「MV制作の仕事とは?」
「MV制作に関わる職種ってどんなものがある?」
MV制作には打ち合わせから納品まで、非常に多くのスタッフが関わっています。
この記事ではMV制作の仕事の流れとMV制作に関わる職種、制作スタッフを目指すメリットとデメリットを紹介しています。
最後まで読めばMV制作に関わる仕事がわかり、自分がどのポジションや職種を目指すか決められるでしょう!
1.MV制作の仕事の流れ
MV制作の仕事の流れは以下の7ステップです。
- レコード会社とMVの打ち合わせ
- 映像構成案の提出
- 撮影
- オフライン編集
- 試写
- 本編集・MA
- 納品
ミュージックビデオがどのように作られているかを説明します。
(1)レコード会社とMVの打ち合わせ
MV制作はまず、レコード会社との打ち合わせから始まります。
アーティストが表現したい世界観やイメージをヒアリングし、内容を再現するためです。
(2)映像構成案の提出
次にレコード会社との打ち合わせをもとにして、MVの映像構成案の提出をおこないます。
ヒアリングした内容とアーティストのイメージを反映させ、どのような動画にするかコンテなどを制作し、チェックしてもらいます。
リテイクが出た場合は構成案を練り直し、再度レコード会社にMVの構成案を提出します。
(3)撮影
MVの映像構成案にOKが出たら、撮影が始まります。
アーティスト自身が出演する場合もありますし、役者やダンサーを使う場合もあります。
(4)オフライン編集
撮影した映像をオフライン編集し、音楽と映像を組み合わせます。
アーティストの世界観を表現するためにCGを使用する場合もあります。
(5)試写
オフライン編集が終わった時点で、レコード会社やアーティストに対して試写をおこないます。
試写してアーティストやレコード会社の担当から、編集についての修正点などを出してもらいます。
(6)本編集・MA
試写で出た修正点などを直し、細かな調整作業をおこないます。
MVで使用する音楽のバランスを調整するなどして、MVの仕上げをするのが本編集です。
(7)納品
本編集やMAが終わったMVを、レコード会社へデータを納品します。
納品が完了し、最終OKが出ればMV制作は完了です。
2.MVクリエイターの詳細な職種
MV制作の仕事を担当するクリエイターは多様な種類があります。
- プロデューサー
- ディレクター
- 構成作家
- 制作デスク
- カメラマン
- 音声スタッフ
- MAミキサー
- 照明スタッフ
- PAエンジニア
- 編集者
- CGクリエイター
- 美術スタッフ
具体的にMV制作担当にはどのような職種があるか、詳細に解説します。
(1)プロデューサー
MV制作の仕事の要はプロデューサーです。
プロデューサーはレコード会社とのヒアリング結果をもとに動画制作のプロジェクトを組み、進行を管理します。
また、完成したMVをクライアントに提出する前のチェック作業なども実施します。
(2)ディレクター
MV制作におけるディレクターとは、演出家のことです。
アーティストの楽曲イメージを可視化し、視覚的効果を付与したり、映像演出を考案します。
ディレクターがカメラマンやCGクリエイターへ指示を出し、イメージ通りのMVに仕上げます。
(3)構成作家
MV制作における構成作家の仕事は、映像の構成を考えることです。
プロデューサーやディレクターが企画した映像のイメージをより具体的にし、絵コンテなどに起こします。
(4)制作デスク
MV制作における制作デスクの仕事は、MV制作の予算管理です。
経費精算や伝票処理などの事務作業を担当します。
(5)カメラマン
MV制作におけるカメラマンの仕事は、カメラ機材を使ってMVを撮影することです。
構成作家やディレクターのアイデアを反映させるように、MVに必要な場面を撮影していきます。
(6)音声スタッフ
MV制作における音声スタッフの仕事は、収録現場で音声の録音をすることです。
MVのメイキングなどに使用する映像の音声収録などを担当します。
(7)MAミキサー
MV制作におけるMAミキサーの仕事とは、MVに使用する素材音やBGM、音源などのミキシングです。
映像と音を組み合わせ、音量バランスの調整などをしてMVを仕上げる仕事です。
(8)照明スタッフ
MV制作における照明スタッフの仕事とは、撮影時の照明機材の操作です。
出演者に照明を当てて、ディレクターのイメージ通りの映像になるように演出を担当します。
照明スタッフの仕事について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
(9)PAエンジニア
MV制作におけるPAエンジニアの仕事とは、MVに流れる音源全体の調整や演出です。
撮影現場で流す音楽の調整なども担当します。
PAエンジニアの仕事について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
(10)編集者
MV制作における編集者の仕事とは、撮影が終わった映像の編集作業です。
撮影した映像から重要な場面を切り抜いて順番を変更したり、エフェクトをつけたりしてMVを仕上げます。
(11)CGクリエイター
MV制作におけるCGクリエイターの仕事とは、MVにCGグラフィックによる映像演出をすることです。
出演者のバックから炎が噴き出るなど、イメージに合わせたCGを再現します。
(12)美術スタッフ
MV制作における美術スタッフの仕事とは、撮影に必要な小道具やセットの制作です。
アーティストの衣装のアレンジなども担当します。
3.MV制作の仕事につくメリット
MV制作の仕事につくメリットを紹介します。
- 映像クリエイターの将来性は高い
- MVだけでなく他の映像ジャンルでも活躍できる
後述するデメリットと比較して、将来の仕事についてよく考えてみましょう。
(1)映像クリエイターの将来性は高い
MV制作の仕事につくメリットは、将来性の高い映像クリエイターになれることです。
YouTubeやTikTokをはじめとした動画プラットフォームのシェアは拡大しており、今後も映像制作の仕事は無くならないでしょう。
反面、映像編集の技術を持つ人はまだ多くないため、映像編集や制作の技術者はニーズが高く将来性のある職業といえます。
(2)MVだけでなく他の映像ジャンルでも活躍できる
MV制作の仕事につくもう1つのメリットは、MVだけでなくさまざまな映像制作に関われる点です。
多くの映像制作会社はMVだけでなく、映画やCMなど幅広いジャンルの映像を担当します。
仕事を続けるうちに映画やテレビ番組など、いろいろな映像ジャンルで活躍できるでしょう。
4.MV制作の仕事につくデメリット
MV制作の仕事につくデメリットについても解説します。
- 長時間労働になることもあり体力的にきつい
- 未経験から正社員に転職しにくい
MV制作の仕事は将来性がある仕事ですが、体力や経験が問われる仕事です。
(1)長時間労働になることもあり体力的にきつい
MV制作の仕事につくデメリットは、長時間労働で体力的にきついことです。
撮影が早朝から深夜に及び、また膨大な映像を編集処理するため制作に時間がかかります。
納期までにMVを仕上げようと思うと、どうしても残業が避けられません。
そのためMV制作に関わる仕事は、タフな人に向いています。
(2)未経験から正社員に転職しにくい
MV制作の仕事につくデメリットは、未経験からの転職が難しいことです。
原則映像制作会社の正社員のポジションは経験者向けで、未経験を映像制作部門で採用するケースはありません。
アルバイトで下積みを積んでから正社員を目指すなどのキャリアパスが必要です。
まとめ
MV制作の仕事はレコード会社との打ち合わせから納品まで、さまざまな職種の人が関わっています。
ひとくちにMV制作といっても幅広い職種があるので、自分の得意なことを生かしたポジションを目指すと良いでしょう。
MV制作の仕事をしたい方は、記事を参考にして必要な実績を積んで就職を目指してくださいね。
MV制作を仕事にできる会社について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。