4. ミックス
  5. マスタリング

順に紹介します。

#1:アシスタント業務

レコーディングエンジニアが行う1つ目の業務はアシスタント業務です。

レコーディングエンジニアの仕事をするためにスタジオなどに就職しても、最初からエンジニアとして働けるわけではありません。

まずはアシスタントエンジニア、場合によってはアシスタントエンジニアのアシスタントとして日々の業務をこなしていく必要があります。

これはレコーディングエンジニアを目指す人々が必ず通る道で、最初の1年くらいは機材の搬入、準備、また音楽に関係のない雑用などを任されるのは当たり前にあることです。

この時期を乗り越えることでレコーディングエンジニアとしての道が開けるといっても過言ではありません。

最初は地味な業務が続きますが、この時期に先輩の動きなどを見て勉強していくようにしましょう。

#2:レコーディングのディレクション

レコーディングエンジニアが行う2つ目の業務はレコーディングのディレクションです。

どんな音を録るか、どんな音作りを行うか、どんな機材を使うか、音のバランスはどう整えるかなど、レコーディングの際に中心となって作業を進めていきます。

こういったレコーディングに関するディレクションは「レコーディングディレクター」が行う場合もあれば、レコーディングエンジニアが行う場合もあるのです。

レコーディングを仕切る責任のある仕事なので、アシスタントとして経験を積み、やっと任される仕事でもあります。

#3:DAWの操作

レコーディングエンジニアが行う3つ目の業務はDAWの操作です。

DAWとは「デジタル・オーディオ・ワークステーション」の略語で、音楽を制作するのに欠かせないソフトウェアのことです。

現在はプロの現場でもこのDAWを用いてレコーディングが行われているため、DAWの操作もレコーディングエンジニアの大切な仕事となります。

プロの現場のほとんどでは「Protools」というDAWが使用されており、レコーディングエンジニアにとってこのツールを操作するスキルは必須です。

また、Protoolsの操作はアシスタントエンジニアが行うことが多く、操作が正しく、そして素早ければ評価も上がりやすいと言えます。

DAWの操作はやればやるほど上手くなりますし、もしレコーディングエンジニアを目指すのであればProtools以外のDAWでも良いのでDAWの基本的な操作をマスターしておくと良いでしょう。

以下の記事では、DAWについて詳しく解説しているので是非参考にしてみてください。

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#4:ミックス

レコーディングエンジニアが行う4つ目の業務はミックスです。

ミックスとはそれぞれ録音された音源を一つの楽曲として組み合わせる作業のことを指します。

ただ音源を組み合わせれば良いという訳ではなく、それぞれの楽器の音のバランスや音の定位、ボーカルのピッチ調整など、楽曲の世界観をより細かく表現するために録音音源の編集を行っていく作業がミックスです。

レコーディングエンジニアの中心的な作業でもあるため、こちらも最初から任されることはほぼなく、数年の経験を積むことが必要です。

#5:マスタリング

レコーディングエンジニアが行う5つ目の業務はマスタリングです。

マスタリングとは、ミックスによって作られた音源を更に調整する工程のことです。

音楽制作工程の最終工程にあたるのがマスタリングで、この作業を通すことで音源を様々な媒体で最適に再生できるようにします。

音量や音圧の調整、またCDアルバムに収録される他の曲との音量バランスなどを整えることで、リスナーが曲を聴いていて不自然に感じないよう修正・編集することがマスタリングの中心作業です。

マスタリングは曲の最終的な完成度に直接影響を及ぼすため、レコーディングやミックスと同様に絶対に妥協してはいけない重要な作業と言えるでしょう。

(2)レコーディングエンジニアはキツいって本当?

レコーディングエンジニアは大変な仕事です。

先ほども記述したように、スタジオなどに就職しても最初からスタジオエンジニアになれて、レコーディングやミックスを任されるということはほぼありません。

初めは音楽に関係ないような雑務などもこなしながら、先輩達のサポートをするのがメインの仕事となります。

また、最初の数年を過ぎてアシスタントエンジニアになれたとしても、その先に必ずスタジオエンジニアになれる道が待っているわけでもありません。

アーティストや先輩エンジニアの期待に応えられないと仕事を任せて貰えなくなることも多々ありますし、雑用時代なども含めて本格的にエンジニアとして働き始める前に辞めてしまう人も少なくないのです。

夢のある仕事である反面、上記のように厳しい競争環境でもあるため生半可な気持ちでは務まりませんし、音楽に対して強い情熱を持っていないと続かない職業と言えるでしょう。

(3)レコーディングエンジニアの年収は?

レコーディングエンジニアの年収は技術力やアーティストからの信頼度によって大きく変わりますが、基本的にはそこまで高くありません。

20代アシスタントエンジニアの場合は、同年代の平均年収と同じくらいだと考えておくと良いでしょう。

30代になってレコーディングエンジニアを任されれば年収も増えますが、それでも大きく上昇するのは一握りの人達で、基本的には300万円~500万円が平均的なレコーディングエンジニアの年収とされています。

2.レコーディングエンジニアになるには?

