「歌ってみた動画のMIXを自分でやってみたいが、どうすればいい?」
「MIXとは具体的にどういう作業をすることなの?」
このように悩んでいませんか?
MIXとは各パートの音源を混ぜて全体として聴きやすくなるようバランスを整える作業のことで、MIXの出来が曲の完成度に大きく影響します。
今回の記事では、MIXの概要やMIXに必要な3つの機材をを紹介するとともに、MIXの具体的な手順を9ステップに分けて解説します。
この記事を読んでMIXのやり方を理解し、ぜひご自身でもチャレンジしてみてください!
目次
1.MIXとは
MIXとは、各パートの音源を混ぜて、全体として聴きやすくなるようバランスを整えていく作業のことを指します。
MIX作業を行うことではじめて音量のバランス・音程・リズムが整い、歌声の良さを最大限に引き出すことができるのです。
MIX作業が必要なのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、せっかく上手に歌ってもMIX作業を怠ってはその良さが音楽全体の中では伝えきれません。
洗練された動画に仕上げるために、MIX師と呼ばれる専門家にMIX作業を外部委託する人も多くいるほどです。
次章からは、自分自身でMIXを行う際の必要機材や手順を紹介していきます。
このように、MIXとは音源を混ぜてバランスを整える作業のことで、洗練された動画に仕上げるためには必ず必要となる作業です。
2.MIXに最低限必要となる3つの機材
MIXに最低限必要となる機材は以下の3点です。
- パソコン
- ヘッドホン
- DAW(音楽制作用のソフト)
ヘッドホンはイヤホンに置き換えても構いません。
特におすすめなのが、オーディオテクニカのヘッドホンです。
値段が手頃な割に、高品質で耐久性も高いです。
また、DAWは有償・無償それぞれにさまざまな種類がありますので、自分の好みのものを使用しましょう。
DAWについては以下の記事でも詳しく紹介していますので、参考にしてください。
そのほかに、余裕があればスピーカー・オーディオインターフェース・プラグインなどを準備することで、より質の高い動画を作れます。
このように、MIXに最低限必要となる機材はパソコン・ヘッドホン・DAWの3点です。
3.MIXの手順9ステップ
最後に、MIXの手順を以下の9ステップに分けて解説します。
- 音源を読み込む
- ベストテイクを作る
- ノイズを取り除く
- 音程・リズムを整える
- 音量差を整える
- 音を聴きやすくする
- 歌声を響かせたり残響を追加する
- マスタリングする
- 音源を書き出す
順番に説明します。
ステップ1.音源を読み込む
MIXの手順の1つ目として、音源を読み込みます。
録音した歌声の音源と、オフボーカルのオケ音源をそれぞれDAWに読み込みましょう。
この際、リファレンスと呼ばれる参考音源も同時に取り込んでおけば、お手本にしながらMIX作業を進めていけるので、初心者にはおすすめです。
このように、MIXの手順の1つ目に、録音した音源やオケ音源をDAWに読み込みます。
ステップ2.ベストテイクを作る
MIXの手順の2つ目として、ベストテイクを作ります。
ベストテイクとは、複数ある歌声の音源のそれぞれ上手に歌えている箇所を切り貼りして、一番うまく歌えている音源を作ることです。
Aメロは1回目の録音が上手く歌えたけど、Bメロは2回目の録音の方がよかったという際に、良い音源同志をつなぎ合わせるイメージです。
ただし、音源と音源のつぎめが上手くつながらず不自然になってしまう恐れがあります。
必ずつぎめ部分を自分の耳で聞いて不自然さが残っていないか確認するようにしましょう。
このように、MIXの手順の2つ目に、うまく歌えている音源同士をつなぎあわせてベストテイクを作ります。
ステップ3.ノイズを取り除く
MIXの手順の3つ目として、ノイズを取り除きます。
録音した環境の生活音やPCの音など不要な音が入り込んでしまっている場合は消しましょう。
