「有名な日本人作曲家って誰だろう?」
「各ジャンルの有名な日本人作曲家について知りたい」
音楽には様々なジャンルがあり、純粋に音楽を楽しむJPOPのほか、アニメや映画に欠かせない主題歌や挿入歌があります。
また、物語の随所で流れる劇伴(伴奏音楽)も登場人物の心の動きを表現するなど重要な役割を果たしています。
こうした楽曲を手掛ける作曲家の中には、その独自のセンスや技術が高く評価されて多くのファンがついていることも珍しくありません。
そこで今回は、日本の音楽業界を牽引する偉大な作曲家から、革命的な作曲家までをピックアップしました!
音楽が好きな人、作曲に興味がある人は、彼らから多くのことを学んで音楽活動の幅を広げませんか?
目次
1. 有名日本人作曲家を各ジャンル別に5人ずつ紹介
有名な日本人作曲家を各ジャンル別に5人ずつ紹介します。
世界で活躍する日本人作曲家、また、その活動を知ることで、自身の音楽活動に生かしましょう。
(1)「映画音楽」における有名な日本人作曲家の紹介
映画音楽とは、映画の中で使用される音楽のことです。
「映画音楽」において有名な日本人作曲家は以下の5人です。
#1:坂本龍一
引用:Wikipedia
坂本龍一はミュージシャンとして、作曲家、編曲家、作詞家、音楽プロデューサー、ピアニスト、ドラマーなど音楽において様々な分野で才能を発揮しています。
クラシック音楽が根幹にあるものの、民俗音楽、現代音楽にも造詣が深く、その幅広い音楽性が魅力です。
歌も言語も用いない、インスト主体である映画音楽も多数手がけています。
映画『ラストエンペラー』(監督ベルナルド・ベルトリッチ)では、アカデミー賞作曲賞を受賞し、世界的アーティストの地位を確立したことで、世界においてもその名はよく知られています。
坂本龍一の映画音楽の代表作は以下の通りです。
- 戦場のメリークリスマス
- ラストエンペラー
- 母と暮せば
#2:菅野よう子
引用:Wikipedia
菅野よう子は、日本を代表する作曲家、演奏家、音楽プロデューサーです。
早稲田大学在学中に「てつ100%」のメンバーとしてデビューし、解散後は作曲、編曲、プロデュースワークを中心に活動しています。
映画音楽の分野では、第13回日本ゴールドディスク大賞を受賞した「COWBOY BEBOP」で高い評価を受け、東京アニメアワード音楽賞を5回受賞しています。
SMAP、坂本真綾などアーティスト達への楽曲提供のほか、多数のCMソングも手掛け、作品の数は1000曲を超えることから「CMソングの女王」と言う呼称もあります。
菅野よう子の映画音楽の代表作は以下の通りです。
- 下妻物語
- ハチミツとクローバー
- 海街diary
#3:久石譲
引用:Wikipedia
久石譲は、日本が誇る作曲家、編曲家、指揮者、ピアニストです。
映画音楽を中心に手掛け、特に宮崎駿監督作品においては、『風の谷のナウシカ』をはじめとして29年間すべての長編アニメーション映画の音楽を担当しました。
壮大なスケールの、美しく情感豊かな音楽が持ち味で、長い間映画音楽界においてその名を轟かせています。
久石譲の映画音楽の代表作は以下の通りです。
- 風の谷のナウシカ
- おくりびと
- あの夏、いちばん静かな海
#4:大島ミチル
引用:JASRAC
大島ミチルは国立音楽大学作曲科在学中から、作曲家、編曲家としての活動を始め、映画のほか、テレビ、アニメ、ゲームなどの映像音楽の分野で幅広く活躍しています。
精細なメロディー、厚みのある豪快なオーケストレーションが特徴で、第21回、第24回、第26回の日本アカデミー優秀音楽賞、毎日映画コンクール音楽賞も受賞しています。
近年ではオーケストラや室内楽などの純音楽にも取り組み、多くの熱烈なファンが世界中にいます。
大島ミチルの映画音楽の代表作は以下の通りです。
- 模倣犯
- ゴジラ対メガギラス
- 失楽園
#5:冨田勲
引用:冨田勲Facebook
冨田勲はシンセサイザー・アーティストとして活躍する一方、作曲家、編曲家としても名を馳せました。
ビルボード全米クラシック部門チャート1位、日本レコード大賞、日本アカデミー優秀音楽賞など多数の受賞実績があり、日本の音楽業界の水準の向上に寄与した人物です。