そもそもレコーディングエンジニアになるには基本的にレコーディングスタジオに採用される必要があります。

採用されるには次の見出しでも説明しますが、音楽や楽器、機材についての知識が必要不可欠です。

これらの知識を身につけるためにも、以下の2つの方法が役立つので参考にしてください。

  1. 専門学校に通う
  2. バンド活動など現場での活動を通して

順に紹介します。

(1)専門学校に通う

レコーディングエンジニアになる1つ目の方法は、専門学校に通うことです。

レコーディングエンジニアになるには、音楽または音響系の専門学校に通い、卒業後にスタジオなどに就職するという形が一般的です。

特別な資格が必要な職業ではないので必ず専門学校を卒業する必要はありませんが、音楽や音楽ツール、また音響などの知識があった方が有利なのは間違いないため、専門学校で学ぶことはレコーディングエンジニアを目指す人にとって重要と言えるでしょう。

現場に近い環境でプロの講師から学べるのは大きな経験にもなりますし、専門学校に通う場合は就職実績や授業スタイル、講師の評判などを調べた上で進学するか検討することが大切です。

(2)バンド活動など現場での活動を通して

レコーディングエンジニアになる2つ目の方法は、バンド活動など現場での活動を通してレコーディングエンジニアになる方法です。

バンド活動など、本格的に音楽活動を行っているとスタジオでのレコーディング経験も増えていきます。

現場での音楽経験を重ねるうちに技術が認められてエンジニアなどに評価されると、エンジニアをしてみないかと声掛けされることもあるのです。

ある意味コネクションを活かしてレコーディングエンジニアになる方法なので必ずしもこの方法が通用する訳ではありません。

しかし、現場での活動を続けていくうちにチャンスが巡ってくることもあるので、夢を叶えるためにも真摯に活動を続けていきましょう。

3.レコーディングエンジニアに求められる能力3つ

レコーディングエンジニアに求められる主な能力3つを紹介します。

以下を参考にレコーディングエンジニアに必要な力を養っていきましょう。

  1. 音楽知識
  2. 機材の知識
  3. コミュニケーション能力

順に紹介します。

(1)音楽知識

レコーディングエンジニアに必要な1つ目の能力は音楽知識です。

一概に音楽知識と言っても、音楽理論や楽器についての知識、またこれまで生まれてきた楽曲についての知識など様々です。

アーティストからの要望に応えるには、その場で臨機応変に対応できる能力がなければなりません。

臨機応変に対応する能力を身につけるためには、基本的な音楽知識から応用知識まで学んでおく必要があります。

音楽理論についてはわかりやすく学べる書籍なども発売されているので、そちらなどを活用できると良いでしょう。

これらの能力は音楽が好きであれば多少は勝手に身についていく能力です。

しかし、それだけでは仕事に活かせるレベルになりませんし、レコーディングエンジニアという競争率の高い世界で生き残ることは難しいでしょう。

短期間で身につく能力ではありませんが、習得できるよう努力を重ねることが大切です。

(2)機材知識

レコーディングエンジニアに必要な2つ目の能力は機材知識です。

レコーディングの中心となって作業を進めていくレコーディングエンジニアにとって音響機器といった機材についての知識を身につけることは必要不可欠です。

マイクやコンプレッサー、ミキサー、また楽器のエフェクターやアンプ、スピーカー、DAWなどについての知識から、接続方法、操作方法などをしっかり覚えておかなければなりません。

もちろん現場に入ってからしか覚えられないようなこともありますが、初めはアシスタントとしてレコーディング作業の円滑化を図るためにも、基本的な機材についての知識は頭に入れておきましょう。

(3)コミュニケーション能力

レコーディングエンジニアに必要な3つ目の能力はコミュニケーション能力です。

多くの仕事に当てはまりますが、レコーディングエンジニアも人との付き合いが多い仕事です。

特にアーティストはこだわりが強い人も多く、人によっては楽曲制作の際に必ず指名するエンジニアが存在するなど、長い付き合いが続く仕事でもあります。

音楽は一つの作品を合同で作っていくことも多いため、お互いの信頼関係が築けていないと納得いく素晴らしい音楽制作ができないこともあるでしょう。

またレコーディングエンジニアという仕事は、相手からの信頼がないと仕事を貰えなくなることも多いため、長くレコーディングエンジニアとして活動するためにもコミュニケーションは大切にしなければいけません。

このように、音楽業界で生き残るには実力だけなく信頼関係を構築するコミニケーション能力も重要な能力と言えるでしょう。

まとめ

今回はレコーディングエンジニアという職業について紹介しました、

レコーディングエンジニアは専門職として様々な知識が求められ、競争率も高い仕事ですが、技術を磨けばプロのアーティストと仕事することもでき、多くの人に聴いて貰える音楽を世に送り出せる素敵な職業です。

プロのレコーディングエンジニアは、ラジオや有線などで自分が手がけた楽曲が流れてくることに大きな喜びを感じると言います。

いざスタジオに就職しても最初はアシスタントとして音楽に関係のない雑務などを行うこともあり、そこで心が折れて他の道へ進んでしまう人も少なくありませんが、その代わり大きな成功を得られる可能性もある仕事でもあるのです。

今後も積極的に情報収集を行い、レコーディングエンジニアへの道を突き進んでいってください。

以下の記事ではレコーディングについて紹介しているのでぜひご覧ください。

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