編曲に著作権は関係する?音楽著作権を管理するJASRACとは?

「編曲に著作権はあるの?」
「許可を取るにはどうすればいいの?」

このように編曲に関する著作権や申請方法について悩んでいませんか?

実は、編曲に関する著作権は難しいと思われがちですが、簡単に許可申請をすることができます!

今回は、楽曲の著作権と編曲の著作権、申請方法について紹介します。

この記事を読んで著作権を理解することで、権利トラブルを回避しましょう!

1.楽曲の著作権管理

ハーモニーを変えて曲の雰囲気を作る

「著作権」とは著作物を複製・翻訳・放送・上演等の方法により利用することに関する独占的な権利のことです。

そして著作権法はこれらの権利を著作者が専有することを規定しています。

音楽の場合、著作権者(=楽曲の著作権を所有している作曲者・音楽出版社など)以外の者が著作権保護期間中の楽曲を演奏することは「他人の持ち物を利用させてもらう」ことになります。

そのため、申請する必要があります。

ここでは音楽の著作権を管理しているJASRACについて解説します。

(1)JASRACが管理

楽曲の著作権を取りもっているのが「JASRAC」です。

楽曲は著作権法で保護されているので、音楽を利用する方は、作曲や作詞を行った権利者の方に直接問い合わせし、許可を取る必要があります。

JASRAC(日本音楽著作権協会)は、1939年に設立された非営利の一般社団法人で、音楽の著作権を預かっている団体です。

著作者本人、マネージメントやプロモーションを行っている音楽出版社などを通じて、著作権を預かっています。

どうしてJASRACのような団体が必要になるかというと、作られた作品を世間により広く簡単に使えるようにするためです。

例えば、ライブで好きなアーティストの曲を演奏したり、録音してCDにしたい場合があったとします。

楽曲は著作権法で保護されているので許可を取る必要があり、JASRACに申請します。

一定の使用料率や所定の申込フォームで手続きを行えるので、JASRACの管理曲であれば手続きを大幅に簡略化することができるのです。

(2)JASRACの許可がいらない3つの場合

営利を目的としない上演など次の3つの要件をすべて満たす場合、著作権者の許諾を得なくても上演・演奏・上映することができます。

JASRACの許可がいらない3つの場合

  1. 営利を目的としないこと
  2. 聴衆又は観衆から料金を受けないこと
  3. 実演家に報酬が支払われないこと

この規定は、上演・演奏・上映する場合を対象としています。録音・録画やインターネット配信するときには適用されません。

また、私的使用のための複製も許諾を得る必要がありません。

個人的または家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用する目的で、使用する本人がコピーする時、著作権者の許諾を得ずにコピーすることができます。

しかし、違法にインターネット上にアップロードされたものと知りながら著作物をダウンロードするなど、私的使用のための複製であっても違法となる場合があります。

このほか、著作権の制限には、「図書館等における複製」「引用」「学校その他の教育機関における複製等」などもあります。

動画投稿(共有)サイトにおけるJASRAC管理楽曲を含む動画の配信利用については、サイトを運営している事業者側が許諾手続きを行っています。

そのため、JASRACと許諾契約を締結しているサイトであれば、動画の投稿者が個別に許諾を得なくても、JASRAC管理楽曲を含む動画をアップロードすることができます。

利用できる音源は、自身で演奏したものやその演奏に合わせて歌唱したもの、制作したMIDIなどがあります。

ただし、市販のCDなど第三者製作の音源を利用する場合は、JASRACが管理する作詞者、作曲者の著作権とは別に申請が必要です。

2.編曲と著作権の関係

編曲や替歌、訳詞などにより著作物を改変する場合、著作権だけでなく改変の仕方によっては、著作者人格権が問題になります。

人格や名誉に関わる部分を保護する著作者人格権は、著作者だけが持つことのできる権利(一身専属)で、他人に譲渡することはできません。

著作権(財産権)の権利者と異なる場合があるので、著作者人格権について了解を得る場合には注意が必要です。

JASRACでは編曲権・翻案権の譲渡を受けていないため、編曲することなどについて許諾することはできません。

(1)編曲の著作権

著作権保護期間中の楽曲を原曲とは違う形に編曲する場合(例えば、原曲が管弦楽曲である作品をピアノ用に編曲する場合)には、「他人の持ち物に手を加える」ことにあたるため、持ち主の了承が必要となります。

音楽の著作権は、著作者が楽曲を創作した時に発生し、著作者の死後70年を経過するまで存続すると著作権法で定められています。

特に、クラシック音楽の近現代作品に「編曲許可を必要とする」あるいは「編曲を認めてもらえない」楽曲が多いようです。

日本国内作曲家の作品についても同様です。

編曲については、本人の責任で必要な許可手続き等を行う必要があります。

ただし、著作権保護期間が終了している楽曲は、編曲のための許可申請は不要です。

3.編曲の許可申請2ステップ

編曲の許可申請は以下の2ステップで簡単に行えます。

  1. 管理出版社を調べる
  2. 管理出版社への手続き

順に説明します。

(1)管理出版社を調べる

編曲申請許可を取る際には、窓口に問い合わせる必要があります。

日本国内の作品の場合、作曲者(著作者)から権利を譲渡された音楽出版社(著作権者)が編曲許可申請の窓口です。

申請を受けた出版社は著作者に確認をし、申請者に回答を行います。

外国曲は海外の音楽出版社が管理していますので、海外出版社が窓口になります。

しかし、日本国内にその海外出版社の下請出版社が存在する場合は下請出版社が窓口になります。

編曲許可申請の際にはまず、「どこに申請をすれば良いか」を知るために、編曲したい楽曲の音楽出版社を調べましょう。

これは、JASRACのホームページ内作品データベース検索「J-WID」にて調べることができます。

外国曲に関しては外国資料部で教えてもらうことができます。

(2)管理出版社への手続き

演奏を目的とした編曲が可能かどうかを問い合わせる際は、「演奏する」ことに対しての許可ではなく「編曲する」ことに関する許可の問い合わせとなるため注意しましょう。

管理出版社および下請出版社が複数に渡る場合は、すべての出版社の許可が必要となります。

具体的には、次のように問い合わせると、出版社側にもわかりやすいです。

問い合わせ先の出版社で権利を管理している「作品コード○○○○」「作品名○○○○」という曲を「コンクールで演奏したい」、「楽器で演奏するので、結果として編曲することになってしまう」がよいかどうかを確認したいと連絡しましょう。

その結果、OKが出た場合は、そのままその楽曲を編曲することが出来ます。

編曲許可申請手続きが必要と言われた場合は、その出版社の指示に従って所定の手続きを行う必要があります。

編曲は不可との結果が出た場合は、その楽曲は楽器での演奏を目的とした編曲はできません。

まとめ

この記事では、楽曲の著作権について、編曲する際の著作権と申請方法について解説しました。

もし著作権を破ってしまうと刑事罰として、10年以内の懲役、もしくは1,000万円以内の罰金になります。

民事の場合は損害の実態に応じた損害賠償請求という形になり、しっかりと守らないと取り返しのつかないことになります。

今回の記事を通して編曲の申請方法を知り、権利を守って編曲しましょう。

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