大河ドラマなどのNHK番組のBGMなど彼が手がけたレコードやCDは繰り返し発売され、今なお愛され続けています。
冨田勲の映画音楽の代表作は以下の通りです。
- 学校シリーズ
- たそがれ清兵衛
- おかえり、はやぶさ
以下の記事では、無料で利用できる作曲アプリを紹介しているのでぜひご覧ください。
(2)「JPOP」における有名な日本人作曲家の紹介
JPOPとは、日本人が作詞・作曲したポピュラーミュージックのことです。
「JPOP」において有名な日本人作曲家は以下の5人です。
#1:小林武史
引用:ORICON NEWS
小林武史は音楽プロデューサー、作詞家、作曲家、編曲家、キーボーディストです。
1995年からボーカルのAKKOとギタリストの藤井謙二とともにMY LITTLE LOVERとして活動し、1stアルバ『evergreen』が200万枚を超える大ヒットを記録しました。
音楽プロデューサーとしても、サザンオールスターズ、Mr.Childrenの曲制作に携わり、数々のヒット曲を産み出したことでヒットメーカーの名を不動のものにしました。
小林武史のJPOPの代表作は以下の通りです。
- あなたに会えてよかった(小泉今日子)
- Hello, Again ~昔からある場所~(MY LITTLE LOVER)
- Lily Chou-Chou(Salyu)
#2:中田ヤスタカ(capsule)
引用:中田ヤスタカTwitter
中田ヤスタカは日本の歌謡界で活躍するDJ、音楽プロデューサー、作詞家、作曲家、編曲家です。
2001年に音楽ユニット「CAPSULE」としてメジャーデビューを果たし、その後はCAPSULEの活動を続けながら、音楽プロデューサー、また、DJとしてクラブイベントの主宰者も務めるなど多彩な才能を発揮しています。
音楽プロデューサーとしてPerfume、きゃりーぱみゅぱみゅらを世に送り出し、日本のエレクトロシーンを牽引し続けています。
中田ヤスタカのJPOPの代表作は以下の通りです。
- そらとぶひかり(COLTEMONIKHA)
- ポリリズム(Perfume)
- もしもクッキング(三戸なつめ)
#3:前山田健一(ヒャダイン)
引用:Wikipedia
前山田健一は日本のミュージシャン、音楽プロデューサー、作詞家、作曲家、編曲家です。
歌手やタレントとして活動する際は、ヒャダイン名義を用いています。
ニコニコ動画で匿名のヒャダインとして投稿した楽曲が話題になり、驚異の再生数とミリオン動画数を記録しました。
現在は作家業を軸に、タレントやMCなど多方面で躍進を続けるクリエイターです。
前山田健一(ヒャダイン)のJPOPの代表作は以下の通りです。
- 行くぜっ!怪盗少女(ももいろクローバーZ)
- It’s all Love!(倖田來未×misono)
- Share The World(東方神起)
#4:尾崎亜美
引用:株式会社テイチクエンタテインメント
尾崎亜美は、シンガーソングライターであり、作曲家としても国内外で支持を獲得しています。
デビューは1976年3月20日発売のシングル「冥想」で、同年8月にはファースト・アルバム『SHADY』を発表し、天才少女と絶賛されました。
その後は女性としての感性を発揮したプロデュースに一目置かれ、アイドルをはじめとする女性シンガーへの提供曲の多さでも知られています。
尾崎亜美のJPOPの代表作は以下の通りです。
- ごめんねDarling(岩崎良美)
- オリビアを聴きながら(杏里)
- 天使のウインク(松田聖子)
#5:田中ユウスケ
引用:ageha.net
田中ユウスケは音楽プロデューサー、作曲家、編曲家として活躍しています。
あいみょんら次世代の新しい才能の発掘に携わり、音楽プロデューサーとして脚光を浴びている人物です。
映像と音楽が絡み合うようなサウンドが特徴で、幅広い層のリスナーの耳に止まる楽曲を多数作っています。
田中ユウスケのJPOPの代表作は以下の通りです。
- じょいふる(いきものがかり)
- 流れ星(中島美嘉)
- マリーゴールド(編曲)(あいみょん)
(3)「ゲーム音楽」における有名な日本人作曲家の紹介
ゲーム音楽とは、ゲーム中に使われているBGMやゲームの主題歌を指します。
「ゲーム音楽」において有名な日本人作曲家は以下の5人です。
