「編曲家ってどんな仕事をするの?」
「編曲家になるにはどうしたらいいの?」
楽曲制作に携わりたいと思っている人の中には、編曲家に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
編曲家は楽曲制作に携わる職業ですが、実は日本特有の職業なのです!
本記事では、編曲家の仕事内容や編曲家に向いている人の特徴、編曲家になる方法を紹介します。
この記事を読めば、編曲家として楽曲制作に携わるために何をすればよいのか分かりますよ!
なお、編曲の詳細について以下の記事にまとめているので、あわせてご覧ください。
目次
1.編曲家の仕事内容
編曲家の仕事は、作曲家が作ったメロディにイントロや伴奏などのアレンジを加えて楽曲を仕上げることです。
編曲では主に以下のような作業をします。
- 使用する楽器の構成を考える
- 各パートの譜面を作成する
- リズムやハーモニーに変化を加える
編曲家のことをアレンジャーと呼ぶことがありますが、編曲家として活動しているのは日本だけで、世界基準では作曲家が兼業することが一般的です。
シンセサイザーやパソコン上で楽曲制作をするDTM(デスクトップミュージック)を使った編曲が主流で、ソフトウェアやアプリを使えば音楽初心者でも編曲を楽しむことができます。
編曲家はレコーディングだけでなく、テレビやラジオ、映画、ゲームなどのテーマ曲やBGM制作、オーケストラの編曲などを担当することが多いです。
そのため、表に立ってコンテンツを作る作曲家とは異なり、編曲家はコンテンツを支える活動がメインと言えるでしょう。
なお、編曲のやり方について以下の記事にまとめているので、あわせてご覧ください。
2.編曲家に向いている人の4つの特徴
編曲家に向いている人の特徴を紹介します。
主な特徴は以下の4つです。
順に紹介するので、自分が該当しているのかチェックしてみましょう!
(1)幅広いジャンルの音楽が好き
編曲家はあらゆる音楽の知識が必要とされるので、幅広いジャンルの音楽を好む人の方が編曲をするのに向いています。
編曲では数ある楽器の中から厳選して構成を考える必要があり、幅広いジャンルの音楽を聴くことで、楽器の相性を自然に把握することが可能です。
また、心地よいハーモニーやジャンルごとのリズム感を身につけることができるので、ハーモニーやリズムの構成を考えるときに自分の経験を活かすことができます。
しかし、特定のジャンルしか聴いていない人は、編曲に役立つ知識量が不足しているので、アイデアが思い浮かばず各パートの譜面作りやハーモニーの構成でつまずくことがあるのです。
一般の人が行う編曲とは異なり、編曲家は独自のアイデアが求められるので、音楽の知識量の不足はアレンジの幅を狭める可能性が高いでしょう。
編曲家を目指す人は、アップテンポのロックからバラード調のクラシックなど幅広いジャンルの楽曲を聴くことをおすすめします。
(2)楽器の演奏ができる
楽器の演奏スキルがある人は、編曲家としての適性が高いです。
楽器を演奏できる人は既存曲を演奏する内に、心地よいコード進行や使用頻度の高いハーモニー構成を感覚的に把握することができます。
一方、楽器が演奏できない人が編曲をするときは、既存曲から参考になるコード進行やハーモニー構成などの情報収集をしなければなりません。
また、譜面を見ただけでは音の流れを把握することができず、1音1音確かめながら作業を進める必要があり、確認作業に多くの時間が取られるのです。
編曲家は一般的に1週間に3~5曲を仕上げるくらいの作業スピードが求められるため、楽器が演奏できないことは編曲家にとって大きなデメリットと言えます。
ピアノやギターなど何でもよいので、既存曲の譜面を見ただけで音の流れや構成が頭に思い浮かぶくらいの楽器の演奏スキルを身につけておきましょう。
(3)コミュニケーション能力が高い
編曲家はコミュニケーション能力も求められます。
編曲家として活動するためには、歌手や作曲家、演奏家、サウンドクリエイターなど幅広い人材と一緒に楽曲を作っていくので、さまざまな人の意見を聞いて自分のアレンジに役立てたり、曲のクオリティを高めるために自分のアイデアを伝えたりすることが必要です。
他人の意見を一切受け入れないほどプライドが高い人や自分の意見を相手に伝えるのが苦手な人は、充実した楽曲制作に携われない可能性があります。
編曲家は自分1人だけの力で成功できる職業ではありません。
他人の意見を尊重しつつ、自分の意見も伝えられる人が編曲家として活動できるでしょう。
(4)音楽制作ソフトやアプリを使いこなせる
音楽制作ソフトやアプリを使うのが得意な人は、編曲作業に戸惑うことが少ないでしょう。
パソコンを使って編曲を行うのが主流なので、パソコンを使うのが苦手な人は編曲に苦労する可能性が高いです。
音楽の知識を習得するのと平行して、音楽制作ソフトやアプリに慣れておくことをおすすめします。
なお、以下の記事で音楽制作ソフトや編曲アプリを紹介しているので、あわせてご覧ください。
3.編曲家になるための王道3ステップ
編曲家になるためにどうすればよいのか紹介します。
一般的には以下の3つのステップを歩むことが多いです。
順に紹介するので、編曲家になるための王道ステップを頭に入れましょう。
(1)音楽系の大学や専門学校に通う
編曲家を問わず音楽の道に進むのであれば、まずは音楽系大学や専門学校に通うことをおすすめします。
音楽のセンスがある人の中には、いきなり編曲家として活動できる人もいますが極少数なので、音楽初心者の人は音楽専門の学校に通いましょう。
音楽専門の学校では、独学では取り掛かりにくい音楽の理論や楽器の特色を学ぶことが可能です。
在学中に1つでもよいので、楽器の演奏スキルを身につけておくと編曲作業に役立ちます。
特に編曲家は音楽の知識が求められるので、音楽のセンスがある人も音楽の基礎から学びましょう。
(2)音楽関係の会社に就職する
音楽学校卒業後はいきなり独立するよりも、音楽関係の会社に就職することをおすすめします。
音楽事務所や音楽スタジオなど、実務経験を積むことができる会社に入社しましょう。
会社に勤めることで、実務経験を積めるだけでなくさまざまな音楽関係者とのつながりが生まれます。
独立後のクライアントになる可能性があるので、人脈を作っておきましょう。
(3)キャリアを積んで編曲家として独立する
音楽関係の会社で実務経験を積んだら、作曲家や編曲家のアシスタントとしてキャリアを積みましょう。
編曲家としての仕事の流れを把握することができるので、独立後の作業効率が向上します。
師匠にあたる人がいれば独立後の相談相手に困らないので、なるべく独立前にアシスタントとして働いておくとよいでしょう。
まとめ
編曲家は作曲家が作った主旋律にアレンジを加えて曲を完成させるのが仕事です。
幅広いジャンルの音楽が好きな人や楽器演奏ができる人、コミュニケーション能力が高い人は編曲家の適性があります。
もし、編曲家を目指している人は、今回紹介した3つのステップを参考にキャリアを積みましょう!
なお、編曲だけでなく音楽制作全体の流れを知りたい人は、以下の記事もあわせてご覧ください。