偽終止の意味とは?初心者におすすめの偽終止の2つの使い方を紹介

「偽終止ってどういう意味があるの?」
「偽終止ってどのように使えばいいの?」

音楽理論を勉強している人の中には、偽終止が一体何を意味するのか理解していない人も多いのではないでしょうか。

実は偽終止は数々の楽曲でよく採用されており、偽終止を使うことで聞いている人を曲に弾き込む力があるのです!

本記事では、偽終止とは何なのか、偽終止の使い方、偽終止の使用例を紹介します。

この記事を読めば、偽終止を理解した上で作曲に活用でき、楽曲に深みを持たせることができるようになりますよ!

なお、偽終止を理解する上でダイアトニックコードを理解していなければ内容を把握することが難しいので、ダイアトニックコードについて深く知らない人は、先にこちらの記事をご覧ください。

ダイアトニックコードの3つの特徴!初心者におすすめの見つけ方!

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1.偽終止とは

偽終止とは

偽終止とは終止手法の一つで、トニックコード(ダイアトニックコードの主音にあたるコード)に終止すると思わせてトニックコード以外のコードで終止するコード進行のテクニックです。

終止とは、音楽用語で音楽の流れが終わることをいいます。

一般的には、4小節から8小節の長さごとに終止が置かれることが多く、1曲の中でいくつもの終止が行われることを覚えておきましょう。

なお、終止には偽終止の保管も全終止や変終止などがあります。

全終止はVの和音またはその派生和音からIの和音に進行して終止させる手法で、変終止はIVの和音からIの和音に進行して終止させる手法です。

それぞれ以下のような特徴があるので、どのような違いがあるのか頭に入れておきましょう。

偽終止
  • インパクトのある締め方ができる
  • この先もまだコードが続くような感覚になる
  • 展開の読めないコード進行にできる
全終止
  • コードの流れを締めくくるときに使われる
  • コードの流れが変わったと実感できる
  • 納得感を持って曲を終了できる
変終止
  • 何となく終わりを迎えそうな感覚になる
  • 落ち着きのあるおしゃれなコード進行にできる

なお、以下の記事でトニックコードについて詳しく解説しているので、トニックコードの特徴を把握していない人はあわせてご覧ください。

トニックコードの特徴とは?初心者必見のスリーコードを使ったコード進行

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2.偽終止の使い方

偽終止の使い方

偽終止の使い方を紹介します。

偽終止を使うときは、全終止の流れを裏切るように使うのがポイントです。

ドミナントコード(Ⅴのコード)はトニックコード(Ⅰのコード)との結びつきがかなり強いため、コード進行でⅤのコードが来たらリスナーは次にⅠのコードが来ると自然に連想します。

素直にⅠのコードに行けばきれいに終わるところを、意外性を持たせるためにあえてⅠ以外のコードにつなげるのです。

偽終止はリスナーの想像の斜め上を行く発想で驚かせて、一気に曲に引き込むことを目的にして使うことを覚えておきましょう。

なお、ダイアトニックコードのⅤのコードの特徴を把握していない人は、以下の記事もあわせてご覧ください。

スリーコードの3つの役割!初心者におすすめのコード進行例3選!

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3.偽終止でよく使われるコード例

偽終止でよく使われるコード例

偽終止でよく使われるコード進行例を紹介します。

特に以下の2つのパターンが使われることが多いです。

  1. Ⅴ→Ⅵm
  2. Ⅴ→Ⅳ

順に紹介するので、このパターンを頭に入れて偽終止を使えるようになりましょう!

なお、以下の記事でコード進行の作り方のルールや定番のコード進行を紹介しているので、あわせてチェックして偽終止を使えるレパートリーを増やしておきましょう。

コード進行のルールとは?初心者におすすめの定番のコード進行3選

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(1)Ⅴ→Ⅵm

Ⅴ→Ⅵm

偽終止の使い方の1つに、Ⅴ→Ⅵmの流れがあります。

ⅥmはⅠの代理コードなので、Ⅰと同じように安定感のあるコードです。

そのため、「Ⅴ(不安定)→Ⅰ(安定)」から「Ⅴ(不安定)→Ⅵm(安定)」に変えたところで、不安定から安定への自然な流れが継承されるため、意外性を持ちつつも違和感のないコード進行になります。

また、ⅢmもⅠの代理コードなので、Ⅵmの代わりに「Ⅴ→Ⅲm」としても安定に落ち着くことから偽終止の使い方として有効です。

各トニックコードごとの代理コードを表にまとめたので、代理コードを使うときに参考にしてください。

トニックコード代理コード(Ⅲm)代理コード(Ⅵm)
CEmAm
DF♯mBm
EG♯mC♯m
FAmDm
GBmEm
AC♯mF♯m
BD♯mG♯m
D♭FmB♭m
E♭GmCm
F♯A♯mD♯m
A♭CmFm
B♭DmGm

なお、以下の記事で代理コードについて紹介しているので、あわせてご覧ください。

代理コードの仕組みとは?ダイアトニックスケールの代理コード一覧

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(2)Ⅴ→Ⅳ

Ⅴ→Ⅳ

トニックコード(Ⅰ)をサブドミナントコード(Ⅳ)に変更する使い方もあります。

サブドミナントコードには他のコードを引き立てる効果があり、Ⅴの次にⅣを持ってくることで次の展開の期待感を膨らませることが可能です。

「Ⅴ→Ⅳ」のコード進行はロックバラードによく使われるもので、サビに入る前や落ちサビ(終盤のサビを盛り上げるために楽器の音量を落としてボーカルを目立たせるサビ)前に使われることがよくあります。

ロックやポップスでは定番の締めパターンで、Ⅴの次にⅣが来たら「最後にもうひと盛り上がりがくる」と思わせることができるでしょう。

これら二つのパターン以外にも偽終止として使えるコードはあります。

さまざまなコードを置き換えてみて、しっくりくるコードがあれば偽終止として採用してみましょう。

なお、以下の記事でロックでかっこいいコード進行を紹介しているので、コード進行作りの参考にしてみてください。

かっこいいコード進行3選!コード進行をかっこよくする3つのコツ!

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まとめ

偽終止を上手く活用することで、意外性のあるユニークなコード進行にすることができます。

偽終止の目的さえ頭に入っていれば、誰でも簡単に偽終止を使うことが可能です。

今回紹介した2つのパターンを参考にしながら、オリジナル性のあるコード進行を作ってみましょう!

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