#1:すぎやまこういち
引用:Wikipedia
すぎやまこういちは、人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの音楽を手がけたことで名高い作曲家です。
ザ・タイガースやザ・ピーナッツの黄金時代を支えたほか、特撮音楽、アニメ音楽も数多く手掛けました。
ゲーム音楽に携わるようなったのは1980年代半ば以降で、1986年に『ドラゴンクエスト』の作曲を担当したのをきっかけにドラゴンクエストの作曲家として活動しています。
2016年に『世界最高齢でゲーム音楽を作曲した作曲家』としてギネス世界記録を受賞し、その後もシリーズ新作が発売されるごとに自ら記録を更新しています。
すぎやまこういちのゲーム音楽の代表作は以下の通りです。
- ドラゴンクエストシリーズ
- 風来のシレンシリーズ
- ウイングマン2
#2:植松伸夫
引用:CREATIVE VILLAGE
植松伸夫は、ノビヨ(公式)の愛称で知られている作曲家です。
『ファイナルファンタジーシリーズ』の音楽における生みの親として知られ、2007年に放送された『ランク王国』の好きなゲーム音楽クリエイターランキングで第1位を獲得した人気作家です。
1999年にフェイ・ウォンをボーカルに起用した『FF8』のテーマ曲「Eyes On Me」は50万枚のセールスという記録を打ち立てました。
第14回日本ゴールドディスク大賞で、ゲーム音楽では初の「ソング・オブ・ザ・イヤー」の洋楽部門で受賞し、2001年にはアメリカ「TIME」誌の”Time 100: The Next Wave – Music”という記事において、音楽における「革新者」の1人として紹介されたこともあります。
植松伸夫のゲーム音楽の代表作は以下の通りです。
- ファイナルファンタジーシリーズ
- ブルードラゴン
- キングスナイト
#3:伊藤賢治
引用:GameBusiness.jp
伊藤賢治は、日本の作曲家、編曲家、ピアニストです。
最初はゲーム音楽にはあまり興味を持っていませんでしたが、『ドラゴンクエストIII』の音楽を聞いて衝撃を受け、それ以降ゲーム音楽の制作を始めました。
現在ではゲーム音楽を手掛けるほか、舞台音楽や他アーティストへの楽曲提供も手掛けるなど、幅広い活動を行っています。
ピアニストとしても活躍しており、自身のゲーム楽曲をピアノで演奏することも多いことでも知られています。
伊藤賢治のゲーム音楽の代表作は以下の通りです。
- サ・ガシリーズ
- 聖剣伝説シリーズ
- パズル&ドラゴンズ
#4:光田康典
引用:光田康典公式HP
光田康典は、ゲーム音楽シーンの第一線で活躍を続けている作曲家です。
1995年に『クロノ・トリガー』で作曲家デビューを果たし、その後はアーティストのプロデュースや楽曲提供にも携わり活動の幅を広げてきました。
現在はゲーム音楽だけでなく、『イナズマイレブン』などのアニメや映画などの作曲やサウンドプロデュースも行っています。
2019年7月、スペインのマラガで開催された「MOSMA MOVIE SCORE MALAGA 2019」において最優秀作曲賞を受賞した快挙も記憶に新しいことでしょう。
光田康典のゲーム音楽の代表作は以下の通りです。
- クロノ・トリガー
- ゼノギアス
- マリオパーティ
#5:崎元仁
引用:Wikipedia
崎元仁は、作曲家、サウンドクリエイターです。
学生時代、同人ゲーム『REVOLTER』での作曲をきっかけに、ゲーム音楽の作曲家としての活動を開始しました。
初期作品ではポップス、ロック、テクノなどを手掛けていましたが、現在、楽曲の多くはオーケストラ調に変化し、ゲーム音楽業界のオーケストラ編成での楽曲の先駆者としての地位を確立しています。
重厚なサウンド、壮大なスケールを感じさせる作品の数々は、国内外で絶大な支持を得ています。
崎元仁のゲーム音楽の代表作は以下の通りです。
- 伝説のオウガバトル
- ファイナルファンタジーXII
- 戦場のヴァルキュリア
(4)「アニメ音楽」における有名な日本人作曲家の紹介
アニメ音楽とは、アニメ作品における主題歌、挿入歌のことです。
「アニメ音楽」において有名な日本人作曲家は以下の5人です。
