「MAエンジニア(MAミキサー)とは?」
「MAエンジニアを目指すのに必要な資格やスキルはあるの?」
MAエンジニアとはテレビや映画で使用する音声素材を調整する仕事です。
映像制作に欠かせない存在ですが、仕事内容について理解している人は少ないのではないでしょうか。
この記事ではMAエンジニアの概要と仕事内容、MAエンジニアになる方法を紹介します。
最後にMAエンジニアの年収や仕事のきつさについても説明しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.MAエンジニア(MAミキサー)とは?
MAエンジニア(MAミキサー)の仕事や活躍の場について解説します。
- テレビや映画音声の調節をする仕事
- MAスタジオやテレビ局が主な活躍の場
1項目ずつ説明するので、MAエンジニアの概要について理解しておきましょう。
(1)テレビや映画音声の調節をする仕事
MAエンジニアとは、テレビや映画音声の収録現場で音声の調節をする仕事です。
テレビや映画で使われるアフレコやナレーション音源を収録し、ミキシングをおこないます。
たとえば、番組で別収録したVTRにナレーションが入っているのを聞いたことがある人は多いでしょう。
このナレーション制作や加工を担当しているのがMAエンジニアです。
(2)MAスタジオやテレビ局が主な活躍の場
MAエンジニアの活躍の場は、MAスタジオやテレビ局です。
MAスタジオとは映像制作過程で、完成した映像に音声編集をするための専門スタジオです。
または、テレビ局にMAスタジオが併設されており、MAエンジニアが作業することもあります。
基本的にMAエンジニアは映像制作のスタッフの一員と理解してください。
2.MAエンジニアの具体的な仕事内容
MAエンジニアの具体的な仕事内容を紹介します。
- アフレコ・ナレーションの収録
- ミキシング作業
- 素材音の調整
- 音声の加工
自分が将来MAエンジニアとしてどんな仕事をするか把握するのは、スキルをつけるうえでも重要です。
1つずつMAエンジニアの仕事について紹介します。
(1)アフレコ・ナレーションの収録
MAエンジニアの仕事は、アフレコやナレーションの収録です。
撮影した映像にアフレコでキャラクターが音声を入れたり、収録したVTRに使うナレーションを録音します。
たとえば「孤独のグルメ」では、食事シーンでアフレコが使用されています。
このようなアフレコやナレーション収録をするのが、MAエンジニアの仕事です。
(2)ミキシング作業
MAエンジニアの仕事は、ミキシング作業です。
映像を見る人が情報を聴覚から得やすく、聞いたときに不快感を覚えないようにするためです。
収録した音源をミキシングして音量やバランスを調整し、映像とのバランスをとります。
(3)素材音の調整
MAエンジニアの仕事は、素材音の調整です。
収録したアフレコやナレーションだけでなく、番組内で使うBGMや効果音との調整を実施します。
音声同士がぶつかって聞き取りにくい場面がないか確認しつつ、全体のバランスを整えます。
(4)音声の加工
MAエンジニアの仕事は、音声の加工です。
たとえばスマホで通話している場面に合わせ、音声をこもったように加工するなどして場面の情景を高めます。
3.MAエンジニアになるには?必要なスキルや資格
MAエンジニアになるにはどうしたら良いか、必要なスキルや資格について解説します。
- 特別な資格はなし
- 音についての専門知識
- 音声編集ソフトの操作スキル
MAエンジニアに必須の資格はありませんが、音楽知識は必須です。
(1)特別な資格はなし
MAエンジニアになるのには、特別な資格は必要ありません。
学歴なども問われないため、MAエンジニアになるための門戸は比較的広いです。
ただし、MAエンジニアは音の専門家であるため資格以外に音楽スキルや実務経験が重要となります。
(2)音についての専門知識
MAエンジニアになるには、音についての専門知識が必要です。
音の録音の仕方や編集方法、ミキシング作業ができなければMAエンジニアの仕事をこなせません。
耳がよく音質を聞き分ける才能や心地よい音の大きさについての知識が必要です。
(3)音声編集ソフトの操作スキル
MAエンジニアになるには、音声編集ソフトの操作スキルが必須です。
編集ソフトを扱えないと収録した音源のミキシングや調整ができません。
ミキサーやPro Toolsなどの編集ソフトを問題なく扱えるよう練習しておく必要があります。
4.MAエンジニアについてのよくある質問
MAエンジニアについてのよくある質問を紹介します。
- MAエンジニアの年収はどれくらいですか?
- 未経験からMAエンジニアになれますか?
- MAエンジニアの仕事はきついですか?
MAエンジニアに関しての疑問や不安を解消してから、仕事を探しましょう。
(1)MAエンジニアの年収はどれくらいですか?
MAエンジニアの年収は400万円程度で、キャリアが長い正社員の場合は600万円程度まで上がります。
働くMAスタジオやテレビ局の規模によって年収が変わるため、高年収を希望するなら大手のスタジオやテレビ局を目指すと良いでしょう。
より詳しくMAエンジニアの年収について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
(2)未経験からMAエンジニアになれますか?
MAエンジニアに未経験から就職するのは、実務経験やスキルの面からも難しいです。
未経験からMAエンジニアを目指す方は、アルバイトや非正規雇用枠でアシスタントから始めましょう。
下積みを積んで基本的な仕事の流れや機器の操作を覚えてから、MAエンジニアとしてステップアップできます。
(3)MAエンジニアの仕事はきついですか?
MAエンジニアは納期ギリギリに音声編集の仕事が入ることもあり、帰宅時間が遅くなることもしばしばあります。
また、一人前のエンジニアになるまでに数年以上の下積み期間を経る必要があり、その期間中に挫折する方も多い仕事です。
体力や精神面でのタフさが求められるので、人によっては「MAエンジニアの仕事はきつい」と感じるかもしれません。
まとめ
MAエンジニアはテレビの収録現場や映画制作現場で活躍する、音声スタッフの1つです。
ナレーションやアテレコなど、情報をよりわかりやすく伝える音声を操作する重要な役割となります。
MAエンジニアは専門的な仕事であり、学歴や資格は問われませんが専門知識が必要な仕事です。
今からMAエンジニアを目指す方は音楽の専門知識や機材操作を学び、アシスタント業務からキャリアをスタートさせましょう。