ただし、必要な音源と同時に鳴ってしまったノイズは消すことができません。
どうしてもノイズが消せない場合には録音のやり直しが必要です。
このように、MIXの手順の3つ目に、生活音やPCの音などといったノイズを取り除きます。
ステップ4.音程・リズムを整える
MIXの手順の4つ目として、音程・リズムを整えます。
BGMと比べてリズムが速すぎる(遅すぎる)場合や音程がはずれている場合、不自然に途切れない箇所で切り離して補正をかけることができます。
録音段階でミスなく歌えているのがベストですが、実際にはプロでもある程度の補正を行っています。
ただし、あまりにきっちり音程・リズムを修正しすぎると、人間味のある歌声でなくなってしまうので、やりすぎには注意しましょう。
このように、MIXの手順の4つ目に、録音段階に音程・リズムがはずれてしまった箇所を補正します。
ステップ5.音量差を整える
MIXの手順の5つ目として、音量差を整えます。
それぞれのパートの音量が違いすぎる時に差を整えてくれる機能で、コンプレッサーと呼ばれます。
スレッショルド・レシオ・アタックリリース・ニーと呼ばれる4つのパラメーターを変化させることで適切に音量差を整えます。
このように、MIXの手順の5つ目に、コンプレッサーと呼ばれる機能を使ってパートごとの音量の差を整えます。
ステップ6.音を聴きやすくする
MIXの手順の6つ目として、音を聴きやすくする作業(イコライザー)を行います。
歌や楽器が奏でる音は、さまざまな周波数の音が混ざりあってできています。
そこで、音を周波数ごとに分解し、もっと響かせたい要素は大きくし、不要な要素を小さくすることで、聴きやすい洗練された音を作るのです。
ただし、欲しい要素以外を完全に消してしまうとただの機械音のようになってしまいます。
あくまでバランスを調整するだけであって、大幅に調整しすぎるのはやめましょう。
このように、MIXの手順の6つ目に、音を聴きやすくするために音源を調整するイコライザーという作業を行います。
ステップ7.歌声を響かせたり残響を追加する
MIXの手順の7つ目として、歌声を響かせたり残響を追加する作業を行います。
広いホールで歌う時のように豪華に歌声を響かせる作業をリバーブと言います。
また、やまびこのように残響を追加する作業をディレイと言います。
調整しすぎるとかなり大げさな仕上がりになるので、程よい加減を自分の耳で確認しながら調整しましょう。
このように、MIXの手順の7つ目に、リバーブやディレイという作業で響きを調整します。
ステップ8.マスタリングする
MIXの手順の8つ目として、マスタリングします。
マスタリングは、完成した曲の全体感を調整する作業です。
それと同時に、他の動画サイトに比べても音量・音圧で見劣りすることがないように調整します。
マスタリングについては、以下の記事でも詳しく述べていますので、参考にしてください。
このように、MIXの手順の8つ目に、完成した曲の全体感を調整するマスタリング作業を行います。
ステップ9.音源を書き出す
MIXの手順の9個目として、音源を書き出します。
音源を書き出す際の形式はmp3とWAVの2種類があります。
MP3は超低音域・超高音域をカットするため、音のニュアンスが若干変わりますが容量は小さくなります。
WAVは全ての音域を書き出した音のため、MIXした音そのものですが容量は大きくなります。
どちらの形式で保存するか、その用途に応じて決めましょう。
このように、MIXの手順の9個目に、mp3とWAVから形式を選択して音源を書き出します。
まとめ
今回の記事では、MIXの概要やMIXに必要な3つの機材をを紹介するとともに、MIXの具体的な手順を9ステップに分けて解説しました。
MIXとは各パートの音源を混ぜて全体として聴きやすくなるようバランスを整える作業のことで、MIXの出来が曲の完成度に大きく影響します。
この記事を読んでMIXのやり方を理解し、ぜひご自身でもチャレンジしてみてください!