「ディエッサーってどういう意味なの?」
「楽曲制作で使うディエッサーってどうやって使うの?」
楽曲制作で編曲に取り組んでいる人の中には、ディエッサーというワードを聞いて何を意味しているのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
実は、ディエッサーを使うことで楽曲のクオリティを著しく上昇させることができるので、初心者にこそおすすめの機材なのです!
本記事では、ディエッサーとは何なのか、使い方、初心者におすすめのディエッサーを紹介します。
この記事を読めば、ディエッサーを理解した上で楽曲制作に活かすことができますよ!
目次
1.ディエッサーとは
ディエッサーとは、コンプレッサー(音を圧縮できる装置)の1つで、狭い帯域に絞って音を圧縮することができます。
たとえば、音量が大きいと感じる帯域を設定して、その設定値に到達した部分の音量のみを抑えることができるのです。
狙った周波数のみを圧縮することで、不快な音だけをピンポイントで調整できるため、なるべくイメージに近い編曲が実現します。
ディエッサーのプラグインをパソコンにインストールすれば、専用の機材を用意することなく編曲ができるので、初心者でも簡単に利用することが可能です。
2.イコライザーとの違い
イコライザーは、ディエッサーに似た性質を持っていますが、全く異なる機器です。
ディエッサーは音量調節を好きな場所にピンポイントで行えるのに対して、イコライザーは周波数を指定すると、常にその周波数の音量は一定になってしまいます。
つまり、イコライザーで周波数を設定すると、音量の大小に限らず、常に同じ音量になるのです。
一方、ディエッサーは、設定した値を超えた部分の音量のみを圧縮するため、小さい音量のときはそのままの形で残ります。
大きい音量は丁度よく調整しますが小さい音量は無理に大きくしないため、他の音源のバランスが保たれ、自然な状態を維持することが可能なのです。
音量が大きい部分だけをカットできる点がイコライザーとの大きな違いといえるでしょう。
3.ディエッサーの使い方3ステップ
ディエッサーの使い方について紹介します。
使う製品によって若干異なりますが、主な使い方は以下の通りです。
順に紹介するので、この流れに沿って使ってみてください。
(1)バンドタイプを設定する
まずは、バンドタイプ(圧縮のフィルタのようなもの)を設定しましょう。
バンドタイプには、右上がりの対数関数のような弧を描くシェルビングタイプと、上に凸の二次関数のような弧を描くピーキングタイプがあります。
主な特徴は以下の通りです。
- シェルビングタイプ:指定した周波数よりも高い周波数は全てカット
- ピーキングタイプ:指定した周波数の周辺帯域のみを圧縮
最初はシェルビングタイプで圧縮し、作業に慣れてきたらピーキングタイプで修正してみましょう。
なお、モード選択では、Splitを選択してください。
Wideモードを選択すると全ての帯域を圧縮してしまうので、ディエッサーとしての効果はなくなります。
(2)スレッショルドを設定する
次に、スレッショルドを設定します。
スレッショルドとは圧縮量の境界のことで、一旦おおまかに圧縮することで、不快な周波数が探しやすくなるのです。
「Threshold」を調整することで、スレッショルドを設定することができます。
(3)圧縮する周波数を設定する
圧縮した状態で不快な音を見つけたら、ピンポイントで圧縮する周波数を設定します。
Frequencyを動かすことで、不快な音が消える周波数を特定することが可能です。
不快な音が一番マシになる周波数を探して、もう一度スレッショルドを設定しなおしましょう。
4.初心者におすすめのディエッサー3選
初心者におすすめのディエッサーをピックアップして紹介します。
特におすすめのディエッサーは以下の3つです。
順に紹介するので、ディエッサー選びの参考にしてみてください。
(1)操作性が簡単な『Pro-DS』
Pro-DSは、機材に慣れていない初心者でも見やすい設計になっているのがおすすめポイントです。
スクロール波形の圧縮した場所が黄色で表示されるので、どこが圧縮されたのか直感的に分かります。
また、シンバルやギターなど不快な音域になりやすい楽曲にも対応しており、初めて使う人でも簡単にボリューム調整をすることが可能です。
値段は少し高めですが、本格的な機能が使いやすくなっているため、予算に余裕がある人は使ってみてください。
価格(税込) | 25,850円 |
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動作環境 |
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メモリ | 要問合わせ |
(2)革新的な技術が盛り込まれた『Sibilance』
Sibilanceは、歯擦音(舌と歯の摩擦によって生まれるノイズ)のみを取り出して圧縮できる革新的な技術が組み込まれています。
歯擦音は気をつけていても発生してしまうノイズで、この音を除くために切り取りたくない部分の音までカットされていましたが、Sibilanceを使えば歯擦音を除いても自然な形に維持することが可能です。
音源のクオリティをそのまま残して歯擦音だけを処理したいときに有効なので、使い勝手がよい機材の1つといえます。
価格(税込) | 9,130円 |
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動作環境 |
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メモリ | 8GB RAM、8GB以上の空きシステムドライブ |
(3)シンプルなデザインの『DeEsser』
DeEsserは、初心者向けのシンプルなデザインのディエッサーです。
直感的な操作性が特徴で、歯擦音を適切に取り除くことができます。
バンド性能もアップし、オーディオ信号全体を圧縮できるワイドバンドモードや特定の高周波数帯域を減衰させるスプリットオーディオモードを選択することが可能です。
シンプルながらも調整の幅が広いプロ仕様になっています。
価格(税込) | 16,500円 |
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動作環境 |
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メモリ | 8GB RAM、8GB以上の空きシステムドライブ |
まとめ
ディエッサーは、楽曲制作のクオリティを高めるために必要な機材です。
プログイン式の製品を安く手に入れることができ、操作性も簡単なので、楽曲制作初心者でも積極的に使うことをおすすめします。
今回紹介した3つの製品を参考に、使いやすそうなものを探してみてください。