「ペンタトニックスケールとはどんなスケール?」
「ペンタトニックスケールを活用している代表曲にはどのようなものがあるの?」
このように悩んでいませんか?
ペンタトニックスケールとは5音で表現される音階のことで、特にギターを覚えたての方にはぜひ覚えてもらいたいスケールです。
今回の記事では、ペンタトニックスケールの意味と2つの種類を紹介するとともに、ペンタトニックスケールを活用した代表曲を3曲紹介します。
この記事を読んでペンタトニックスケールをマスターし、ぜひアドリブソロにもチャレンジしてください!
目次
1.ペンタトニックスケールとは
ペンタトニックスケールは、五音音階とも呼ばれる、1オクターブを5音で表現する音階のことで、古くから世界各地の民謡や童謡に多く利用されています
通常の音階では、例えばCメジャースケールの場合ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シの7音が使われますが、ペンタトニックスケールではド・レ・ミ・ソ・ラの5音だけを使います。
音階の構成音が減ると表現の幅も減るのではないかと思われがちです。
しかし、ペンタトニックスケールで抜いたファとシは音同士がぶつかってしまう隣接音であり、それらをあえて抜くことでどの組み合わせでも不協和音になる心配がなくなり、表現の幅は逆に広がります。
このように、ペンタトニックスケールは、通常の音階から隣接音をあえて抜き、残りの五音で表現することで自由度を高めた音階です。
ところで、ペンタトニックスケールは、ブルースやその影響を受けたロック音楽で多く利用されていることもあり、ギターの習い始めに教えられることがよくあります。
ペンタトニックスケールはそもそも5音しかないため、覚えやすく初心者にも向いています。
また、多くのペンタトニックスケールは隣接音を省く構成になっているため、スケールを弾いただけでも明確なメロディーが奏でられたり、同じペンタトニックスケールだけで数種類のコードを弾くことが可能です。
このように、ペンタトニックスケールは、特にギター奏者にぜひ覚えてもらいたい音階で、マスターできればアドリブソロやオリジナルのフレーズ作りにも活かすことが可能になります。
2.ペンタトニックススケールの2つの種類とその関係
次に、ペンタトニックスケールの種類を以下の2点紹介します。
- ペンタトニックスケールの2つの種類
- メジャースケールとマイナースケールの関係
順番に説明します
(1)ペンタトニックスケールの2つの種類
ペンタトニックスケールにはさまざまな種類がありますが、一般的に使用されるはほぼ以下の2つのスケールです。
- メジャーペンタトニックスケール
- マイナーペンタトニックスケール
順番に説明します。
#1.メジャーペンタトニックスケール
メジャーペンタトニックスケールは、メジャースケールの4番目と7番目を抜くことで出来上がるため、四七抜き音階とも呼ばれる音階です。
例として、CメジャースケールとCメジャーペンタトニックスケールの比較は以下の通りです。
Cメジャースケール | ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ |
Cメジャーペンタトニックスケール | ド・レ・ミ・ソ・ラ |
メジャーペンタトニックスケールは、隣接音をあえて抜くことで、音のぶつかり合いがなくなり、緊張感がなく心地よい音を表現することができます。
#2.マイナーペンタトニックスケール
マイナーペンタトニックスケールは、マイナースケールの2番目と6番目を抜くため、二六抜き音階とも呼ばれる音階です。
例として、CマイナースケールとCマイナーペンタトニックスケールの比較は以下の通りです。
Cマイナースケール | ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ♭ |
Cマイナーペンタトニックスケール | ド・ミ♭・ファ・ソ・シ♭ |
マイナーペンタトニックスケールは二六音を抜く音階で、このスケールが特にギターとの相性がよくブルースやロックに使用されています。
(2)メジャースケールとマイナースケールの関係
メジャーペンタトニックスケールと同じ構成音で、始まりの音を変えるとマイナーペンタトニックスケールになります。
例として、CメジャーペンタトニックスケールとAマイナーペンタトニックスケールの比較は以下の通りです。
Cメジャーペンタトニックスケール | ド・レ・ミ・ソ・ラ |
Aマイナーペンタトニックスケール | ラ・ド・レ・ミ・ソ |
これは、CメジャーとAマイナーに限ったことではなく、すべてのペンタトニックスケールにおいて対になるメジャースケールとマイナースケールが存在します。
このように、メジャーペンタトニックスケールとマイナーペンタトニックスケールは同じ構成音のものが存在しますが、始まりの音が違うことでコードの響きは大きく異なります。
3.ペンタトニックスケールを使った代表曲3曲
最後に、ペンタトニックスケールを使った代表曲を以下の3曲紹介します。
- Let It Be/The Beatles
- Hotel California/Eagles
- Stairway to Heaven/Led Zeppelin
順番に説明します。
代表曲1:Let It Be/The Beatles
The Beatlesの「Let It Be」には、曲のちょうど真ん中あたりから始まるギターソロにAマイナーのペンタトニックスケールが使われています。
今回紹介する代表曲の中では一番簡単なので、初心者の方はまずこの曲をまねて練習してみるのもよいでしょう。
ちなみに、本曲のギターソロはシングルとアルバムで違った演奏になっているため、聴き比べてしてみても参考になります。
このように、The Beatlesの「Let It Be」にはAマイナーのペンタトニックスケールの教科書ともいえるぜひとも真似してもらいたいギターソロがあります。
代表曲2:Hotel California/Eagles
Eaglesの「Hotel California」には、中盤あたりから始まるギターソロにBマイナーペンタトニックスケールが利用されています。
マイナーペンタトニックスケールの象徴とも言えるような泣きのギターが2つのパートで構成されており、2人で弾くのもおすすめです。
このギターソロもそう難しくはないので、ぜひチャレンジしてみてください。
このように、Eaglesの「Hotel California」にはAマイナーのペンタトニックスケールを使用したギターソロがあります。
代表曲3:Stairway to Heaven(天国への階段)/Led Zepgpelin
Led Zeppelinの「Stairway to Heaven(天国への階段)」 は、後半にAマイナーペンタトニックスケールを使ったギターソロが登場します。
ハードロック最高の名曲とも言われる本曲は、ハードロックの基礎とされるフレーズがたくさん登場します。
Aマイナーペンタトニックスケールで構築されたギターソロ部分も大変有名で、聞いたことのある人も多いでしょう。
このように、Led Zeppelinの「Stairway to Heaven(天国への階段)」 は、Aマイナーペンタトニックスケールを使った大変有名なギターソロがあります。
まとめ
今回の記事では、ペンタトニックスケールの意味と2つの種類を紹介するとともに、ペンタトニックスケールを活用した代表曲を3曲紹介しました。
ペンタトニックスケールとは5音で表現される音階のことで、特にギターを覚えたての方にはぜひ覚えてもらいたいスケールです。
この記事を読んでペンタトニックスケールをマスターし、ぜひアドリブソロにもチャレンジしてください!