「マイクの正しい持ち方とはどんなもの?」
「マイクを使っているのにいまいち声が響かないのはなぜ?」
このように悩んでいませんか?
マイクを持つ際、見栄えを重視して奇抜な持ち方をする人もいますが、正確でクリアな声を届けるためには正しくマイクを持つことが大切です。
今回の記事では正しくマイクを持つ3つのポイントを紹介するのに加えてマイクを持つ際の3つの注意点も解説します。
この記事を読んで正しいマイクの持ち方を理解し、ご自身の歌声をしっかりと聴き手に届けるための参考にしてみてください。
目次
1.正しくマイクを持つ3つのポイント
まずは、正しくマイクを持つためのポイントを以下の3点に分けて説明します。
- マイクの真ん中をしっかり握る
- マイクと口は5センチ程度開ける
- マイクの向きが口と垂直になるように構える
順番に説明します。
ポイント1:マイクの真ん中をしっかり握る
正しいマイクの持ち方の1つ目に、マイクの真ん中をしっかり握ることが挙げられます。
マイクの先端にはグリルと呼ばれる集音部分を保護するための網状のカバーがあります。
ここを掴んでしまうと、音がこもったりハウリングする可能性がありますので、触れないことが重要です。
アーティストの中には、グリルを掴んだりマイクに指を絡めてグリルに触れるような持ち方をする人を見かけます。
しかし、この場合はマイクに特殊な加工をしたり音響を調節したりして、音に影響が出ないようにしているのが一般的です。
通常のマイクで同様の持ち方をすると声を安定して拾えなくなる可能性があるため、真似しないようにしましょう。
また、マイクの下部分も触らないようにしなければなりません。
マイクの下部分を触ると、ワイヤレスマイクの場合には声の信号をスピーカーに送るセンサーを隠してしまったり、ワイヤーマイクの場合にはケーブルに触れて接触不良をおこしてしまう可能性があるからです。
女性アーティストなどがマイクを両手で握っているケースもよく目にしますが、両手で持つことで下側の手が下部分を触ってしまいがちですので注意が必要です。
さらに、マイクの上部分・下部分だけを持つとマイクの位置がぶれやすくなり音が安定しません。
その意味でも、マイクの真ん中をしっかり握ることでマイクの位置が安定し、クリアな歌声を届けやすくなるのです。
このように、マイクのグリルや下部分を持つと音に悪影響が出る可能性があるため、真ん中をしっかり握ることが大切です。
ポイント2:マイクと口は5センチ程度開ける
正しいマイクの持ち方の2つ目に、マイクと口の間を5センチ程度開けることが挙げられます。
マイクと口が離れすぎると、声が分散してマイクにきちんと拾われない可能性があります。
一方、マイクに口をつけて歌う人を見かけますが、マイクの位置が安定して音を拾いやすいというメリットはあるものの、衛生面でおすすめできません。
どうしてもマイクを口につけて歌いたいという人は、自分だけのマイマイクを使用するかマイクカバーを持参するのが良いでしょう。
ただし、声量がある人の中には、マイクと口の距離が5センチよりもっと離れていた方がよりクリアに声を届けられるケースもあります。
マイクの距離を少しずつ離しながら、自分の声が正確かつクリアに届けられる距離感を確認してみてください。
マイクと口の距離感をすぐに確認できる方法として、自分の指何本分くらい離すのが良いか知っておくと良いでしょう。
(例えば5センチ離したい場合には、指3本分ほど離すと良い距離感になります。)
そのほかに、マイクと口の距離を使った技法として、ロングトーンで次第にマイクの距離を遠くしていくことで、自然に声が減衰していく様を演出することもあります。
このように、マイクと口の適切な距離は通常5センチ程度ですが、自分の声量や歌い方に合わせて適切な距離を知っておくことが大切です。
ポイント3:マイクの向きが口と垂直になるように構える
正しいマイクの持ち方の3つ目に、マイクの向きが口と垂直になるように構えることが挙げられます。
通常、歌唱用のマイクは単一指向性のものが使用されており、その特性上グリルの真上から声を拾うようにできています。
そのため、マイクの向きが口と垂直になっていないと、声を上手く拾うことができません。
たまにマイクを縦向きに持って歌う人がいますが、この持ち方ではがんばって大きな声で歌ってもその声は拾われにくく、スピーカーからは小さな音量しか出てきません。
マイクの角度を変えながら「あー」と一定の声量で声を出し、自分の声が飛ぶ方向に正しくマイクの先端が来るように調整してみましょう。
ちなみに、ラッパーなどはマイクを斜めに持つ傾向にありますが、あの持ち方もマイクの原理からすると声を拾いにくい持ち方と言わざるを得ません。
このように、マイクはヘッドの真上から声を拾う仕組みのため、マイクの向きが口と垂直になるように構えることが大切です。
2.マイクを扱う際の3つの注意点
次に、マイクを扱う際の注意点を以下の3点に分けて説明します。
- マイクをたたかない
- スピーカーに近づけない
- ケーブルをいきなり抜かない
順番に説明します。
注意点1:マイクをたたかない
マイクを扱う際の注意点の1つ目に、マイクをたたかないことが挙げられます。
マイクから正しい音が出ているかを確認するために、マイクをたたく人をよく見かけます。
しかし、マイクをたたくと故障や劣化につながる可能性があります。
それに、マイクをたたくよりも声を出した方が正しい音が出ているかを確認できますよね。
また、マイクに息を吹きかける人もいますが、これも故障の原因になるのでやめましょう。
このように、マイクをたたくことは故障や劣化の原因になるため控え、マイクテストは声を出すことで行いましょう。
注意点2:スピーカーに近づけない
マイクを扱う際の注意点の2つ目に、スピーカーに近づけないことが挙げられます。
マイクをスピーカーに近づけることでハウリングが発生する場合があります。
ハウリングが発生すると、不快な音が発生し、せっかくの歌も聴こえにくくなります。
また、最悪の場合、スピーカーやアンプが故障してしまうケースも考えられます。
そのため、マイクを扱う際にはあらかじめスピーカーの位置を確認し、マイクを近づけないように注意しましょう。
注意点3:ケーブルをいきなり抜かない
マイクを扱う際の注意点の3つ目に、ケーブルをいきなり抜かないことが挙げられます。
ケーブルを抜く際には、電源をオフにするか音量をゼロまで落としてからケーブルを抜く必要があります。
音量が大きい設定のままケーブルを抜くと、その瞬間に大きな音が出てしまう可能性があるからです。
また、突然ケーブルを抜くことによりスピーカーの故障につながる場合もあります。
このように、マイクを扱う際、ケーブルをいきなり抜くと不快な音が発生したり故障の原因となる場合もあるため気を付けましょう。
まとめ
今回の記事では正しくマイクを持つ3つのポイントを紹介するのに加えてマイクを持つ際の3つの注意点も解説しました。
マイクを持つ際、見栄えを重視して奇抜な持ち方をする人もいますが、正確でクリアな声を届けるためには正しくマイクを持つことが大切です。
この記事を読んで正しいマイクの持ち方を理解し、ご自身の歌声をしっかりと聴き手に届けるための参考にしてみてください。