#1:神前暁
引用:アキバ総研
神前暁は、作曲家、編曲家、音楽プロデューサーです。
京都大学卒業後に、サウンドクリエイターとして株式会社ナムコ(現:株式会社バンダイナムコエンターテインメント)に所属し、『鉄拳』シリーズ、『ことばのパズル もじぴったん』など多数の作品を手掛けました。
思わず口ずさんでしまうようなキャッチーなメロディセンスが持ち味で、劇伴やアニメソング、アーティストプロデュースと幅広い活動で人気を博しています。
現在は、ナムコを退社し、ナムコで同じサウンドクリエーターとして所属していた岡部啓一の立ち上げたMONACAに所属しています。
神前暁のアニメ音楽の代表作は以下の通りです。
- 涼宮ハルヒの憂鬱
- らき☆すた
- かんなぎ
#2:澤野弘之
引用:Billboard JAPAN
澤野弘之は、作曲家、編曲家、作詞家として、数々の大ヒットアニメ作品を担当しています。
幼少時からピアノの練習を始め、17歳から坪井伸親に師事し作曲やオーケストレーションなどを学びました。
2014年春より、ボーカル楽曲に重点を置くプロジェクト「SawanoHiroyuki[nZk](サワノヒロユキヌジーク)」を立ち上げるなど新進気鋭作家の一人です。
2019年3月に豪華ゲストが参加した3rd album「R∃/MEMBER」をリリースし、オリコン週間6位という記録を樹立しました。
ドラマ、アニメ、映画の劇伴を中心に手掛けるほか、アーティストへの楽曲提供も精力的に行っています。
澤野弘之のアニメ音楽の代表作は以下の通りです。
- 機動戦士ガンダムUC
- キルラキル
- 進撃の巨人
#3:田中秀和
引用:田中秀和Twitter
田中秀和は、作曲家、編曲家です。
神戸大学時代に民族音楽や芸術音楽の基礎を学び、卒業後は神前暁のアシスタント募集をきっかけにMONACAに入社しました。
独特なコード進行を用いることで知られ、アニメの世界観を、親しみやすいメロディと豊かな感性に基づいたハーモニー感覚で表現することで支持を集めています。
アイドル作品との関わりが深く、『アイカツ!』や『Wake Up, Girls!』の楽曲を語る上では外せない作曲家です。
田中秀和のアニメ音楽の代表作は以下の通りです。
- WORKING!!
- アイカツ!
- 這いよれ!ニャル子さん
#4:上松範康
引用:株式会社S
上松範康は、作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサーです。
音楽事務所「アリア・エンターテインメント」および、それに所属する音楽クリエイター集団「Elements Garden」の代表で、数多くのアーティスト、アニメ、ゲーム作品に楽曲を提供しています。
『すべてA面曲』というポリシーで、万人に通用するメロディーを目指すオールジャンルコンポーザーとして知られています。
妹はアルパ奏者の上松美香で、個人として、妹にも楽曲を提供しています。
上松範康のアニメ音楽の代表作は以下の通りです。
- 戦姫絶唱シンフォギア
- うたの☆プリンスさまっ♪
- BanG Dream!
#5:田中公平
引用:マイナビニュース
田中公平は、音楽プロダクション「イマジン」に所属している作曲家、編曲家、歌手です。
東京藝術大学卒業後ビクター音楽産業入社を経て、米国ボストンのバークリー音楽学院へ留学しました。
帰国後、本格的に作・編曲活動を始め、アニメソングでは、作詞家の藤林聖子と組んだ作品が多いのが特徴です。
2019年3月1日には、「勇者王誕生!」と「ウィーアー!」が平成アニソン大賞の作曲賞(1989年 – 1999年)に選出されました。
近年は作曲活動のほか、歌手、演奏者として精力的に国内外でライブも行っています。
田中公平のアニメ音楽の代表作は以下の通りです。
- ONE PIECE
- ジョジョの奇妙な冒険
- トップをねらえ!
以下の記事では、作曲依頼の方法と相場について解説しているのでぜひご覧ください。
まとめ
今回は有名な日本人作曲家を各ジャンル別に5人ずつ紹介しました。
「あの曲の作家は彼だったのか!」と新しい発見もあったのではないでしょうか。
作曲家を志すのなら、ジャンルに拘らず、先人たちの楽曲をたくさん聞いてぜひ今後の参考にしてください。