「スピッツの空も飛べるはずはどんな曲?」
「空も飛べるはずのコードにはどのような特徴があるの?」
このように悩んでいませんか?
空も飛べるはずは、ボーカルの透き通った声が際立つシンプルなCメジャーコードの楽曲で、長年多くのアーティストにカバーされ続ける名曲です。
今回の記事では、空も飛べるはずの基本情報や人気の理由を紹介するとともに、空も飛べるはずコードの特徴を詳しく解説していきます。
この記事を読んで空も飛べるはずについて理解し、ご自身の曲作りにも取り入れてみてください。
目次
1.空も飛べるはずとは
空も飛べるはずは、スピッツが1994年にリリースした楽曲で、後に長瀬智也主演のドラマ「白線流し」の主題歌に起用されたこともあり大ヒットを記録しました。
リリースから長い年月が経ちますが、布施明や広瀬香美などといったトップアーティストをはじめ数多くのアーティストが歌ったり、映画の主題歌としてもカバーされるなど、今でもなお愛され続ける名曲です。
空も飛べるはずの歌詞は、「自分に嘘をつき虚勢を張ってきた主人公が、君と出会ったことで素直に自分の本心と向き合い、空も飛べるほどの解放感を味わう」という内容です。
楽曲のキーはCメジャーで、シンプルなコード進行がボーカルの透き通った声を引き立たせています。
このように、スピッツの空も飛べるはずはシンプルで透明感のある楽曲で、長年さまざまなアーティストにカバーされ愛され続けています。
2.空も飛べるはずが人気の2つの理由
次に空も飛べるはずが人気の理由を以下の2点から解説します。
- 透き通った声が際立つシンプルなCメジャーコード
- さまざまな意味に置き換えられる深い歌詞
順番に説明します。
理由1:透き通った声が際立つシンプルなCメジャーコード
空も飛べるはず人気の理由の1つ目に、透き通った声が際立つシンプルなCメジャーコードが挙げられます。
スピッツの魅力は、何と言ってもボーカル草野マサムネさんの唯一無二の透明でさわやかな歌声ですね。
この曲のキーはCメジャーで、D7以外は全てダイアトニックコードという定番のコード進行を使用することにより、ボーカルの透き通った声を際立たせています。
耳なじみのいいメロディーに乗せて軽やかに歌っているように聞こえますが、実際には柔らかいミドルボイスを使うことによって強すぎず、かつ芯のある声で歌い上げることができているのです!
このように、空も飛べるはずは草野マサムネさんの高い歌唱技術により実現できる、軽やかで透明感のあるメロディーが魅力です。
理由2:さまざまな意味に置き換えられる深い歌詞
空も飛べるはず人気の理由の2つ目に、さまざまな意味に置き換えられる深い歌詞が挙げられます。
本曲の作詞を手掛けた草野マサムネさんは、誰でも一目でわかるメッセージ性の高い歌詞より、聴く人それぞれが自分に置き換えて感じ取ることのできる、幾通りにも解釈することが可能な歌詞を作りたいと述べられています。
空も飛べるはずのPVは病院で撮影されており、自分の死期を悟った主人公が君との幸せな日々を思い出している歌詞とも読み取れますよね。
つまり読む人によっては、希望に胸を躍らせる前向きな歌詞とも、死を目前に幸せな日々を回顧する歌詞とも受け取れるのです。
このように、空も飛べるはずの歌詞はさまざまな解釈ができ、それぞれが自分に置き換えて共感することができるのが魅力です。
3.空も飛べるはずのコードの特徴
ここからは、空も飛べるはずのコードの特徴を、以下の4つのパートに分けて解説していきます。
- イントロ
- Aメロ
- Bメロ
- サビ(※1)
※1.サビ後に、イントロと同じ進行の間奏が入り、その後Aメロ1・Bメロ1・サビの繰り返しあり
順番に説明します。
(1)イントロ
「空も飛べるはず」のイントロのコード進行は以下の通りです。
|C G |Am |C G |Am |
|C G |Am |F |F |
1~6小節目に「C→G→Am」が3回繰り返されます。
着地点のAmはマイナーコードですが、出発点のCがメジャートニックであるため、さっぱり明るい印象のメロディーに仕上がっていますね。
イントロと同様のコード進行が間奏やアウトロでも使用されています。
(2)Aメロ
「空も飛べるはず」のAメロのコード進行は以下の通りです。
|C |Dm |G |Am |
”幼い微熱を下げられないまま”
|F |C |D7 |G |
”神様の影を恐れて”
|C |Dm |G |Am |
”隠したナイフが似合わない僕を”
|F |C |D7 |G |
”おどけた歌でなぐさめた”
1~4小節目の「C→Dm→G→Am」は、ダイアトニックコードを使ったコード進行です。
トニック→サブドミナント→ドミナント→トニックという流れですね。
イントロの「C→G→Am」の2音目に「Dm」が追加されたイメージで、Gの4度下の音であるDmを手前に置くことで4度上昇進行を作り、なめらかな音のつながりを実現しているのです。
次の5~8小節目の「F→C→D7→G」では、D7というセカンダリードミナントが使われ、次のGコードにつながっています。
このコードはドッペルドミナントと呼ばれます。
D7はノンダイアトニックコードで、浮遊感を感じられるでしょう。
1~4小節目のメロディーをそのまま1音ずつ下げて5~8小節目のメロディーとしているところがユニークですね。
(3)Bメロ
「空も飛べるはず」のBメロのコード進行は以下の通りです。
|Am |Am |F▵7 |F▵7 |
”色褪せながら ひび割れながら”
|Dm |Em |F▵7 |G |
”輝くすべを求めて”
1~4小節目はマイナーコードの小さな動きが暗い印象です。
そして、5~6小節目の「Dm→Em→F▵7→G」でダイアトニックコードが順番に上昇していき、サビに向けて盛り上がります。
(4)サビ
「空も飛べるはず」のサビのコード進行は以下の通りです。
|C G |Am |F G |C |
”君と出会った奇跡が この胸にあふれてる”
|F G |Em Am |Dm |G |
“きっと今は自由に空も飛べるはず”
|C G |Am |F G |C |
“夢を濡らした涙が 海原へ流れたら”
|F G |Em Am |F |G |
“ずっとそばで笑っていてほしい”
5~6小節目の「F→G→Em→Am」には王道進行が使用されており、2拍ごとにコードが変化することで疾走感が感じられます!
王道進行をサビの中間部で、しかも部分的に使用することにより、ドラマチックな展開が演出できます。
コード進行の定番である王道進行については以下の記事でも詳しく述べていますので参考にしてください。
まとめ
今回の記事では、空も飛べるはずの基本情報や人気の理由を紹介するとともに、空も飛べるはずコードの特徴を詳しく解説しました。
空も飛べるはずは、ボーカルの透き通った声が際立つシンプルなCメジャーコードの楽曲で、長年多くのアーティストにカバーされ続ける名曲です。
この記事を読んで空も飛べるはずについて理解し、ご自身の曲作りにも取り入れてみてください。