「ヘッドボイスってなに?いまいち掴めない」
「どうしてヘッドボイスを覚えないといけないの?裏声でも良いじゃん」
ヘッドボイスとは頭の中で響かせる発声方法の1つで、裏声と地声のちょうど中間のようなイメージ。
しかし、発声方法はイメージはできても、実践してみると難しいですよね。
そこで今回は、ヘッドボイスの概要や混同されがちなミックスボイスやファルセットとの相違点、学ぶメリットと4つの練習方法を解説します。
最後まで記事を読んで実践すれば、音域が広がるだけでなく、歌唱力も上がるでしょう。
目次
1.ヘッドボイスとは
ヘッドボイスとは何か、まずは概要を理解していきましょう。
- 頭の中で響かせる発声
- ミックスボイスとヘッドボイスの相違点
- ヘッドボイスとファルセットの違い
ヘッドボイスとは、頭の中で響かせる発声方法のことで、ミックスボイスともまた違います。
それでは、詳細を解説するのでどんな声かイメージしながら読んでいきましょう。
(1)頭の中で響かせる発声
ヘッドボイスとは、頭の中で響かせる発声方法のことです。
簡単に言えば、地声と裏声が混ざったような声のことであり、普段よりも高い音域を歌えます。
地声で発声する際の力強い声と、裏声の柔らかさを兼ね備えた声です。
ヘッドボイスの発声方法を覚えれば、歌える音域や表現力に幅が出てくるでしょう。
(2)ミックスボイスとヘッドボイスの相違点
ミックスボイスとヘッドボイスは混同されることがありますが、実は違う歌声です。
ヘッドボイスはミドルボイスとも呼ばれ、ちょうど地声と裏声の中間の声のこと。
ミックスボイスは普段よりも高い声で発声するため、ミドルボイスとは明確に違います。
ミックスボイスの詳細について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しているので併せて読んでみてください。
(3)ヘッドボイスとファルセットの違い
次にヘッドボイスとファルセットの違いについて解説します。
ファルセットは、息を使った裏声のことで透き通ったような声と柔らかさが特徴です。
ヘッドボイスは地声と裏声の中間なので、音域が違いますよね。
発声方法や呼吸の使い方も明確に違いますし、発声によって出る声や音域も違うことに注意しましょう。
2.ヘッドボイスを学ぶメリット
ヘッドボイスを学ぶ3つのメリットを紹介します。
- 柔らかな高音域が出せるようになる
- 喉を開くため喉に負担がかかりづらい
- 表現力が豊かになる
どうしてヘッドボイスを学んだ方が良いのか、理由について解説します。
(1)柔らかな高音域が出せるようになる
ヘッドボイスを学ぶ1つ目のメリットは、柔らかな高音域が出せるようになることです。
ヘッドボイスは地声の強さと裏声の柔らかさを兼ねた発声方法のため、普段よりも柔らかい声音で歌えるようになります。
また、今まで高音域の音が弱くなり高音域に差し掛かると急に声量が減る人にもおすすめの歌い方です。
ヘッドボイスを学べば、柔らかくかつ声量を保って高音域を歌えるようになるでしょう。
(2)喉を開くため喉に負担がかかりづらい
ヘッドボイスを学ぶ2つ目のメリットは、喉を開くため喉に負担がかかりづらいことです。
後ほど歌い方を説明しますが、ヘッドボイスは裏声のように喉を絞りません。
喉を開いた状態で高音域を出すので、喉の負担も軽くなります。
歌を歌うと声が枯れやすい、ちょっと歌うと喉が痛くなる人はヘッドボイスで喉と声帯の使い方を覚えれば問題が解決しますよ。
高音域を歌うと声が枯れたり、喉が締まりすぎて声が出ない人はヘッドボイスを習得しましょう。
(3)表現力が豊かになる
ヘッドボイスを学ぶ3つ目のメリットは、表現力が豊かになることです。
音域が広がりますし、声色も柔らかく歌えるため、今まで地声で力強くしか歌えなかった方は柔らかな印象の歌を歌えるようになります。
逆に、高音域をファルセットで歌うのは得意だが、地声のインパクトが足りない方は迫力のある歌唱ができるでしょう。
ヘッドボイスを学べば、歌い方の幅が広がることになり、表現力が上がっていきます。
3.ヘッドボイスの練習方法
ヘッドボイスの練習方法を4つ紹介します。
- 裏声で鼻歌を歌う
- 頭のてっぺんから声が出るイメージを持つ
- 声帯を閉じるようにして歌う
- 地声から徐々に裏声に切り替える
どのように歌えば、うまくヘッドボイスを使いこなせるのか分からない方は参考にしてみましょう。
喉の調子と相談しつつ練習すれば、着実にヘッドボイスを自分のものにできます。
それではヘッドボイスの出し方を説明するので、意識しながら歌ってみてください。
(1)裏声で鼻歌を歌う
ヘッドボイスの1つ目の練習方法は、裏声で鼻歌を歌うことです。
鼻歌を歌うときに意識してほしいのは、鼻から抜けるのではなく頭の中に響かせること。
脳の中に空洞をイメージして、音をそこで響かせるように歌ってみてください。
鼻歌を歌う時は喉はリラックスした状態であり、なおかつ口を閉じているため、頭に響く感覚を掴めます。
高音を練習してみて、問題なく頭に響きなおかつ音域も問題なく出せるようになったら次のステップに進んでください。
まずはヘッドボイスの頭に響くと言う感覚を使うために、鼻歌から始めましょう。
(2)頭のてっぺんから声が出るイメージを持つ
ヘッドボイスの2つ目の練習方法は、頭のてっぺんから声が出るイメージを持つことです。
鼻歌の時は頭の中に響かせるイメージでしたが、口を開けるとこの感覚を保つのが難しいと思います。
次のステップでは、頭の中の空洞を抜けて頭のてっぺんから自分の声が抜けていくイメージを持ってみてください。
この際に頭を意識しすぎて喉が閉じてしまう人が多いですが、その時は一度あくびをして開いた喉に調整してから歌いましょう。
(3)声帯を閉じるようにして歌う
ヘッドボイスの3つ目の練習方法は、声帯を閉じるようにして歌うことです。
ここが最も難関なところで、ヘッドボイスは喉は開いた状態に保った上で声帯を占めて高音を出さなければなりません。
声帯を閉じるには、声を出さずに息を長く「ふー」と吐き、これ以上吐けないところまで吐き出します。
息が止まった状態を自分で感じてみましょう。
喉が開いており、なおかつ整体が閉じている状態になっています。
高音域を出すためには声帯を閉じる必要があるため、ヘッドボイスを歌うときはその感覚を保ったまま歌ってください。
(4)地声から徐々に裏声に切り替える
ヘッドボイスの4つ目の練習方法は、地声から徐々に裏声に切り替えることです。
まず地声で声を出していき、そのまま音域を上げてどこから裏声に切り替わるかを把握しましょう。
ヘッドボイスの音域は、地声と裏声の境目の部分なのでまずはあなたにとってのヘッドボイスを確認する必要があるからです。
その音域を把握したら、ハミングでその音域を集中的に練習したり、同じ音域で発声してみてください。
まとめ
ヘッドボイスについて紹介しましたが、最初はイメージがつきづらいと思います。
まずは鼻声から練習して、頭に響かせる感覚を覚えるのが重要です。
感覚を掴んだら地声から高音域へ移行していき、あなたのヘッドボイスの音域をつかみましょう。
喉を開いて声帯を締めるのが最初は難しいですが、慣れてくればそのまま歌えるようになるはず。
ヘッドボイスの習得で高音域が得意になり、表現力を高めることができます。
記事の内容を実践してヘッドボイスを習得し、歌唱の幅を広げましょう。